「親近感が湧かない」ワン・バトル・アフター・アナザー ばーどさんの映画レビュー(感想・評価)
親近感が湧かない
メキシコ移民、人種差別、白人至上主義、原住民差別、様々なアメリカの抱える闇をテーマに、サスペンスと人間のグロテスクな部分を融合させ、面白いストーリーで一気に見せる。
ストーリーの面白さと軽快なテンポで一気に見せていくので、飽きずに見られる。ただ、上記の時事的な問題はやはりアメリカ国民ならではこその問題なので、日本で生活してる我々が見ても、自分事として感じにくい。そこがあまり日本で評価されていない理由の1つであるように思う。
家族の話なので全く感情移入できないわけではない。親子愛は世界共通だからだ。しかしながら、アメリカならではの題材は日本人からするとやはりとっつきにくく、 思いっきり入り込んで見ることは難しいだろう。そういう意味で、あらゆる人に勧められる映画とは言えない。
個人的には個性派俳優ショーン・ペンの怪演が素晴らしく、 こんな俳優だったっけと思ってしまった、それぐらい素晴らしい演技をしていたのが印象的だった。
最後のエンディングはいい感じにまとまっているが、いなくなったあの人については、もう少しひとひねりあってもよかったような気がした。でもリアリティをつけるためにはあれぐらいのインパクトがいいんだろう。
決して面白くない作品ではないが、万人受けとは言えない作品だと思う。
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