全米映画ランキング : 2010年10月1日～2010年10月3日
全米映画ランキング：2010年10月4日発表（毎週月曜日更新）
全米週末興行成績：2010年10月1日～2010年10月3日
（金額・順位は確定前のもの）ロイター提供
| 順位 | 先週 | タイトル「邦題」／配給（日本配給） | 上映週 | 週末の興収 | 累計興収 | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 初 |  | The Social Network | 1 | 23,000,000 | 23,000,000 |
| 2 | 2 |  | Legend of the Guardians: The Owls of Ga'Hoole | 2 | 10,855,000 | 30,047,000 |
| 3 | 1 |  | Wall Street: Money Never Sleeps | 2 | 10,100,000 | 35,876,000 |
| 4 | 3 |  | The Town | 3 | 10,000,000 | 64,307,000 |
| 5 | 4 |  | Easy A | 3 | 7,000,000 | 42,428,000 |
| 6 | 5 |  | You AgainTouchstone | 2 | 5,552,000 | 16,437,000 |
| 7 | 初 | | Case 39 | 1 | 5,350,000 | 5,350,000 |
| 8 | 初 |  | Let Me In | 1 | 5,300,000 | 5,300,000 |
| 9 | 6 |  | Devil | 3 | 3,672,000 | 27,399,000 |
| 10 | 8 | | Alpha and OmegaLionsgate | 3 | 3,000,000 | 19,025,000 |
批評家大絶賛の「ソーシャル・ネットワーク」がV。「ぼくのエリ」リメイクは8位
10月に入り、賞レース向けの作品が続々と公開される全米ボックスオフィス。3本の新作がランクインした先週末は、先月のプレス試写以降、批評家から高く評価され、注目を集めてきたデビッド・フィンチャー監督の「ソーシャル・ネットワーク」が、約2300万ドルの興収で首位デビューを飾った。
同作は、全世界で5億人のユーザーを持つと言われている巨大SNS「フェイスブック」がいかにして作られていったかを描いた実録ドラマ。だが、ありがちな巨大帝国草創期のサクセスストーリーではなく、IT時代の若者の精神性や生態をシニカルな視点で描いた文明批評的な作品となっている。
前述のように、同作は批評家から大絶賛を受けており、目下、本年度のアカデミー賞最有力候補である。同作がこのままの勢いを維持して賞レースを制するとなると、コロンビア映画としては、「ガンジー」（82／リチャード・アッテンボロー監督）以来28年ぶりで、ソニー傘下になってからは初のオスカー作品賞受賞となる。
メインキャストは、世界最年少の億万長者となった「フェイスブック」創設者マーク・ザッカーバーグに、「イカとクジラ」「ゾンビランド」のジェシー・アイゼンバーグ、マークとともにビジネスを立ち上げる親友エドゥアルドに新スパイダーマンに抜擢されたアンドリュー・ガーフィールド。脚本は「ア・フュー・グッドメン」、TVドラマ「ザ・ホワイトハウス」の名手アーロン・ソーキン。
2位から4位までは、興収約1000万ドル台がならぶ激戦に。暫定2位は、先週同様「ガフールの伝説」。10日間の累計興収は約3000万ドルで、最終興収は6000万ドルあたりか。暫定3位は前週首位の「ウォール・ストリート」。10日間の累計は約3500万ドルで、こちらも「ガフール」同様、最終興収は6000万ドル近辺になりそう。暫定4位の「ザ・タウン」は17日間の累計を約6400万ドルとしている。
そして、興収約530万ドル台で7位、8位に初登場となってしまったのが、ハロウィーンシーズンの先陣を切ったホラー2作品「Case 39」と「Let Me In」。レネー・ゼルウィガー主演の前者は批評家から無視された映画だが、後者はスウェーデンの名作バンパイア映画「ぼくのエリ 200歳の少女」を「クローバーフィールド」のマット・リーブス監督がリメイクした話題作。オスカー候補のひとつに挙げられるほど高い評価を受け、1000万ドル以上の興収を期待されていたが、予想を大きく下回る結果となってしまった。
今週末はウェス・クレイブン監督のホラー「My Soul to Take」と、キャサリン・ハイグル＆ジョシュ・デュアメル共演のコメディ「Life as We Know」が公開となる。
2010年10月4日更新 藤井竜太朗