「【”スパルタ給食VS楽しい給食。そして学校の主役は先生ではなく生徒だ!”今作は、甘利田先生の給食愛を越えて学校のあるべき姿を説く台詞が沁みるヒューマンコメディ給食映画第四弾である。感慨無量である。】」おいしい給食 炎の修学旅行 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”スパルタ給食VS楽しい給食。そして学校の主役は先生ではなく生徒だ!”今作は、甘利田先生の給食愛を越えて学校のあるべき姿を説く台詞が沁みるヒューマンコメディ給食映画第四弾である。感慨無量である。】
ー おいしい給食シリーズの第一作「劇場版 おいしい給食Final Battle」(イキナリ、もう終わりだよ!って感じのタイトルである。その後、ドラマ版がある事をレビュアーさんに教えて頂いた。)の公開は5年前だが、この作品の上映館は少なく、市原隼人さんが好きな私は(武士の様な風貌と、NHKのインタビューを偶々ラジオで聴いた時の真摯な受け答えが気に入ったのである。)車をマアマアの距離を走らせて観に行ったモノである。
それから5年、第四作まで制作され、公開館も大幅に増えて、感無量である。-
■給食大好きな中学教師甘利田幸男(市川隼人)が、函館の忍川中学校に赴任して早3年。彼は3年生を引率して、2泊3日の東北旅行に向かう。
青森のせんべい汁などを堪能する、甘利田とライバル粒来ケン(子役の人がムッチャ大きく成長している。何だか、嬉しい。)。
だが、且つて常節中学校に短期赴任し、甘利田を知る御園ひとみ先生(武田玲奈)がドライブインで同じく食を摂っていた花堺中学に赴任していて再会するのだが、花堺中学のスパルタ教師(片桐仁)が、楽しそうに食事をする忍川中学校の生徒達や、いつものようにオーバーアクションを取っている甘利田の姿を呆れた表情で見て”給食交流をしませんか!”と言って来るのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・相変わらずの、登校時に正門で仁王立ちする厳格な姿とのギャップが凄い、給食時には校歌をハゲシク歌ってから(ゴン!と手を机にぶつけるのは、お約束である。)、給食を愉しむ甘利田の脳内ナレーションが、ムッチャ可笑しい。
そして、粒来ケンの給食アレンジに驚き、椅子の上にウルトラセブンみたいな変な格好で乗って、すいーっと流れて来る姿も、もはやお約束であるが、可笑しいのである。
■花堺中学に招かれた甘利田が担任する3年1組の生徒達が楽しそうに芋の子汁と、初めて出るアイスクリームを堪能するのとは対照的に、花堺中学のスパルタ教師は竹の棒を持って、キビシク黙食&時間内に食べる事を強要するのである。
全然、美味しそうな顔もせずに給食を食べる生徒達の姿を見て、甘利田がスパルタ教師が首に掛けた”時間内に食べなかったので、校庭を走る。”と書いた木札を取り、次々に叩き割りながら言った言葉”中世には公開処刑があったそうだが・・・、給食は皆でゆっくりと楽しく食べるモノだ。学校は先生が主役ではなく生徒が主役だ!”には、可なり感動する。
給食が時間内に食べれなくって、食べ終わるまで無理やり食べさせるという話は、良く聞いたものだが、この愚かしきスパルタ教師は自分の指導が、生徒達の将来役に立つというが、甘利田はそれも”言われた事に従うだけで、自信を持てない大人にするだけだ。”と喝破するのである。
実に素晴らしい。
そして、御園ひとみ先生はその姿を見て、花堺中学の校風を変えようと、学校新聞を発行する様に成るのである。”給食はゆっくり、楽しく食べよう。”と記載した新聞を。
花堺中学校の、最初、粒来ケンにイチャモンを付けて来た坊主頭の生徒を先頭に、忍川中学校3年1組の生徒達ノ乗ったバスを笑顔で見送るシーンも、沁みたなあ。
・そして、東北旅行の醍醐味であるわんこそばを食べるシーンで、粒来ケンが言った”あれ以上食べると、美味しくないですから。”という言葉も良いのだなあ。
二人は、一緒に卓球をしたり、鉛温泉名物の黒い湯に満ちた深い風呂(ホントだよ。大人の背丈位あるから、甘利田先生の様に泳げるけれど、他のお客さんが入る時には駄目だよ。)に浸かったりするのである。
・だが、怒った花堺中学のスパルタ教師により、教育委員会の査問が開かれて甘利田は校長(小堺一樹)が、前作で甘利田ともめつつも最後は彼を認め沖縄で学校を開いたトーマス(モーリー・ロバートソン:今作では出演なし)が教師を求めているという話をし、沖縄赴任を勧め、甘利田は卵と豚のおにぎりにも惹かれ(スパムおにぎりだよね!)生徒達が給食を摂る前にその話をし、生徒達が感謝の意を込め拍手する中、涙を流すのである。このシーンも沁みたなあ。
<今作は、甘利田先生の給食愛を越えて学校のあるべき姿を説く台詞が沁みるヒューマンコメディ給食映画第四弾なのである。
沖縄編も、製作してくれるよね!>
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