「知られざるナチ政権下のドイツ宗教界」ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師 LukeRacewalkerさんの映画レビュー(感想・評価)
知られざるナチ政権下のドイツ宗教界
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プロットに多少の違和感はあるものの、実在の人物と史実にそこそこ沿っているリアリティがどすんと胸に響く。
何よりも「ナチスが権力を握って行く過程でのドイツ宗教界(キリスト教)の不作為とナチへの加担」という日本ではあまり知られていない事実に震撼する。
そもそもナチスが聖書そのものを書き換えていたなんて強烈すぎる。
(イエスをアーリア人に、モーセの十戒を「十二戒律」にして「総統を愛せ」「純血を維持せよ」を付け加えていたとは)
宗教界に限らず、当時のドイツ社会ではヒトラー/ナチスに対する反感や嫌悪が当たり前のようにあったにも拘らず、徐々に人心を侵食していったプロセスが家族や宗教家たちの会話で表されていて、なかなか巧みな脚本だった。
ボンヘッファーはそんな空気の中で「教会で語られる言葉は神の言葉のみであって、人間(ヒトラー)を称賛する言葉ではない」という宗教的ド正論を曲げない。
ただし、彼自身は直接的に暗殺の実行部隊には関わっていないのだが。
ドイツ国内レジスタンスやドイツ国防軍内部での反ヒトラー活動、英国との関係なども描かれていて、情報量は多い。
ただ、一つだけ難点(というより私の感じ方なのだが)ドイツ国内のドイツ人ネイティブ同士の会話が流暢な英語、というのがどうしても引っかかる。そこは徹底的にドイツ語の会話にして、字幕にして欲しい。
英語ネイティブの人たちはそれが嫌なのかな?
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