劇場公開日 2022年8月26日 PROMOTION

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NOPE ノープ : 特集

2022年8月15日更新

【解説・考察】「ゲット・アウト」「アス」監督、待望
の新作は“絶対に空を見てはいけない” 平凡な田舎町
を襲う【最悪の奇跡】とは? 予想超える驚愕スリラー

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8月26日から公開される「NOPE ノープ」は、初登場で全米ランキングNo.1を獲得した超話題作。予想をはるかに超えるサプライズ・スリラーである。

絶対に空を見てはいけない――。田舎町を襲う異常事態。降りかかる“最悪の奇跡”。驚愕に次ぐ驚愕の展開。

監督は「ゲット・アウト」でアカデミー賞(脚本賞)に輝き、続く「アス」で世界中の観客の度肝を抜いたジョーダン・ピール。今最も新作を期待される天才の1人による、待望の最新作である。

本記事では「NOPE ノープ」を観たくて観たくてどうしようもない映画.com編集部が、その見どころを解説。さらに極秘に入手したプロダクションノートなどをもとに、物語展開を考察する。これを読めば「NOPE ノープ」を絶対に映画館で鑑賞したくなる!


【予告編】映画ファンが待ちに待ったジョーダン・ピール監督最新作!

【解説】「ゲット・アウト」「アス」の衝撃、三度――
覚悟はいい?ジョーダン・ピールが描く“最悪の奇跡”

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[価値観の全て、くつがえす]ジョーダン・ピール…いま、最も新作を待ち望まれる監督

素晴らしい作品をつくる映画監督は世界中に数えきれないほどいるが、「強い快感をともなう驚きがある映画」をつくらせたら、ジョーダン・ピールは現在の地球上で5本の指に入るだろう。

ジョーダン・ピール
ジョーダン・ピール

ある黒人青年が恋人の実家で遭遇した恐怖を描く“全編ネタバレ”映画「ゲット・アウト」(長編デビュー作/監督・脚本・製作)。全米で大ヒットを記録し、第90回アカデミー賞では作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞の4部門にノミネート、最終的に脚本賞を受賞した。

第二作「アス」は、自分たちとそっくりの“謎の存在”と対峙する一家の恐怖を描いた。極限の予測不能展開が話題を呼び、その結末は世界中の観客の背筋を凍りつかせた。

ピール監督作の最大の特徴は、衝撃的な裏切りを含む物語展開だ。鑑賞前に持っていた「こうなるだろう」という予想はもちろん、倫理観や価値観をもひっくり返される。それは快感につながり、さらなる刺激を渇望するようになる……。

この中毒性は危険すぎる。今作「NOPE ノープ」ではどう驚かせてくれるだろうか。

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[ストーリー]突如現れた“動かない雲”…最悪の奇跡が起こる

田舎町に住む一家は、広大な牧場経営で生計を立てていた。ある日、一家の父と長男OJ(ダニエル・カルーヤ)が馬を世話していると、突然、空から無数の異物が降り注いできた。降り止んだと思ったのも束の間、直前まで会話をしていた父親が息絶えていた。

OJは妹エメラルド(キキ・パーマー)に告白する。父親の不可解な死の直後、雲のなかをとてつもない速さで移動する巨大な“何か”を目撃した、と――。

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やがて兄妹はその“何か”を撮影し、動画を投稿することを思いつく。話題になれば一気に億万長者。撮影技術者に声をかけ、その姿をカメラに収めることを試みるのだが、その先に、彼らを想像を絶する恐怖が襲う。

突如現れた“動かない雲”。「見てはダメ」「絶対に見つめるな」。物語のその先に待ち受ける結末とは?

主演はダニエル・カルーヤ、「ゲット・アウト」に続き再びジョーダン・ピール監督とタッグを組む。共演には「ハスラーズ」の好演も記憶に新しいキキ・パーマーや、「ウォーキング・デッド」シリーズで人気を博し「ミナリ」でアカデミー賞候補にもなったスティーブン・ユァンら、才能豊かな多彩な面々が名を連ねている。

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[確信的ハイクオリティ]撮影監督に「テネット」の巨匠…IMAXカメラで驚天動地の映像を創出

映像美と迫力もかなりのものだ。予告映像を見るに、物語展開だけでなく、ビジュアルの面でもサプライズが多くありそうだ。

撮影監督にはホイテ・バン・ホイテマが名を連ねている。クリストファー・ノーラン監督作「TENET テネット」など、迫力と斬新さに満ちた映像体験を創出する“魔術師”的巨匠は、今作では風景描写と、そのスケール感に心血を注いだようだ。

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広大な牧場、はるかに見える山々、どこまでも広がる雲と青空、そして過激に襲来する最悪の奇跡が、変幻自在のカメラワーク+IMAXカメラで撮影されている。ここに特に注目していきたい。

というのも、観客の視界いっぱいに現実かと見紛うほど高精細な映像が広がれば、スクリーン上の出来事が本当に起こっていることとして感じられるからだ。そうして生まれた没入感は物語のスリルを何十倍にも強くし、あなたを経験したことのない体験へと導くはずだ。

(左から)ダニエル・カルーヤとジョーダン・ピール監督
(左から)ダニエル・カルーヤとジョーダン・ピール監督

製作費はピール監督作のなかでも最大の規模。前作「アス」の3.4倍とも言われており、ピール監督は自信に満ちたコメントを寄せている。

「これまで私が語ろうとしたどの物語よりも大きなスケール。ただただ、とんでもなく楽しい作品だ」


【考察】空から何がやってくる? あの映像の意味は?
期待ふくらむ…絶対に注目してほしい“6つのポイント”


