「戦争モノを作る力はもう日本映画にはないのでしょうか」雪風 YUKIKAZE やまさんの映画レビュー(感想・評価)
戦争モノを作る力はもう日本映画にはないのでしょうか
ヒューマン・ドラマ、手紙に焦点をあてた戦争映画というと硫黄島からの手紙を思い出しますが、これがレベルの差なんでしょうね。
浅い"人命救助隊"の様な気持ちが悪いテーマを何度も出さず、手紙にフォーカスして内地とのやり取りから人や感情を際立たせるなどのやり方はあったんじゃないでしょうか。戦闘シーンの迫力はコストをかけないと出せませんが、そうでないほうも脚本のレベルが低く魅力が出せてません。
演出は低予算の苦労は分かりますが、全般的にカット毎の目的が分からず、構図は何回も使い回し、アップシーンと台詞で回そうとするが無理がありすぎた。逆に古い建物を使った屋内シーンだけは構図も回しもしっかりしていて、ああ、苦しいんだろう、思い通りに作れないんだろう、と同情を禁じえませんでしたが、それなら得意な方を活かせればよかったのですが、それすらできなかったようです。
戦闘シーンや指揮関連はあのクオリティ(考証以前にほとんど緊張感すら無い)なら無い方が良かったのではないかと思います。CGのクオリティ以前にカットや演出に思いは何も感じず、必要なので作ったやっつけ感と下調べほとんどなしの浅い想像力で書いたんだなという感じ満載でした。
中井貴一さんのでられていた短いシーンだけがこの映画で唯一無二の緊張感があるシーンでした。あとは蛇足です。
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toshijpさんのコメント
2025年8月17日
やっつけで撮っているのが明白で映像は評価に値しませんでした。かと言って脚本や演出の妙で見せるでもなく、残念な映画です。劇中「駅馬車」を引き合いに「こんな映画が作れる国には勝てない」みたいな話が出てきますが、今作自体が日本映画の程度の低さを証明するとは何とも皮肉です。
