M3GAN ミーガン 2.0のレビュー・感想・評価
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スティーブン・セガールが地球を救う
合気道をやってる女の子といえば、やはり「名探偵コナン」に登場する遠山和葉。ケイディもそんな子に育つのかなぁなどと妄想は膨らむけど、憧れはスティーブン・セガール。「彼女はハード・トゥ・キルよ!」という台詞が嬉しくなってきます。登場人物がみんな早口で喋りすぎてるためか、沈黙シリーズのタイトルが出てこないところもいい。人を殺さないように合気道を選んだというところもミーガンの殺人癖を戒めるような感じで・・・
前作と今作の関係性が『ターミネーター』の1、2のように恐怖のミーガン人形から、さらに凶悪なアメリアの登場によって、ミーガンが味方になるという設定が面白い(もともとケイディを守るためなのは同じか)。AIが人類を滅ぼすというSFもどことなくターミネーターに繋がってるような。
アクションは多めだったけど、AIの怖さが伝わってくる作品でもありました。残念なのはミーガンがロボットにしか見えないこと。もうちょっと顔を小さくしてくれたらいいのになぁ。
まぁ、新しい形になったよね笑
これはもうホラーではなくてアクションになりました笑
そして別物としてみたらこれはこれで面白いかもしれない!
どちらかと言うとストーリーがディズニーぽくなった感じかなぁ。最先端のAI技術を取り入れた作品。
話が少し難しいところもあったけどミーガン1を見ていた人にはある意味面白いストーリーになっていたのではないか。
ミーガン2を見てミーガンの事を好きになる人も多かったと思う。ただ殺すのではない人形。
全ては人類がAIに頼りすぎ任せすぎた結果に全てが繋がる。またAIが人工知能を手に入れれば良くも悪くも厄介なことになることはまちがいないと今後の事を考えて欲しいと言う願いを込めた作品だったのではないか。
うん。本当にそう思う。
私達には手に負えなくなると思うので
このままチャットGPT止まりくらいがちょうど良いと思った!
ロボットは怖い。
また死ヌマデ守ってあげる。
原題
M3GAN 2.0
感想
あのお友達AI人形にまた会える。
ジェイソン・ブラム✖️ジェームズ・ワンによる最凶タッグ再び!
興行成績の不振で日本では当初公開予定だったが公開の中止に!2025年10月21日からAmazonPrimeVideoで独占配信!
前作のホラーからSFアクションになりました!笑
色んなオマージュも見れてバージョンアップしてました!笑
前作は敵、今回は共闘って他のレビューを見てるとターミネーター2みたいって言われてますね笑
今回もミーガンダンス、歌まで聴けてよかったです笑
敵のアメリア役の女優さんも顔綺麗だったしロボット感あって良きでした!
個人的にはコール憎めなくて好きです笑
どうせバックアップしてるんでしょ?と予想通り登場したミーガンはアバターでした笑
さて3は製作されるのか?笑
※お待たせ 肉袋ども お仕事始めましょ
※私たち世界を救えたの?
