巴里の空の下セーヌは流れる

劇場公開日:

解説

「神々の王国」につぐジュリアン・デュヴィヴィエの監督作品(一九五一年)で、デュヴィヴィエの原案を、彼とルネ・ルフェーヴルが脚色、ルフェーヴルが台詞を書いている。更に「神々の王国」のアンリ・ジャンソンがコメンタリイを執筆し「バラ色の人生」のフランソワ・ペリエがこの解説を口述する。撮影は「オルフェ」のニコラ・エイエ、音楽は「宝石館」のジャン・ヴィーネの担当。主題歌となるシャンソンが二曲、『巴里の空の下』は作詞ジャン・ドルジャク、作曲ユベール・ジロオ、『巴里の心臓』は作詞ルネ・ルーゾオ、作曲ジャン・ヴィーネである。出演者は、ブリジット・オーベエル、ジャン・ブロシャール、レイモン・エルマンチエ、ダニエル・イヴェルネル、クリスチアーヌ・レニエ、シルヴィー、ルネ・ブランカール、ポール・フランクール、ジャック・クランシー、ピエール・デタイユ、マリー・フランスら。パリを貫通するセーヌ河区域を中心舞台に、さまざまなパリジャンの織りなす人生図をエピソード風に綴った作品である。そのエピソードは個々に独立した形式をとらず、各々の時間的継起に従って撚り合わされ、全体でパリの二十四時間を描く仕組みになっている。その点これは、パリそのものを主人公としたユナニミスム(合一主義)映画とも言い得るであろう。

1951年製作/114分/フランス
原題:Sous le Ciel de Paris Coule la Seine
配給:東和=東宝
劇場公開日:1952年4月24日

ストーリー

夜明けのパリに、友人のマリー=テレーズ(クリスチアーヌ・レニエ)をたよって南仏からドニーズ(ブリジット・オペール)が上京して来た。モンマルトルの屋根裏部屋では彫刻家のマチアス(レイモン・エルマンティエ)がモデルを使って奇怪な女の顔を作っていた。彼は変質者で、すでに3人の女を殺していた。マリー=テレーズの家に落ち着いたドニーズは上京のいきさつを物語った。彼女は故郷で知りあったマキシミリアンがパリからよこす熱心な手紙にさそわれたのであった。街に出たドニーズは占女のパルタザール夫人(マルセル・プランス)に運勢を見てもらい、そのすすめに従って宝くじを買った。マキシミリアンとコンコルド広場であったドニーズは彼が飛行機事故で脚を折り障害者になっているのを知ってがっかりした。マリー=テレーズはファッションモデルであるが、恋人の医学生ジョルジュ(ダニエル・イヴェルネル)がまたもや国家試験に落ちそうなので気が気でなかった。マチアスはナイフをふところに4人貝の犠牲者を求めて街に出た。パリに夜が来た。工場にひそんでいたマチアスは通りかかったド二ーズを殺したが警官に追われて逃げ出した。警官の撃った弾丸は折りからストライキが終って家に帰る途中のエルムノー(ジャン・ブロシャール)に命中した。彼を手術したのは落第医学生ジョルジュであった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.0巴里の空の下 全員救済は流れる

2020年7月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

デュヴィヴィエ監督の映画の中では
「舞踏会の手帳」の次に好きな作品。
苦難に陥た登場人物が最後にどのように
救われるのかとワクワクして観た。
それだけに上京してきた若い娘と
殺人を繰り返す芸術家に
救いの手が届かなかったのは残念だった。

御都合主義を避け
リアリティ感を出するためか
最後まで救われなかった人物を
配置した狙いは分からなくはないが、
“花の都パリ”賛歌
の映画でもあるだろうから、
殺されてしまう若い娘には宝くじ当選に
加えて幼なじみの画家との恋の成就とか、
殺人者の芸術家はせっかく少女との出会いで
一度は心が洗われたのだから何か再生の
切っ掛けを与えて終えて欲しかった。

その他の登場人物が夫々関わり合いながら
救済されていく結末は期待どおりだった
ので、二人にも幸せになって欲しかったと
少しばかり心残りを感じる結末ではあった。

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KENZO一級建築士事務所

1.0巴里は病んでいる・・

2020年6月16日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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odeonza
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