LOST LAND ロストランド

劇場公開日:2026年4月24日

解説・あらすじ

「僕の帰る場所」「海辺の彼女たち」で国内外から注目を集めてきた藤元明緒監督が、「世界で最も迫害されている民族のひとつ」と言われるロヒンギャの証言をもとに、故郷を追われた難民の幼い姉弟が家族との再会を求め命懸けで国境を越える姿を描いたロードムービー。容赦ない現実と幻想的な表現が入り混じる世界観で、難民たちの過酷な密航の旅路を子どもの視点から映し出す。

難民キャンプで暮らす5歳のシャフィと9歳の姉ソミーラは家族との再会を願い、叔母とともに遠く離れたマレーシアへ向かう。パスポートを持つことができない彼らは密航業者に導かれるまま漁船に乗せられ、自然の猛威や警備隊による追跡、人身売買の危機に追い込まれながらも、過酷な道のりを必死に乗り越えていく。

主演を務めたソミーラとシャフィの姉弟をはじめ、キャストには総勢200人を超えるロヒンギャたちを起用。故郷を追われた当事者である彼らの声とまなざしは、演技未経験ながらも映画の世界にリアリティを与えている。2025年・第82回ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門にて日本人監督初の審査員特別賞を受賞するなど、世界各地の映画祭で高く評価された。

2025年製作/99分/G/日本・フランス・マレーシア・ドイツ合作
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2026年4月24日

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映画レビュー

4.0 祖国から存在を消された人々が生きるための旅路

2026年4月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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ニコ

5.0 今年の重要作

2026年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

圧巻の作品であった。圧倒された。難民としての旅を過酷さ、2人だけで乗り越えていく強さとしたたかさ、どんな状況でも遊ぶことを忘れない無邪気さ。本物の輝きと厳しさが写されている。
難民として別の土地に向かうというのは、どういうことなのか、にわかに想像しづらいのは、その場面を取材して映像に収めることは、難しいからだ。だから劇映画として再演する意味がある。それを当事者の人々に演じさせることで、そのやり方じゃないと獲得できない強度を持った映像になっている。
ロヒンギャの人々は、日本人の多くにとってなじみがない。しかし、こうして解像度高く映像を通して見せられることで、本当に当たり前のことなのだけど、同じ人間であるということを、深々と実感できる。だるまさんがころんだみたいな遊びをしているシーンが冒頭にあるのは、とても効果的だと思う。僕らと同じ人間の子どもたちがこのような過酷な旅をしないといけないというのは、どういうことなのか。
世界の不可視化された人々を見事に可視化した傑作。今年の重要作の1本。
ちなみに、主演の2人の子どもたちのオンライン舞台挨拶つきの上映を見たのだけど、撮影から2年ほど経過しているため、少し成長した姿が見られたのも感動的だった。

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杉本穂高

4.0 幼くして難民の旅を余儀なくされる理不尽を体感

2026年4月27日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

悲しい

「僕の帰る場所」では在日ミャンマー人の移民問題を、「海辺の彼女たち」では職場から脱走したベトナム人技能実習生を題材に劇映画を撮ってきた藤元明緒監督。最新作「LOST LAND ロストランド」では、祖国ミャンマーで迫害され難民となった少数民族ロヒンギャの幼い姉弟が経験する密航の旅を描く。3作に共通するのは、法や制度の不備、あるいは政治的事情によって社会的マイノリティーが余儀なくされる過酷な体験や理不尽な仕打ちを、観客に体感させること。他者として見守るのでも寄り添うのでもなく、彼らの視点で世界の理不尽や不条理を感じるよう求めてくる。

ロヒンギャが置かれている状況について、情報が足りないと感じるかもしれない。だが、それも幼い姉弟の心情を観客に体感してもらうための意図的な判断だと思われる。9歳と5歳の子供が、よくわからないまま生まれ育った場所を追われ、密航船に押し込められ、見知らぬ外国の地を歩き続ける。理由もわからないまま、家族との再会を願って進み続ける。本作の鑑賞をきっかけに、ロヒンギャがミャンマーでどのような扱いを受けてきたのかについて関心を持ち、自分なりに調べて理解しようと努めることが藤元監督の願いでもあるのだろう。

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高森郁哉

5.0 「日本人の監督が」というところは結構重要だと思う。

Mさん
2026年6月21日
Androidアプリから投稿

途中まで、ドキュメンタリーかと思いました。
私にとっては、とてもインパクトのある作品でした。
ロヒンギャのことはニュースで名前を聞くだけで全く知らなかったので、調べてみるよい機会になりました。
直接的な関係のない「日本人が」監督したというのは、とても意味のあることだと思います。

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M