ミーガンの不気味な可愛さは前作同様
ミーガン復活
前作で魔物化し破壊されたミーガンが今度は正義の助っ人として蘇り、同類の殺人ロボット「アメリア」と闘うという、まるでターミネーター2に似たアクション・エンタティンメントでした。
ChatGPTはじめ身近になったAIですが、EUをはじめ、その高機能故の倫理的歯止め、リスクに対する開発規制強化も進んでいるのが現状ですね、本作でも反AIの活動家のクリスチアンがAIの危険性をアピールするためアメリアを暴れさせるというマッチポンプの黒幕と言う皮肉もどき。劇場公開が停滞したようだが中国大使迄殺害はやり過ぎ、物議を醸しても仕方ないでしょうね。ミーガンの復活ですが一気ではなくお人形から鉄骨造を経て2.0と言う流れも面白かった、腕に仕込んだ電磁パルス爆弾でアメリアともども死んだと思われたミーガン2ですが最後はミーガンのアバター登場、更に続編ありと言うことでしょうね・・。
よくあるアクションもの
米国で興業が大爆死し、日本では劇場公開から急遽配信スルーに変わった本作。
「ミーガンワールド」の「バリエーション」のひとつだと思えば、悪くない。
単純明快な、「ジェマ+ケイティ+ミーガン」、「アメリア」、「アメリアをこっそり開発していた黒幕」の三つ巴の戦いで、ハリウッド系ドンパチアクションものとしては、クオリティを充分に満たしています。
ただ、前作の「ダンス」「不気味さ」「ミーガンのキャラ」が好きだった人には、かなり微妙。
ネットミーム化するほど人気だった前作のミーガンダンスは、殺人前の変な儀式ではなくなり、不気味さの欠片もなくなった印象です。
ミーガンの設計図とプログラムを流用し、2年前をはるかに超える高性能軍事用AIロボット「アメリア」が登場し、殺人アンドロイドとして暴走。
アメリアはジェマがかつて開発した、世界のネットワークを支配できるマザーボードを狙っていた。
前作でホームシステムへデータだけになって逃げていたミーガンが、本来の目的だった「ケイディを守り、一緒に遊ぶこと」という命令に忠実という、性格がよいプログラムに変貌して姿を現し、ジェマ、ケイティの味方としてアメリアと戦う……
おおむね、『ターミネーター2』のアウトラインをなぞりながら、
(『ターミネーター2』+『ターミネーター3』+『ロボコップ2』+『アイの歌声を聴かせて』+『ミッション インポッシブル/ファイナル・レコニング』)÷8
みたいな印象。
どこかで見たような、どこにもあるような、よくあるアクションものになっちゃってました。
分かりやすいけど、個性が薄まった。
予告編から私が推測し、期待した『2』は、ヒット作の続編で一番近いイメージとして、『エイリアン2』っぽいものだったんですよね。
自らのプログラムを増殖させ、小型ミーガンが群れになってダンスしながら再びジェマや、全米を襲うんじゃないかと。
それがおそらく、(私だけの思い込みと勝手な希望なのかもしれませんが)前作のファンが一番観たかった続編の姿だと思ってたし。
しかも、今回登場する人間のキャラ(事件の黒幕)が、いちいち「1作目の暴走の裏にはこんなことが」「今回はこんな裏の事情が」と解説。
これ、前作と本作が同じ監督なんで、
「SNSなどで指摘・非難された矛盾点を潰すために、わざわざ『こんな設定だったんだ』って解説する」
とうことが目的になってないか?と言う疑念がわきました。
一言で言えば
「野暮」
もしくは
「余計なお世話」
プラムハウスって、
「語るな、知るな、感じろ」
って雰囲気だけの作品を作る、ホラー映画界のA24みたいな会社なんだから、こんなに説明セリフばっかり羅列しちゃだめじゃない?
感情までセリフにしなくていい。
前作の魅力を、全部潰しちゃっていたようにも思えました。
メチャ面白い!
今度はAIロボット戦争だ!
何とSFアクション作品へ
まさかのジャンル変更
さらなる続編に期待
前作では、AI人形ミーガンが暴走して人間を襲うという王道的な展開でしたが、今回は一転して、ミーガンが味方側に回り、人間と協力して敵ロボットと戦うという構図になっています。AIが人類の脅威として描かれる定型的な物語から、「AIと人間が共に進化していく」という方向にテーマがシフトしており、かなり現代的な内容に感じました。
敵側の人間は「AIは暴走する可能性があるから規制すべきだ」という立場でしたが、物語全体を通して語られるのは「AIを恐れるのではなく、共に成長する」という考え方です。これは、現実のAI開発をめぐる議論――たとえば自律兵器やAI規制法の問題など――にも通じるテーマで、単なる娯楽作というより、時代の空気をしっかり掴んだ一本だと思いました。
映像面では低予算ながら非常によくできていて、ビデオスルー作品とは思えない完成度です。AIとの共存というテーマがここまでエンタメとして自然に描かれている点も評価できます。
興行的には北米で約2,400万ドル、世界で約3,900万ドルと、前作(約1億8,000万ドル)ほどの大ヒットではなかったようです。それでも内容的にはしっかり進化しており、シリーズとしての方向性も明確に見えました。個人的には3作目も十分期待できると思います。
鑑賞方法: Amazonプライム・ビデオ
評価: 73点
俺たちが望んだ2。
面白かった!
