「桐島です」のレビュー・感想・評価
全73件中、61~73件目を表示
彼は自分の人生を生きられたのだろうか…
駅で見かける指名手配写真。
彼らの人生を考えたことは無かった。
なんだか過激な事件を起こしたヤバい人。
そんな冷たい視線を送っていました。
この映画を観るまでは。
1974年の三菱重工本社ビル爆破事件など、いわゆる過激派が起こした一連の犯罪で指名手配犯となった青年の半生を、正体を隠して生きた50年間の軌跡を描いています。
警察を見るたびに隠れ、いつでも逃走できるよう枕元に靴を置いているのも彼。
かつての仲間たちの逮捕に怯え、消息を伝える新聞記事を息を潜めて読み、実家と連絡をとることもできないのも彼。
同じ工務店で40年余りの年月を勤めあげ、同僚や地域の人々に親しまれる好人物もまた彼。
故なき差別に我を忘れて激高してしまうのも彼。
彼が生きたかった人生はこの中のどれだったのだろうか。
平和な世界を願い、不当な搾取に断固意見する。
食い物にされている弱者には手を差し伸べずにはいられない。
そんな優しい人がこのような生涯を送らざるを得なかった状況に忸怩たる思いを抱きました。
40年間住み続けた部屋の家具や所持品が、時を経るにつれて少しずつ現代風になってゆくのが妙に印象的でした。
勉強なんかするとろくなもんにならん
「勉強なんかするとろくなもんにならん」
昔はこんなことを言う人もいたそうですが、このろくなもんというのは世の中に不満があるが故に片寄った思想を持った過激派のことだと思いますが、結局エネルギーをマイナスの方向に使ってしまっている人だと思います。社会のこういうところが良くないから直さなければならないと思ったところで個人にできることなんか何もない。だったら社会のことは自分のことではないし、社会の欠点は自分の欠点ではないのだから自分は自分の幸せのために生きればいい。一個人が社会を変えることはできないが、自分自身や家族や身のまわりの人を幸せにすることならできる。
過激派の人はそういう諦観を持って生きることができない純粋な人なのではないだろうか。純粋で頭のよい人は勉強のし過ぎでバランス感覚を失い片寄った思想を持ち反社会的な過激な行動に出て一生を棒に振ってしまう危険をはらんでいるのではないだろうか。
残念。こんなストーリーは期待していなかった
桐島をみせたいんですよね?
連続企業爆破事件の被疑者として49年の逃亡生活の末、2024年ガンによって死ぬ直前に身分を明かした東アジア反日武装戦線の元メンバー桐島聡の話。
三菱重工爆破事件から始まり、宇賀神と同僚の桐島のもとに黒川がやって来て巻き起こっていくストーリー。
関与した事件の様子をみせ、その後警察に怯えながらも普通に暮らす様子をみせていくつくりで、過度な演出を入れていないといえばそうなのかもしれないが、桐島の心情を表す描写もあまり無し。
なんなら事件の行も、9.9の宇賀神との行も知らないでみたら良くわからないんじゃ?という粗い作りだし。
テロには参加したけれど、普通の人で慎ましく幸せに暮らしていましたとか言いたいんですかね?
晩年の描写でやっとこ変わらないズレた思想を見せたけど…。
これならば脚色がより強いけれど、今年3月に公開された「逃走」の方が断然面白かった。
計算した演技なんだか素なんだか境目が分からない
楽しみにしていた映画。
私としては、結構面白かった。
49年間に渡って逃亡を続けた桐島聡という人物とその思想を、物語の表面的には肯定的に描いているように見えて、実は人生の本質的な部分で、大きな疑問を投げ掛けているように私には思えました。
主役は毎熊克哉さん。
今回の映画でも、計算した演技なんだか素なんだか、いつもの境目が分からないような演技が良かったです。
毎熊さんの相手役に北香那さん。
何にでもなりきってしまう演技が好きです。今回の役はとてもキュートでした
ただし、毎熊さんに60歳を超えてからの演技を求めるのは、ちょっと無理があったのではないかな。
桐島のロードムービー?
もっともっと重い映画かと思ったが、桐島の闇深い50年の歴史をブルースギターをバックにある意味ロードムービー風に軽く描いていて、まあそれはそれで良かったけど…
まあ若い頃の桐島役の毎熊克哉は良かったが、晩年の桐島の演技が重みがなく役不足は否めない感じ
いっそ、それ相応の歳の別の役者にしたほうが良かった思うのは私だけだろうか?
まあ周りの個性ある役者たちに救われた映画であり、特にラストで存在感のある高橋惠子の演出は嫌いじゃないです(笑)
人間と悪魔【若気の至り】の狭間に
まあ 確かに50年近く
勝利した✖︎ 逃げ切った⭕️人生
河島英五の『時代遅れ』挿入歌 そのまんま です。内容はスクリーンで確認してね
誰かが指摘してるけども
職を転々 ではなくて 一つの工務店一筋
本作の良い点 人間 若気の至り 桐島氏を描いたこと。
本作の悪い点 爆・犯人には相違ないのだから 美化しすぎ。
つまり 普通の・人と異なり 爆・犯人は 返り血を浴びるわけでも 被害者の苦痛を見るわけでもない点において
凶悪犯、卑怯な犯罪であるものの筆頭 ドローンで・弾 落とすのとかわりはない
まあ 若気の至り 爆・事件に手を染めなければ
普通の温厚な人だった【かも】ということだろう。
とにかく50年という年月は尋常じゃない。
だから 個人的感想として 全てがこの描写どおりとは思わない。自首して欲しかった。
ただ 意外と 淡々とテンポよく進むのは 昭和から鳴らしてた 高橋伴明監督夫妻の力か
有料パンフ🈶は薄いけど カラフル
3つくらいのコラム除けば わかりやすい 読みやすい。まあ本作見る硬骨漢には要るカモな
まあ いずれにせよ テロというのは絶対OUT 起こしたら人生詰んでしまうことを再確認。
会社は 社会保険加入勧めなかったのかなぁ
そこそこ知的🧐作品。上映館少ないけど 観やすいことは観やすい一般作でした
俳優さんは 主役の毎熊さんも良いがというより 甲本雅裕さん 白川和子さん 奥野瑛太さん 影山祐子さんが良かった。
北香那さんは 確かに 昭和高度成長期、経済安定期の顔だよねぇ
毎熊克哉さん…桐島にそっくりで演技うまし。キーナちゃんより毎熊さん...
足立vs髙橋夫妻
部活を辞めた謎の人物が登場する作品ではない!笑。
さて、促成された「逃走」(足立正生監督)から遅れること4カ月。高橋伴明監督版の満を持した〈指名手配犯・桐島〉である。足立版はアヴァンギャルドな舞台演劇的な演出やアジテーションシーンがめだった。本作は、映画的な文法で粛々と『内田ヒロシ』として生き続ける桐島を描写していく。しかし映画後半の近年部分になると、安倍内閣の安保法制や、クルドや朝鮮半島へのヘイトといった、果たして桐島のエピソードにあったのか?という製作者の主張のような、興醒めしてしまう要素が目立つ。その点において、髙橋版は〈潔く無い〉と思う。最終シーンで髙橋惠子が大道寺あや子らしき役柄で桐島の冥福を祈る。まあ、そうなるよね。
弱い立場に寄り添う
全73件中、61~73件目を表示









