第69回「映画の日」中央大会、「ゴジラ-1.0」製作チーム、シンエイ動画に特別功労章を贈呈
2024年11月29日 19:00
第69回「映画の日」中央大会の式典が11月29日、都内ホテルで開催され、受章者及び映画業界関係者が一堂に会した。
12月1日は、日本における映画産業発祥(日本初の有料公開)を記念する日として1956年に「映画の日」に制定された。式典では、映画業界で40年以上勤務した永年勤続功労章受章者52人の表彰が行われた。
また特別功労章は、第96回アカデミー賞で邦画およびアジア映画史上初の視覚効果賞を受賞する歴史的快挙を成し遂げた「ゴジラ-1.0」製作チーム、「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」などのアニメ制作プロダクションであるシンエイ動画株式会社が受章。そして、映画予告編制作会社の株式会社ガル・エンタープライズと株式会社バカ・ザ・バッカの2社に感謝状が贈呈され、各代表者がそれぞれ挨拶し、感謝の思いなどを述べた。
続けて、今年の映画界に最も寄与した作品に授与される第42回ゴールデングロス賞の授賞式が行われ、約157億円で邦洋あわせて一番の特大ヒットとなった「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」が日本映画部門で最優秀金賞を受賞。優秀銀賞は、約116億円を記録した「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」、約80億円の「キングダム 大将軍の帰還」、約76.5億円の「ゴジラ-1.0」、そして約63億円の「劇場版 SPY×FAMILY CODE: White」が受賞した。
外国映画部門では、100億円を超えるメガヒット作品はなかったが、約53億円を記録した「インサイド・ヘッド2」が最優秀金賞、約45億円の「怪盗グルーのミニオン超変身」が優秀銀賞を受賞した。なお、ゴールデングロス特別賞となる全興連特別賞を「ルックバック」と「侍タイムスリッパー」、そして「オッペンハイマー」「PERFECT DAYS」など数々の話題作を配給したビターズ・エンド、映画興行界に多大な貢献をした東宝株式会社がそれぞれ受賞した。
「映画の日」執行委員会の迫本淳一委員長は、「本年の映画界の興行は残念ながら昨年の成績を下回る状況。邦画では他に、『ラストマイル』が約58億円、『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が約53億円、『変な家』が約51億円、洋画では『ウィッシュ』が約36億円の好成績を収めているが、邦画洋画の興収を合わせると、現在までの統計では昨年対比約88%で推移している。これから本格的な冬の興行が始まるので、今後の公開作品による興収の積み上げに期待したい。映画館数は、シネコンの新規オープンが続き、昨年より36スクリーン以上増え、本年は3689スクリーンとなる見込み。また、先般の東京国際映画祭およびTIFFCOMには海外から多数の参加者が来日し、昨年以上の賑わいを見せて盛況のうちに閉幕。このような国際文化交流は政府並びに関係省庁、映画関係者のたゆまぬ努力の結晶である。そして、映画界は映画制作現場の取引・就業環境改善を目的として日本映画制作適正化機構を設立し、映画に関わるすべての人が安心して働ける未来を目指している」などと語った。
なお、新人脚本家を発掘し、創作活動を奨励する第50回の「城戸賞」は、脚本480編の応募があり、10編の最終審査作品の中から山口耕平さんの「祝日屋たちの寝不足の金曜日」が大賞、宮崎和彦さんの「ひらがなでさくら」、峰岸由依さんの「ファビアンは宇宙の果て」、森川真菜さんの「ゼクエンツ」が佳作に選ばれ、表彰された。
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