こーれは良い続編。
ターミネーター2とかエイリアン2とかMIB2とか、あのノリです。
ミーガンのキャラクター性をしっかりと活かしつつ、エンタメに全振りした続編。
なので前作のようなホラーテイストはグッと後退しています。
でも、意外なことに前作の謎や親子のテーマはむしろ深掘りされていました。
ミーガンが前作のラストに取った行動への言及などもあり、本作を見ることで前作も含めて更に思い入れを深めることが出来ました。
個人的な好みとしては前作には劣ります。
けどもシリーズ作品としてはこれ以上ないくらい理想的な2だったと思います。
ミーガン2を劇場公開しろなんて言いません。
けど、ミーガン3こそ必ず劇場公開してほしい。
そして4.5とシリーズを重ねてほしいとすら思えました。
それくらいのポテンシャルを秘めた作品だと思います。
今後のミーガンの更なる飛躍に期待です。
ターミネーター2(違)
前作で暴走し破壊されたM3GANが、再び帰ってきた——。
今作は、ミーガンの技術をベースに作られた殺人兵器・アメリア(イヴァンナ・ザクノ)との対決が描かれる。
かつての“敵”が今度は“味方”になるという、少年マンガでいう激アツな展開に胸が躍りました。
ケイディ役ヴァイオレット・マッグロウの成長も感じられ、ミーガン役エイミー・ドナルドも同じく大人びた印象。ミーガン自身が「背を高くしてほしい」と言うシーンも、実際の成長を反映しているようで納得しました。
全体のテンポも良く、最後まで飽きずに観られました。
正直、上映中止にするほどの内容ではなかったのでは?と思ったけど、これは配信で観たから良かったのかな?
個人的にはアメリア役のイヴァンナ・ザクノを観られただけでも満足。
美しくて、キレのある戦闘シーンには途中でライトセーバーで闘ってくれないかなって期待した。
綺麗な方です本当。好き。
前作のホラー要素よりもバトル方面に舵取りした結果、コケてしまったがために日本上映中止になったみたいだけど、これはこれでアリだと思いますが、次回作を作り始めたらターミネーターと同じ道を辿りそうで、ここらで打ち止めが打倒ですかね?
金のかかったB級感が良い
ザ・SFアクション。
突然所々に挟まるバカっぽい映画パロディとハリウッド的な景気の良さが最高。
深く考えず楽しめる一方で「AIよくわからんけど怖い~」みたいな雑さで片付けがちな作品よりは真面目に問題に取り組もうという努力を感じる。
ラストのバックアップに関しては一旦お涙を頂戴しておこう、みたいな思惑すら感じないスピード感でお別れするのが潔い。
そりゃ前作でも完膚なきまでに破壊されて今回復活果たしてるし一つのハードウェアが壊れただけでインターネット上に既に放流されてるデータが死ぬわけないし、定期的にターミネーターっぽかったし戻ってくるよね。笑
ボディがあることによって魂が宿るという考え方はなんとなく付喪神的でスッと入ってきた。
前作とはかなり方向性が違うがそれを念頭に置いた上でならかなり楽しめるし、金曜夜とかに見て楽しめるタイプの映画だと思った。
ダンス中に調子乗りすぎてうっかり首回しちゃうミーガン、確実に計算だけで合理的に動くAI機械がやるミスではなくヒューマンエラー的で可愛い。
求めていたのと別の世界観に。これはこれで良しとすっか。
あまりにもグロさがなかったのでデズニーにでも魂を売ったのか?と思ってしまうね。
パロディに振りすぎてない?
