「これは思ったより傑作だった」トロン:アレス A.Camelotさんの映画レビュー(感想・評価)
これは思ったより傑作だった
トロン・レガシーがスタイリッシュなだけの映画としか記憶に残ってなくて、今回つながっていると困ると思っていましたが、1作目としっかりつながっていて、むしろレガシーはなかったことにしたいのかと思ったほど。
とにかく、ストーリーも映像も細かい所まで配慮されていて練りに練った感があり、非の打ち所がほぼありません。ひとつだけ言うなら音楽。トロンと言えば映像とウェンディ・カルロスのあのシンセサイザー音楽で、今回はどんな変則的なリズム、メロディー、テンポの音楽かと期待しましたが、残念ながらそこらの映画にある普通のビートのロックでした。まぁそれも終盤の初代グリッドの場面で流れる1作目の音楽を引き立たせる効果はありましたが。
ストーリーは善悪はっきりで分かりやすかったです。トロンの基本コンセプト-プログラムの擬人化-が最初からきちんとできていて、そうそうそういう世界ですよね!と期待感が高まりました。現実世界にどうやって来るのかと思ったら、3Dプリンターの超々超越的技術!、でも29分間しか保たない!、面白いですねぇ! 現実世界で暴れまわるグリッドのメカたち、すごい映像でした。それにしても、メカたちが非常にかっこいい!特に例のバイク、それにあの鳥居のような巨大な監視機が実体として登場した時は「おおっ!」となった。1作目では特に説明もなくて気になる存在でしたが、こういう形で登場するとは!あと、あの粒子風で進むヨットも見えていたし、これはイヴのセリフの中で説明もされていました。ファンのためによく練られているなぁと思いました。それから、エンコム社の技術の使い方が食糧問題の解決に資するものというのも、現代的で示唆のある展開で良いものでした。
最後の最後、サークの影が登場するのは、個人的には要らなかったなぁ。こういうのは続編の期待感が出る一方で、実際には続編はないかもしれないし、ネタ出し切ったんじゃないの?と思ってしまって、今作の一件落着感が毀損され、見終わっての「あー面白かった、良かった良かった」という感慨が若干弱まります。
