劇場公開日 1995年11月18日

「ネットで視聴。 シャロン・ストーンがガンマンに扮する西部劇。 オー...」クイック&デッド Ravenclawさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ネットで視聴。 シャロン・ストーンがガンマンに扮する西部劇。 オー...

2017年8月28日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

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ネットで視聴。

シャロン・ストーンがガンマンに扮する西部劇。
オーストラリアの俳優ラッセル・クロウのハリウッド初進出作品であるとともに、当時21歳で若手のホープだったディカプリオが登場。
敵役にジーン・ハックマンという重量級を配した豪華な布陣。

とはいえ中身はというと、西部のとある町で、年一回早撃ちトーナメントが開催され、女ガンマン・シャロン・ストーンが参加するのだが、競技は実弾で行う真剣勝負で、負けたら即死亡という奇天烈な設定。

町のボスでこの競技を主宰するジーン・ハックマンは毎年このコンテストを制してきた凄腕で、今年はその息子ディカプリオも勝負に参加。勝ち上がっていくと、当然親子で対決。殺し合う。

ラッセル・クロウは元ジーン・ハックマンの手下で早撃ちでは引けを取らないが、非情さについていけず、裏切り者として縄で縛られ晒し者にされている。

父親の仇としてジーンハックマンを狙うシャロン・ストーンは、当然の流れでラッセル・クロウと組むことになる。

意外と評価の高い映画で、それなりに面白い。

シリアスモードで映画は進むのだが、設定が設定だけに、そう真面目にやられても困るなあという思いが付きまとう。
ジョークなんですよと監督が思っているふうでもなく、筋立ても演技もあくまで真剣。
このアンバランスさが妙に居心地が悪い映画である。

●映画の英語

 The Quick and the Dead

さっと銃を抜いて、相手を殺してしまうという意味から早撃ちのことをいうのかと思ったら、まるで違った。「生者と死者」という意味。

英語の成語やことわざ説明したサイトThe Phrase Finderによると、古い時代のquickにはspeedの意味はなく、aliveという意味で用いられていた。quickenという動詞は生を授かるという意味で、胎児の母親の体内の胎動はquickeningといった。
古い聖書では、The Quick and the Deadという表現が、「神だけが生者と死者を裁くことができる」という文脈で、数か所用いられている。

欽定訳聖書( King James' Version 1611年)では、

Who shall give account to him that is ready to judge the quick and the dead.

現代のquickには、aliveの意味はない。
ちなみに現代版聖書(Revised Standard Version 1956年)の同じ個所は、

but they will give account to him who is ready to judge the living and the dead.

(彼らは、生きている者と死んだものとを裁こうとしておられる方に、申し開きをしなければなりません。ペトロの手紙1 第4章5:新共同訳)

となっている。

Ravenclaw