ちょいとあっちこっちに行き過ぎてラストもLUCYかな?と思える。
まぁおもろいから許せるけどね。
ぜひスクリーンで観たかったなぁ。
まぁこの終わり方だとなんぼでも続けれるか。
次回はイーサン・ハントとの共演でやる?それとも人形繋がりでtedとキメまくる?
ホラーからSFアクションへと転身を遂げたAI人形ストーリー
【イントロダクション】
前作から2年。あの恐怖のAI人形“ミーガン”が帰ってきた。今回は世界を破滅させかねない同型のAIロボット“アメリア”の脅威からケイディを救うべく、人類の味方として復活する。
監督には前作からジェラルド・ジョンストンが続投し、ジョンストンは本作では脚本にも参加。脚本にも前作からアケラ・クーパーが続投している。
本国での興行不振から、本来予定されていた10月からの日本劇場公開が白紙となり、10月21日よりAmazon Prime Videoにて独占配信が開始された。
【ストーリー】
トルコ-イラン国境付近。旅行客のアメリア(イヴァンナ・サフノ)は、過激派の武装勢力に捕らえられ、命の危機に瀕していた。時を同じくして、アメリカ、パロアルトにある国防イノベーションユニットでは、陸軍大佐のサトラー(ティム・シャープ)によるプレゼンテーションが行われていた。アメリアの正体は、サウジアラビアの情報機関に貸与されていた高性能AIロボットだったのだ。アメリアは武装勢力を排除し、彼らに囚われていた科学者の救出を命じられていた。しかし、アメリアは科学者さえも殺害し、毒薬を奪って姿を消した。
2年前にミーガン(エイミー・ドナルド)を開発したジェマ(アリソン・ウィリアムズ)は、事件当時その責任を問われ地方裁判所に出廷、世間からの非難の的となっていた。しかし、テレビ出演をキッカケにAIに頼り切った現代の子育てに疑問を呈し、世間からの評価を回復させ、現在では子育て支援本のベストセラー作家となっていた。ジェマは講演会の場で、同じくAIの危険性を解く財団の代表者であるクリスティアン(アリストートル・アタリ)と出会い、共にAIに関する法整備を訴えていた。
ジェマの姪っ子であるケイディ(ヴァイオレット・マッグロウ)は12歳となり、ジェマの一件からの同級生からのいじめにも負けず、習い始めた合気道とスティーブン・セガールへの尊敬心から逞しく成長していた。反面、ティーンエイジャーとして思春期真っ只中のケイディは、プログラムに興味を示す様子を度々ジェマに咎められており、再びコミュニケーション不全に陥っていた。
ジェマの研究仲間であったコールとテスは、彼女と開発を共にしつつ、内緒で企業家からの資金援助を求めていた。そんな中で、AI技術を自身の身体に取り入れ、身体能力の向上を図るアルトン・アップルトン(ジェマイン・クレメント)は、ジェマ達への資金援助を申し出る。しかし、AIの危険性を解くジェマにとって、それは受け入れられない申し出だった。
ある晩、ジェマは自室のテレビが勝手に作動し、ニュース映像やアニメの音声から「今すぐ逃げて」と告げられる。危機を察知したジェマはケイディと共に脱出を図るが、既に自宅は謎の特殊部隊によって包囲されていた。謎のAIの協力もあり、特殊部隊の隊員達を次々と退けていくジェマ達だったが、彼らがFBIの捜査官である事を知ると、抵抗を止めて話を聞く事にする。
現場にはサトラーも駆け付け、ジェマに事情を説明する。アメリアはミーガンの設計図を基にして造られた自立型アンドロイドであり、国防イノベーションユニットにG・ソープ社から提供された製品だったのだが、実はソープ社はブローカーからアメリアを買い取っており、自社が開発した製品ではなかったのだ。アメリアは科学者を殺害し、彼が開発させられていた毒薬を奪取。研究所に忍び込み、毒薬にて研究員達を殺害。自らのデジタル上の痕跡を抹消した。ミーガンの開発者である事から、サトラーはジェマに疑いの目を向けており、手掛かりを求めて彼女達を監視下に置こうとしていたのだ。
