「ひとつの技能を極めるとは」国宝 イケ大さんの映画レビュー(感想・評価)
ひとつの技能を極めるとは
世間の評判が良くずっと気にはなっていましたが、歌舞伎を全く知らない為なかなか気乗りせず観ていませんでした。
公開から3ヶ月経ち、鑑賞者の話を聞きふと観たくなりやっと鑑賞しました。
※「流石に空いてるかな?」と思って映画館に行きましたが、席が半分以上埋まっておりビックリしました。笑
感想は久しぶりに凄い映画を観た!と思えるくらいとても面白かったです。
全体的なストーリー展開はシンプルでわかりやすく、また歌舞伎を全く知らなくても映画を観ていく中で、歌舞伎は世襲による狭くて濃い世界であること。その世界で技能を極める事は計り知れない苦悩や大変さがあること。がよく伝わりました。
その前置きがあって、歌舞伎本番の演技の迫力と緊迫感、映像美には途中映画という事を忘れて素直に圧倒されてしまいました。
上記に没頭できたのは、歌舞伎の名門の跡取りである俊介(横浜流星)と、その名門の当主が才能を見抜いた喜久雄(吉沢亮)の2人の演技力がとても良かったからです。
特に喜久雄の努力と才能と美を兼ね備えても「血」だけは手に入れる事が出来ない嫉妬や怒りを、吉沢亮が恐いくらい見事に表現されていて素晴らしかったです。
この映画を観て、ひとつの技能を極めるとは、他を全て捨てる覚悟の証し。そう感じました。
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