劇場公開日 2025年11月28日

「一日一生という気持ちで」栄光のバックホーム りあのさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 一日一生という気持ちで

2025年11月30日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

2013年のプロ野球ドラフト会議で、阪神タイガースから2位指名を受けた鹿児島実業高校の横田慎太郎。3年目の2016年にはオープン戦で大活躍し開幕戦一軍のスタメンに抜てきされ、2試合目で初ヒットを記録するなど、将来を嘱望されていた。ところが2017年の春季キャンプで慎太郎はボールが二重に見えるという異変が生じ、医師の診断を受けると脳腫瘍と判明した。それから慎太郎は、家族や恩師、チームメイトら多くの人々に支えられながら、手術を受け、腫瘍は除去し、退院後リハビリもこなしたが、目は回復しなかった。2019年9月の2軍での引退試合では、2アウト2塁からセンター前ヒットをバックホームで捕殺しスタジアムを感動に包んだ。その後、自らの経験を生かして講演会などを続けていたが、骨髄への転移、そして脳腫瘍の再発、となり、闘病の末2023年に28歳で亡くなった。そんな横田慎太郎の生涯を描いた作品。

阪神ファンでは無いが、現役時代の横田は打球の飛距離が凄く、守備も肩が強く走塁も素晴らしい3拍子揃った大型外野手だったのは知っていた。特に2軍の公式戦での成績は素晴らしく、1軍でバリバリ活躍し糸井のようになれる逸材との評価だったと記憶している。
そんな横田だが、成績はあまりパッとはしなかった。これからという時に病気になったから仕方ないが、1軍で38試合しか出てない選手を映画の主人公にするのはどうなんだろう?
脳腫瘍の病に倒れたプロ野球選手と言えば、炎のストッパーと呼ばれ新人王にもなった広島カープの津田恒実が居たが、横田は津田ほども活躍してない。
1歳年上の先輩北条も、大谷翔平、鈴木誠也、藤浪晋太郎、田村龍弘、など同じ年に高校からプロに入った選手と比較するとパッとしないし。そこもどうなんだろう、と感じた。
どちらかといえば、父の横田真之の方がプロ野球での実績を積んでいたのだけど、やはり人気球団阪神タイガースの選手だったからとりあげたのかな?
せっかくなら、1軍で活躍した実績有る選手を素材に使ってもらいたい、と思った。
掛布、和田、金本、などなど、誰一人似てなかったが、まぁそこはどうでもいいけど。
母役の鈴木京香が泣かせにくるがちょっとしつこいと感じた。終盤に父役の高橋克典に対し、なんもかんも中途半端、などと暴言を吐くシーンは、なんだこいつ、と思ってしまった。
慎太郎役の松谷鷹也は素晴らしい体格と鍛え抜いた体とバットスイングでも本物らしくて良かった。
一日一生、あの言葉は良かった。

りあの
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