万博追跡

劇場公開日:2026年4月10日

解説・あらすじ

1970年の大阪万博で台湾パビリオンのコンパニオンを務める少女が、恩人を捜して日本中を駆けめぐる姿を描いた台湾映画。

日本育ちの台湾人・雪子は大阪万博のコンパニオンに選ばれ、同級生の哲男と一緒に大阪へ向かう。母は雪子に、台湾から生活費を送ってくれている謎の人物・陳春木と、上海で父を謀殺した人物のふたりを捜すよう命じる。パビリオンで手当たり次第に聞き込みをする雪子は、ついに陳春木を知っているという人物を見つけ、陳春木の妹に会いに神戸へ向かう。

実際の大阪万博会場でも撮影を敢行し、会期中の「中華民国館」内部の様子をはじめ、世界各国のパビリオンや企業パビリオン、テーマ館中央にそびえる「太陽の塔」などを、当時の熱狂とともに映し出す。台湾出身で日本でも絶大な人気を集めた歌手・俳優のジュディ・オングが主人公・雪子を演じ、歌唱やアクションも披露した。台湾映画の保存・振興機関である国家電影及視聴文化中心(TFAI)の協力によりデジタル修復され、大阪・関西万博が開催された2025年、第21回大阪アジアン映画祭のオープニング作品として2Kレストア版にて日本初上映された。2026年4月に2Kレストア版を劇場公開。

1970年製作/97分/G/台湾
原題または英題:萬博追踪 Tracing to Expo '70
配給:ハーク
劇場公開日:2026年4月10日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10

(C)2025 Taiwan Film and Audiovisual Institute. All rights reserved.

映画レビュー

3.5 迷作だが、当時の万博会場を見て回るドキュメンタリー的面白さも

2026年4月16日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

1970年はまだ小学校に入る前で大阪万博については大人になってからテレビ番組のアーカイブ映像で少し目にした程度だったので、主人公を演じるジュディ・オングがある人物を探して駆け巡る万博会場の様子がまず興味深かった。ゲリラ的に撮影を敢行していて、周囲に写っている人々は実際の来場者たち。したがって当時の日本人や訪日客らの素顔やファッションや浮かれたかぶり物を眺める楽しさもある。

実際に訪れた世代にとっては周知の事実だろうが、この頃はまだ中華民国が国際社会に認められた「中国」であり、万博のチャイナ・パビリオンも中華民国が設置。国際的に影響力を増してきた中華人民共和国(1971年に国連の常任理事国入りを果たす)に対抗して自国の国力と文化力をアピールする狙いがあり、その一環で「万博追跡」も製作された。

ジュディ・オングについても、日本でもヒット曲を出した台湾出身の歌手という程度の認識だったが、本作を機にその経歴も興味深く読んだ。1950年に台北で生まれ、1952年に家族と共に東京へ移住、9歳の時に劇団ひまわりに所属し、まず子役として60年代初頭から日本の映画やドラマに出演。中華圏での芸能活動は60年代後半からなので、台湾の人々からすれば逆輸入のスターだったことになる。

日本での歌手活動は1966年頃に開始しており、年2~3枚ペースでシングルを出していた。本作の撮影期間中にも北海道でのコンサートがあり、台湾の観客にとっては珍しい雪景色が見られるという理由から、急きょ撮影班も便乗して北海道入りし、雪原をカップルではしゃいで走るやや唐突なシーンのロケ撮影を行ったとか。

中盤までは穏やかなラブコメ調で進み、終盤で戦時中の回想になり急にサスペンスに転調してちょっとしたアクション場面もあったりと、ストーリー的にはまとまりがなく迷走している感もある。日本人キャラクターを含めみな中国語で会話する点も微妙だが、フランスやイタリアなど大陸ヨーロッパが舞台で主要人物がみな英語を話すハリウッド映画を観た欧州の人たちもこんな気分なのかなと思う。それでも、当時20歳のジュディ・オングとともに大阪万博の会場や来場客たちを見て回る感覚はなかなか悪くない。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
高森郁哉

3.5 70年万博の記録

2026年4月15日
Androidアプリから投稿

冒頭のジュディ・オングのオンステージの際のサイケな衣装とセットでおっなかなかカッコいいと思った。
当時の万博には7回行った記憶があり、どのパビリオンもなつかしかった。
古河パビリオンの七重塔が何度か映るが、その相輪は現在東大寺の大仏殿の右側に人知れず設置されている。奈良のシーンでは二月堂や春日大社あたり?で撮影されているようだが、製作者たちはまさかあの相輪がここに移築されるとは思ってもみなかっただろうと思うと感慨深い。
昨年の関西万博時に公開されていたら、この映画はもっと話題になったのでは…と思う。

コメントする (0件)
共感した! 0件)
おさぶぅ

1.5 やはり

2026年4月13日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 1件)
Cabe

3.5 EXPO‘70に行った人は見た方がいいかも

2026年4月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

いきなりジュディ・オンステージで映画は始まります。中国語の曲とバカラックの"I'll Never Fall in Love Again" の歌と踊りが、それぞれフルコーラスで披露されたところで、その歌と踊りは、テレビスタジオでの撮影だったという種明かしがありますが、その後、雪子はEXPO‘70の中華民国館のコンパニオンになってしまうし、さらにただの学生という設定なので、なぜテレビスタジオで歌っていたのかは不明のままです。
映画としては、中華民国館が中心にストーリーが展開します。万博会場内でゲリラ的に撮影をしたそうなので、当時会場に行った人、家族・親戚が行った人が映り込んでいる可能性がありますね。パビリオン内は中華民国館だけですが、他のパビリオンの外観や、太陽の塔、モノレール、ロープウェイ、農協の団体の帽子等がいろいろ出てきます。ちなみに当時はまだ中華人民共和国との国交は正常化されていなかったので、EXPO‘70における中国は、中華民国(台湾側)だったということです。
ストーリーは、「赤いシリーズ」ほどドロドロはしていないですが、本人たちが知らされていない秘密を解き明かすという感じ。まだ戒厳令下の中華民国で製作された映画ということで、当時のトップを称賛するようなセリフもあります。
奈良公園付近や、日本の大豪邸が映るシーンで、なぜかBGMがアメリカ映画で和風のシーンで流れるようなタイプの音楽でしたね。
雪子の髪型が、ロングだったのが途中からウィッグみたいなボブに変わったり、いきなり北海道で雪の中を走ったり、いろいろと気にしてはいけない感じですね。
昔の中国語は、昔の日本語同様、横書きが右から書かれていたのは知っていましたが、1970年の段階で、映画のタイトルや出演者やスタッフの表記が、全て右からだったのは意外でしたね。
会場内で、ジュディ・オングがいるのに気づいた人が、彼女にカメラを向けているのには、笑ってしまいます。
まあ、当時を知っている人は、ツッコミポイント満載なので、楽しめると思います。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
豊島区のはずれ