ここからは物語展開の考察といこう。予告映像をつぶさに見れば見るほど、期待値がガンガンに膨れ上がっていく……。映画com編集部が発見した6つの気になるポイントをご紹介する。


考察①:父の死の謎…兄妹は“空を撮る”ことで恐怖の真相に迫る

観客を驚愕体験へと飲み込んでいく入り口となるのは、「OJの父親はなぜ死んだのか?」というミステリーだ。

予告ではよく晴れたある日、空から何かが降り注ぎ、地面のそこかしこにパスパスと衝突する様子が収められている。直後、父親が落馬する……。

兄妹は監視カメラを購入し、“空を撮る”ことにした。奇行にしか見えないが、彼らには明確な目的があるのだ。父の死の謎、自分たちを取り巻く不可解な現象。一連の謎の真実が明らかになるとき、最大のカタルシスがやってくるだろう。

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考察②:次々と起こる怪現象…消える電気、暴れる馬、響く断末魔、血の雨を浴びる家

不可解な現象とは何が起きる? 予告映像では、まず携帯電話がダウンする様子が。電波が悪くなるのではなく、もとの電源から切れている。

ほかに、妹がかける音楽がスローになり、ゆっくりと絞るように音を失っていく。部屋中の照明も同様にフェードアウト。このことは、彼らに降りかかる“何か”が、電子機器に強い影響を及ぼすことを示唆している。

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さらに気になるのは、OJたちの住居と思われる家屋に、血のような赤い雨が降り注いでいる映像だ。同時に普通の雨も猛烈に降っているが、それはなぜか家屋を避け、周囲に流れ込んでいる。まるで真上に巨大な傘があるように。

これらは最悪の奇跡がどんなものなのかを解くヒントになりそうだ。ほか、馬が空を見つめて嘶(いなな)いたり、断末魔が鳴り響くなど不穏な映像の数々。予告編でこれらを見るだけでも鳥肌ものだが、映画館で目の当たりにしたとき、一体どんな感覚に陥るのだろうか――?

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考察③:不可解なシーン…一瞬だけ映る“血とサル”は何を意味する?

「さすがジョーダン・ピールの映画」と興奮するような、絶妙に気になるショットも多数収められている。特にそそられるのが、サルがソファから飛び降りる模様を収めたシーン。

テレビ収録スタジオだろうか、かなり荒らされている。投げ出された足も見え、誰かが横たわっているのがわかる。そして、ソファについたサルの手には、血痕のような赤い跡が付着している。映るのは一瞬だけなので、よく観察してみてほしい。

これだけでは物語に具体的にどう絡むのかは不明。だが、このサルがテレビ番組に出演し、大惨事が起きたことが推測できる。あまりにも不穏すぎる……。

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さらには、とある西部劇風のテーマパーク。檻が除幕され、なかに馬が1頭入れられている模様も。カメラはややローアングル気味で、まるで空へ捧げているように感じさせる。

このように、今作の予告映像には動物が象徴的に描かれるシーンがいくつも入れられている。動物それ自体が物語のキーとなる可能性が高い。


考察④:予告編2分28秒、2分45秒に注目…絶対に、空を見上げてはいけない

核心に迫るシーンが収められている。2分28秒と、2分45秒。説明は野暮だ。実際に予告編を再生し、ぜひご自身で確かめてほしい。きっと、全身の肌がぶわっと粟立つはずだ。

空にピタリと張り付いて動かない“あの雲”は何なのか? 空を見てはいけない理由は? デカくて狂暴で、人目を引こうとしているものとは? 恐怖の表情で顔を伏せるOJ、地面に巨大な影が落ちる……期待が振り切れそうな描写にあふれている。

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考察⑤:“最悪の奇跡”の正体とは…J・ピール監督が“普通”に終わるはずがない

予告編をつぶさに観てみると、最悪の奇跡とは何なのかが浮き彫りになってきたように思う。しかし同時に、わからなくもなっていく。なぜならば、これはジョーダン・ピール監督による映画だからだ。

我々の想像通りになるだろうか? いいや、ならない。なるはずがない。ピール監督は、観客に向けてこんなメッセージを送っている。

「この映画の後に、人々が『ジョーズ』の海面を見るように、雲を見るようになることを期待している」

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考察⑥:全米大ヒット、IMAXド迫力映像…その真価は? 映画館で未知のショックを味わおう

以上、考察を通じて、作品への期待は変化しただろうか。最後にアメリカでの評判に触れ、この特集を締めくくろうと思う。

現地時間7月22日に全米で公開され、初週の興行収入ランキングでは1位となる大ヒットスタート! ジョーダン・ピール監督は「ゲット・アウト」「アス」も初登場1位にランクインしており、これでハットトリック(1位を3度獲得)を達成した。

ヒットの要因は様々だろうが、ストーリーが与える衝撃、撮影監督ホイテ・バン・ホイテマとIMAXカメラがもたらした映像の迫力が、観客を映画館へ強烈に誘ったに違いない。

未知の体験がポッカリと口を開けて待っていることは確実。私たち編集部は映画館へ足を運ぶことはもう決めた。ぜひあなたも、"最悪の奇跡"の全貌を目撃してみてほしい。誰かと語り合える日が楽しみだ。


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