劇場公開日 2025年8月15日

「【戦場で迎えた終戦、戦後も沈まず生き抜いた雪風―希望の灯をつなげた戦士たちの物語。】」雪風 YUKIKAZE シネマ紳士さんの映画レビュー(感想・評価)

1.5 【戦場で迎えた終戦、戦後も沈まず生き抜いた雪風―希望の灯をつなげた戦士たちの物語。】

2025年8月18日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

単純

映像面では、現代のCG技術に目が肥えている分、どうしても物足りなさを感じてしまい、結果として空戦そのものが単調で、物語の熱量を削いでしまっていた。

さらに、カメラワークにアップが多用され、背景や空間の広がりがあまり感じられず、物語のスケール感や戦場の臨場感を表現しきれていなかった。中盤以降は展開が間延びし、物語自体も面白さを失っていく。

俳優陣については、竹野内豊や玉木宏の演技は好感が持てるものの、今作品においては存在感とキャラクター造形との間に乖離が見られ、配役の必然性には疑問が残った。

そして、ラストの現代描写が唐突に差し込まれることで、それまで積み重ねた余韻を壊し、作品が安っぽくみえ、最終的に「何を伝えたかったのか」が曖昧になってしまい、全体の完成度を下げてしまっていた。

• 世界へ入り込む度:★☆☆☆☆
• 感情ゆさぶられ度:★☆☆☆☆
• エネルギー消費度:★★★☆☆
• 配信でも観ます度:★☆☆☆☆
• 人にすすめたい度:★☆☆☆☆

【制作エピソード】
神奈川県の平塚漁港において、海のすぐそばに甲板を部分的に再現したオープンセットを設営して撮影が行われた。海風が常に吹き込んでくる環境であったが、それがかえってリアルさを際立たせ、海の空気を感じながらの撮影となった。時季的にも過ごしやすく、リアリティを保持しつつ、俳優陣が一体となって作業する空気感が心地よい現場となった。

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キネマ紳士