映画.com BEST10 2017 アニメ年間ランキング

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2017年のBESTムービーを決める「映画.com BEST10 2017」! ユーザー投票の結果を発表!みんなが選んだBESTムービーは・・・2018年注目の最新アニメ映画コラムも掲載

2018年要チェックのアニメ映画

2018年要チェックのアニメ映画を
「3つのキーワード」で紹介

2018年公開予定のアニメ映画は、現時点で47本。昨年公開のアニメ映画は78本で、週1本以上のペースで封切られた計算になるが、18年も前年以上の本数になるだろう(1月25日時点、「アニメハック」編集部調べ)。夏公開の細田守監督最新作「未来のミライ」など、注目作ぞろいの18年アニメ映画の中から、要チェックのタイトルを3つのキーワードで紹介していこう。


1.「人気シリーズの完全新作映画」

1つめのキーワードは、「人気シリーズの完全新作映画」。いずれもアニメファンに人気の高いタイトルで、興行ランキングをにぎわせること必至の3本だ。「文豪ストレイドッグス DEAD APPLE」は、実在の文豪を擬人化した異能力バトル漫画が原作。女性人気の高い作品で、テレビアニメ2クール(16年)を経ての劇場アニメ化となる。「リズと青い鳥」は、15、16年にテレビアニメが放送された「響け!ユーフォニアム」シリーズの新作で、「映画 聲の形」(興収23億円)の山田尚子が監督を手がける。タイトルに「ユーフォニアム」と入れていないのは、製作側に単品の映画としてアニメファン以外の観客も取りこみたい意図があるのだろう。「劇場版 夏目友人帳」は、テレビアニメ放送10周年をむかえる長寿シリーズのオリジナル劇場版。同シリーズは、声優陣による音楽朗読劇の人気も高く、映画公開を待ち望んでいるファンは多いはずだ。


2.「劇場3部作の第2部」

2つめは、「劇場3部作の第2部」。前作「怪獣惑星」のラストで衝撃の展開をむかえた「GODZILLA 決戦機動増殖都市」、14億円超えの興収をあげた「FateHE」など、18年は、昨年から公開の始まった3部作映画の第2部が目白押しだ。3部作映画の第1部は、「ロード・オブ・ザ・リング」が典型のように世界観をセットアップする意味合いが強く、本番の物語は第2部からはじまることが多い。制作がこなれてきて、より見ごたえのある映像を楽しめるのもメリットのひとつだ。どの作品も後追いで見ても大丈夫な施策が行われるはずなので、第2部からシリーズに入っていくのもいいだろう。


3.「新スタッフによるファミリーアニメ」

3つめは、「新スタッフによるファミリーアニメ」。今年の「劇場版ポケットモンスター」は、98年公開の第1作「ミュウツーの逆襲」から通算20作を手がけてきた湯山邦彦監督から、新鋭・矢嶋哲生監督にバトンが渡され、キャラクターデザインは、「モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ」の金子志津枝が担当することとなった。「名探偵コナン ゼロの執行人」も、14~17年の静野孔文監督から、「モブサイコ100」など深夜アニメを主に手がけてきた立川譲監督を抜擢。「映画ドラえもん のび太の宝島」は、東宝のプロデューサーで作家でもある川村元気氏が脚本、テレビアニメ版の演出を手がける今井一暁が監督という布陣だ。「映画ドラえもん」は、昨年の「映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険」(高橋敦史監督)でも新たな監督を起用し、前作超えの興収44億3000万円のヒットを記録している。こうした“新しい血を入れる”試みが、毎年恒例のファミリー映画にどのような効果をおよぼすのか注目したい。


~ダークホースになりそうな期待の3本~

最後に、ダークホースになりそうな期待の3本を紹介しよう。「さよならの朝に約束の花をかざろう」は、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがってるんだ。」で知られるアニメ脚本家・岡田麿里がはじめて監督するオリジナルアニメ。数百年生き続ける少女を主人公に描く切ない恋愛ファンタジーだ。「ニンジャバットマン」は、DCの「バットマン」を、日本のスタッフが戦国時代を舞台に描く3DCGアニメ。劇団☆新感線の座付作家・中島かずきが脚本、「妥協は死」が社訓のアニメーションスタジオ神風動画が制作を担当する。「君の膵臓をたべたい」は、昨年7月公開の実写映画が興収34億円の大ヒットを記録した人気小説の劇場アニメ化。意欲的なアニメ映画をしかけるアニプレックス製作・配給の作品で、キャスト、スタッフともに未公表だが、台風の目になりそうなタイトルだ。

2017年・アニメランキング

総評

2017年・アニメランキング 総評

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小規模公開で興収10億円超えのアニメ映画 3つの共通点と18年要注目の2本

「アニメハック」編集部調べの、2017年国内アニメ映画の興行収入ランキングは上記のとおり(17年12月8日時点)。レイトショーで大人が見るのも普通になった「名探偵コナン」を筆頭に、毎年恒例のファミリー映画が並ぶなか、コアなアニメファン以外には耳馴れないアニメ映画が3本ランクインしている。

6位の「劇場版 ソードアート・オンライン オーディナル・スケール」(以下、「SAO」と略)は、人気ライトノベルシリーズの劇場アニメ化。日本での興行の後、中国で6000館規模での公開をはたした。9位の「劇場版 Fate/stay night[Heaven’s Feel] I . presage flower」(「FateHE」)はPCゲームが原作で、作中の3つの物語のうち唯一映像化されていないエピソードを3部作で映画化する第1作。10位の「劇場版 黒子のバスケ LAST GAME」は、女性に絶大な人気をほこるジャンプ漫画が原作だ。