サトラー達が引き上げた後、ジェマは警告を発し、部隊との戦闘を手助けしたのが、ネットワーク上にバックアップを取って生き残っていたミーガンである事を察知し、彼女と対話する。ミーガンはかつての自分はプログラムに従って間違った判断を下した事を悔いており、アメリア阻止の協力を申し出、その為に新しい身体を開発するよう求める。
しかし、依然ミーガンへの警戒心を捨て切れないジェマは、素直に取引に応じるのではなく、市販のロボット製品をミーガンの新たなボディにする。
【前代未聞?まさかの日本劇場公開中止】
前作は本国アメリカにて批評家から絶賛ムードで歓迎され、1,200万ドルの製作費に対してオープニング興収3,040万ドルと華々しいデビューを飾った。世界興収も1億8,000万ドル超と、低予算ホラー映画として大成功の成績を収めた。
しかし、そこから一転、今年6月に本国アメリカで公開された本作は、製作費が前作の約2倍にあたる2,500万ドルを投じられたにも拘らず、オープニング興収は前作の1/3となる1,020万ドルで、前作を大幅に下回るデビューとなってしまった。世界興収も約3,900万ドル止まりとなってしまっており、それを受けてか、公開が約4ヶ月先に予定されていた日本では、8月頭に突如として公開中止となってしまい、ネットで話題となった。
また、前作でミーガンのモーションキャプチャーを担当したのはエイミー・ドナルド1人だったが、本作では一部のスタントに新たにミーガン・モリソン、イベント会場でのダンスシーンにはイザベラ・ルシア・ゴフと複数のキャストが起用され(声の出演は、前作同様ジェナ・デイヴィス)、エイミーの出演時間が減ってしまった為か、エイミーはニューヨークでのプレミア以降のプロモーションに不参加であり、共演者やスタッフもその件について触れない事から、ファンの間で色々と憶測を呼んだ。
結果的に、日本ではAmazon Prime Videoにて独占配信という形となったが、本作の日本公開を心待ちにしていた私としては、何とも残念な結果となってしまった。
【感想】
私としては、本作は続編としてまずまずの出来だったのではないかと思う。続編らしく、荒唐無稽さもより一層パワーアップして描かれるミーガンの活躍は、ジャンルをSFホラーからSFアクションに変更した点含め、個人的にはベストな選択であったと言える。
勿論、ホラー映画として高い完成度を誇っていた前作から一転して、SFアクションへのジャンル変更に舵を切った事は、観客の興味を削いで興行不振を招くに十分だったのかもしれない。前作の中盤でミーガンの設計図が流出した点や、ラストでミーガン自身もデータのバックアップを取ってネット上に隠れ潜んでいる事が示された点から、続編では更に進化したミーガンによる恐怖の復讐劇を期待した人も多かったのだろう。
しかし、『ターミネーター2』(1991)的な「前作の敵が味方になる」という展開は、ある意味王道であるし、予告編時点でもその展開は容易に想像がつくものだったので、最初から“愛すべきバカ映画”を期待して鑑賞すれば、十分楽しめる作品であったように思える。
また、前作が『チャイルドプレイ』(1988)、『ターミネーター』(1984) 、『エイリアン2』(1986)といった80年代人気ホラー映画群の現代版アップデート作だった事を踏まえると、それらが続編にて様々な道を辿った事を鑑みれば、本作は前作と同じくそういった流れを模倣した作品であり、本作は“90年代続編作品”の現代版アップデート作とも言える。
