日本酒ドキュメンタリー「KAMPAI」、クラウドファンディングで始動! : FROM HOLLYWOOD CAFE

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コラム:FROM HOLLYWOOD CAFE - 第252回

2014年4月1日更新 小西未来

第252回:日本酒ドキュメンタリー「KAMPAI」、クラウドファンディングで始動!

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クラウドファンディングを利用して映画の資金集めに成功したというニュースは、アメリカではもはや珍しくない。カルト的人気があったテレビドラマ「ヴェロニカ・マーズ」や、コメディ俳優ザック・ブラフスパイク・リー監督がそれぞれ映画作りの資金をクラウドファンディングで調達している。こうした映画界の動きを面白いとは思っていたけれど、自分のプロジェクトの資金調達に利用しようとは考えたことはなかった。まともな長編映画を作ろうとすれば、少なくとも100万ドルの資金が必要となるから、僕なんかの知名度では到底不可能だからだ。

それでも、「KAMPAI」という映画企画の資金繰りで躓いたとき、思いきってクラウドファンディングに挑戦することを思いついた。

まず、「KAMPAI」はドキュメンタリー映画なので、フィクションの映画を作るよりもコストがずっと安くすむ。プロの役者を起用する必要はないし、クルーも最低限でいい。自分をカメラマン兼インタビュアー兼録音技師として雇えば、コストはかからない。

ふたつ目はその題材だ。「KAMPAI」のテーマは日本酒。しかも、イギリス人の杜氏とアメリカ人の日本酒ジャーナリスト、海外セールスに積極的な日本人の蔵元という、3人を題材にしている。アウトサイダーの葛藤を通じて日本酒の魅力を描くというアプローチは我ながら新鮮だと思うし、世界では相変わらずの日本食ブームだから海外配給にも期待が持てる。なにより僕が題材として選んだ3人は、いずれも素晴らしい個性と経歴の持ち主だから、たとえ日本酒に興味がない人でも、楽しんでもらえる作品になるはずだ。

木下酒造のフィリップ・ハーパー杜氏(中央)と蔵人のみなさん 木下酒造のフィリップ・ハーパー杜氏(中央)と蔵人のみなさん

3つ目は単純な好奇心だ。いまでこそライターとして活動しているけれど、そもそも僕がアメリカに渡ったのは映画を作るためだ。それなりに年を重ねてしまったけれど、まだ無理は利くし、映画ライターとして数え切れないほどの取材を行ってきた経験は無駄にならないはずだ。なにより、クラウドファンディングという、資金集めの新たなプラットフォームが生まれたいま、挑戦してみない手はないと思うのだ。うまくいけば、別の企画に応用できるし――映画のアイデアだけはたくさんある――、たとえ実現できなくても、失敗談を記事にできる。つまり、どっちに転んでも、成功できるのだ。

日本のクラウドファンディングのいくつかを比較して、今回は映像企画に強いモーションギャラリーというサービスを利用させてもらうことにした。今後、60日間にわたり、「KAMPAI」というドキュメンタリー企画の資金集めをすることになる。どういう展開が待ち受けているかまったく想像できないけれど、かつてアメリカ留学を直前に控えたころのように、期待と緊張感に溢れている。60日後、結果報告をします。

「KAMPAI」のクラウドファンディングのページはこちら

[筆者紹介]

小西未来

小西未来(こにし・みらい)。1971年生まれ。ゴールデングローブ賞を選考するハリウッド外国人記者協会(HFPA)に所属する、米LA在住のフィルムメイカー/映画ジャーナリスト。「ガール・クレイジー」(ジェン・バンブリィ著)、「ウォールフラワー」(スティーブン・チョボウスキー著)、「ピクサー流マネジメント術 天才集団はいかにしてヒットを生み出してきたのか」(エド・キャットマル著)などの翻訳を担当。2015年に日本酒ドキュメンタリー「カンパイ!世界が恋する日本酒」を監督、16年7月に日本公開された。ブログ「STOLEN MOMENTS」(http://www.miraikonishi.com)では、最新のハリウッド映画やお気に入りの海外ドラマ、取材の裏話などを紹介。

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