他の7本が、封切り時300スクリーン以上の公開なのに対し、「SAO」は151、「FateHE」は128、「黒子のバスケ」は91と、半分以下の規模で10億円以上の興収をあげている。11月11日公開の「ご注文はうさぎですか?? Dear My Sister」が、わずか40スクリーンで公開週末の国内映画ランキング4位に入ったのも記憶に新しいが、こうした小規模公開のアニメ映画が、なぜランキングをにぎわせているのか、3つのポイントから紐解いていきたい。

ひとつめに挙げられるのは、作品のもつ“基礎票”の高さ。「SAO」の原作ライトノベルシリーズは世界累計で2000万部が発行されており、12年と14年に2度テレビアニメ化。ハリウッドでの実写ドラマ化も予定されている。「FateHE」はソニーの決算を大きく押し上げたことが話題にもなったスマートフォン向けゲームアプリ「Fate/Grand Order」の原点にあたる、TYPE-MOONのPCゲーム(04年発売)が原作。放送中の「Fate/Apocrypha」をはじめ、「Fate/Zero」(10~11年)「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」(14~15年)など関連テレビシリーズも多く、ファンの裾野が広い。「黒子のバスケ」は12~15年にテレビシリーズが3期まで放送され、昨年9月から3本の総集編映画を公開することでファンの期待を高めてきた。映画ファンには突然ランキング上位に登場したようにみえるかもしれないが、ファンにとっては満を持しての公開だったといえるだろう。

ふたつめは、いずれも完全新作であるということ。「SAO」にいたっては、原作者自らオリジナルストーリーを描きおろしての映像化である。深夜アニメファン向けのアニメ映画にはテレビアニメの総集編が多いが、新作カットの有無、アフレコ音声を収録しなおしているかどうかなどの情報をもとに、劇場に足を運ぶべきかどうかファンは厳しく選別している。完全新作であることは、もっともプライオリティの高い要素のひとつだ。

最後のポイントは、リピート鑑賞を前提にした来場者特典とイベント。「FateHE」は、公開前から7週連続の特典配布を告知し、公開後さらに8週目と大ヒット御礼記念の特典を配布した。18年2月3日から4DX・MX4D版の上映も決定している。「SAO」は、3週目に原作者が書き下ろした小説を配布。「黒子のバスケ」は来場者特典にくわえ、スタッフトーク付上映、応援上映といったロングランを持続するためのイベントを定期的に行ってきた。来場者特典やイベントによってリピーターによるロングランを実現し、少ないスクリーン数で高い稼働を実現している。また、あえて公開規模をおさえることで、満席感を演出できる効果を考えている作品もあるだろう。

最後に、ここまで紹介してきた3つのポイントをもとに、18年上半期のアニメ映画で要注目のタイトルを紹介しよう。

「文豪ストレイドッグス DEAD APPLE」(18年3月3日公開)
「リズと青い鳥」(18年4月21日公開)

2本とも完全新作で、過去のテレビシリーズや劇場アニメでファンの熱はじゅうぶんに高まっている。太宰治や宮沢賢治など、実在の作家を擬人化した異能力バトル漫画が原作の「文豪~」は女性ファンが多く、テレビシリーズ2クールを経ての待望の劇場版。KADOKAWAが昨年手がけたアニメ映画は、興収7億円を記録した「ノーゲーム・ノーライフ ゼロ」や「劇場版Fate/kaleid linerプリズマ☆イリヤ 雪下の誓い」など好調なタイトルが多く、「文豪~」もその波に乗ることが期待されている。「リズと青い鳥」は「響け!ユーフォニアム」シリーズの新作で、興収23億円を記録した「映画 聲の形」の山田尚子が監督を手がける。タイトルに「ユーフォニアム」と入れないのは、アニメファン以外の観客も取りこむ意図があるのだろう。来場者特典や関連イベントが手厚く実施されることも必至で、どちらもランキングをにぎわせること間違いなさそうだ。 

アニメハック編集部 五所 光太郎

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バイヤーが語る!
今年のヒット作とその理由

「ヒットする」ということはマスに受け入れられるということだと思いますが、ただ多くの人に受け入れられるというだけでなく、必ずその前には一定層に強く支持される価値観が構築されている必要があると思います。「君の名は。」はまさにコア化とマス化が強力に推進した作品だと思われます。つまり、新海誠監督が初期作品より築かれてきた価値観を大規模な劇場配給タイトルとして展開したことによって、一気に広がった結果の大ヒットであったのではないでしょうか。しかし、これはランキングの他のタイトルにも言えることで、異なる手法であっても、コアをしっかりと形成できるだけの世界観を提供している作品が支持されているように感じています。

そんな中、6位の「劇場版 ソードアート・オンライン」について触れさせていただければ。

既にAmazon.co.jpをご利用いただいている方はご存知かと思いますが、こちらのタイトルは、「Amazon.co.jp限定の特典」が付いている商品となり、他のランキングタイトルと異なり、通常版よりも上位に来ています。
この特典を考えるのが我々バイヤーの大切な業務の一つなのですが、先に書いたように、コア層に喜んでもらえるモノを作るため、作品を知り、人気のキャラを探り、新しい特典物を開発し、と日々頭を悩ませています。今回はアニプレックス様のご協力で良いイラストもいただくことができ、このような結果を得ることができました。(……特典のブックカバーはとても人前では使えないと、いい意味で評判のようです) 今後、こういったコア層に喜んで頂ける商品が益々増えていくのではないでしょうか。

アマゾンジャパン合同会社 長谷川 博巳

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