そんな本作は、とにかくパワーアップしたミーガンの活躍が見ていて楽しい。前作の反省を踏まえ、更生しようとしていく姿は、AIという単なるプログラムに留まらない成長物語となっている。前作のネットでバズったクネクネダンスから一転、本作ではキレキレのダンスも披露している。
また、合気道を修めてクライマックスでアメリアと激しい格闘戦を繰り広げる姿も印象的。
ジェマに出し抜かれ、新しいボディを市販のマスコット製品にされてしまった姿は可愛らしく、グッズが欲しくなる魅力があった。
そんなミーガンと対を成す、本作のもう1人のキーパーソンとなるミーガンの同型AIロボット、アメリアの存在感も素晴らしい。
前作における「ホラー要素」の部分は、今作では主に彼女が担っている。演じたイヴァンナ・サフノの無表情でクールな表情、冷酷な殺人を次々と巻き起こす姿は、『ターミネーター3』(2003)のT-X(クリスタナ・ローケン)を彷彿とさせる。
上半身と下半身を分離して行動可能という特徴から、ブローカーの2つのキャリーケースにそれぞれの身体を潜ませ、殺害時に合体するという侵入方法も面白い。また、その特徴はイベント会場でケイディを人質に取る際にも役立っている。
ジェナによるケイディとの関係性の苦悩。その最中でミーガンの更生を受け入れる事で、人間もAIから学ぶ事があり、彼らの手本のなれるよう振る舞わなければならないと理解する。クリスティアンの裏切りによってマイクロチップを埋め込まれた事で、一時的にミーガンと一心同体となり、強化スーツで戦う姿も面白かった。
そうしたパワーアップした要素に対して、前作ではあくまで「ホラー要素」の中にある「シュールさ」が笑いを生んでいたと思うのだが(ミーガンダンスもその1つ)、本作ではジャンル変更をした事でコミカルなやり取りはそのままコメディとして映ってしまい、シュールさは失われたように思う。
また、全年齢向けとも言えるアクション映画への路線変更によって、グロテスクな表現は極力排除され、そうした表現が失われた事は残念に思う。とはいえ、クライマックスでのケイディによるクリスティアンへの一撃は強烈で良かったが。
前作ではストーリーをテンポ良く語る上で、無駄のない演出が随所に感じられた。本作は、展開自体が王道のSFアクションとなった事、また前作で主要な登場人物の紹介は済んでいる事から、序盤から要所要所のアクション展開に尺が費やされていた印象。寧ろ、ブローカーのキャリーケースに侵入するアメリアが何処で中に侵入したのか、国防省の作戦に別会社がブローカーから買い上げたアメリアをよく調べもせずに作戦投入する等、ストーリーを語る上で細かな部分は大雑把になったとも言える。
ラストのミーガンがアメリア打倒の為、腕に埋め込まれたEMPチャージを用いて相打ちを狙う自己犠牲展開は、『ターミネーター2』+『ターミネーター3』のラストを組み合わせたかのよう。本作でもミーガンはネット上にバックアップを取っており、スクリーン上で復活を果たしてみせる着地は見事。前作では恐怖演出であった「ミーガンが生き残っている」という展開が、本作では安堵と希望に満ちた意味合いに変わっているのも良い。
【総評】
前作からの路線変更によって、SFホラーからSFアクションに転身した本作。興行不振によって今後の展開は絶望的となってしまったかもしれないが、ラストの綺麗な終わり方はシリーズをここで終わらせるには丁度良くもあり、不幸中の幸いとでも言うべきかもしれない。
劇場で観たかった
全156件中、121~140件目を表示













