5月26日更新
ワイドスクリーンいっぱいの縦横無尽なアクションに圧倒される! スター・トレック(2009)

- 内容は「ビギンズ」や「ゼロ」といった副題が付きそうな“プリクエル(前日譚)”だが、「今後3本は続きそうな」ブロックバスター映画の導入部として大成功している。 見終わったあとの昂揚感がともかく圧倒的で、60年代のTVシリーズ「宇宙大作戦」のメインテーマ(映画版テーマ音楽ではなく、NTV系クイズ番組「ウルトラクイズ」のテーマ音楽)が流れるエンディングまでまさにスリルライドで、ワクワクしどお... >>続きを読む
映像に緊迫感はあるが、TV版を見ていない人には少し分かりにくい ハゲタカ

- 日本のバブル崩壊後を背景にした07年のNHK土曜ドラマ「ハゲタカ」(全6話)は、毎週欠かさずに見ていた。上司の命令で融資先の経営者を死に追いやった銀行員の鷲津政彦(大森南朋)が、トラウマを抱えながら外資で日本を買い叩く徹底的合理主義のハゲタカに生まれ変わる人間の二面性がおもしろかったし、ステディカムを多用した映像にビビッドな臨場感があった。TV版を演出した大友啓史の監督デビュー作になる映画版... >>続きを読む
芝居の見応えで堪能させる近年の日本映画には極めて珍しい快作 重力ピエロ

- 仙台市内で発生する連続放火事件と現場の近くに残された謎の落書き。大学院で遺伝子の研究をする兄と落書き消しの仕事をしている2歳年下の弟はその落書きが放火犯のメッセージだと知って犯人を追ううち、24年前に彼らの家族に起きたある悲劇を知ることになる……。物語がたどり着くのは究極の家族愛と、流行りのキーワードを使えば“草食系男子”のしたたかさ。この後者こそが著作が競うように映画化されている伊坂幸太郎... >>続きを読む
5月19日更新
感動の安売りを退けた、味のあるコンチェルトが聞こえる 路上のソリスト

- ロサンゼルス・タイムズのコラムニストが路上生活者に出会う。コラムニストは仕事と私生活の両方に行き詰まっている。路上生活者は統合失調症だが天才的な音楽能力を持っている。コラムニストは彼に惹かれる。ネタになる、と直観しただけではなく、仕事の枠を超えて彼に手を差し伸べようとする。 きわどい話だ。しかも実話が基になっている。私は通常、こういう映画を前にすると眉に唾をつけたくなる。 が、「... >>続きを読む
ブッシュの物語とはブッシュが生きたアメリカの物語のことである ブッシュ

- 本作の主人公、ジョージ・ブッシュとは誰か? もちろんアメリカ合衆国前大統領のことであるには違いないのだが、果たして本当にそうか。同じく大統領でもあった父親からの信頼は薄く、できのよい弟に常にコンプレックスを抱き続ける金持ちの出来損ないの息子。本作ではまず、そんなブッシュの人格形成期の姿が描かれるのだが、たとえばそのことによってブッシュを笑い飛ばすなんてまったくばかげている。 アメリカ合... >>続きを読む
アクション映画史上に一時代を画する傑作 チョコレート・ファイター

- この全身、生傷だらけの美少女が、肉体を極限まで駆使して闘うムエタイ・アクション・ムービーは、その独特の悪夢めいた感触において永く記憶されよう。映画は、日本のヤクザ、マサシ(阿部寛)の「私は傷のあるものに興味を持つ少年だった」という謎めいたナレーションで始まる。マサシはタイ・マフィアとの抗争中に、眉に傷のあるボスの情婦ジンと恋に落ちる。ボスの報復を恐れたジンは、マサシを帰国させ、秘かに女の子を... >>続きを読む
5月12日更新
今回はラングドンが猛烈ハッスルだが、とにかく話が忙しい 天使と悪魔

- 蘊蓄話に足を取られて主人公の活躍が今一つだった前作「ダ・ヴィンチ・コード」に比べ、今回はラングドン教授(トム・ハンクス)が猛烈ハッスル。バチカンに対する秘密結社イルミナティの復讐を阻止するため、その知識と頭脳を使うのはもちろん、捜査陣の先頭に立ってローマの街を走り回る。イルミナティが使う凶器はジュネーブのセルン(素粒子研究所)から盗み出された「反物質」。核よりも強大な未来エネルギーだが、ロー... >>続きを読む
ラッセル・クロウの好演で楽しめるが、ラストのサプライズに疑問 消されたヘッドライン

- イギリスBBCで放映された全6回のTVシリーズを「ボーン・アイデンティティー」3部作のトニー・ギルロイら現在のハリウッドで最も人気のあるライター3人が、舞台をアメリカに置き換えて翻案した本作。ワシントンD.C.で起きた2つの殺人事件の真相を探る新旧2人の新聞記者(ラッセル・クロウ、レイチェル・マクアダムス)が、ぶつかり合いながらアメリカ最大の闇に迫っていく。 「ワールド・オブ・ライズ」... >>続きを読む


