宮尾俊太郎 : ウィキペディア(Wikipedia)

宮尾 俊太郎(みやお しゅんたろう、1984年2月27日 - )は、北海道根室市出身「[STVひろば]「秘密のケンミンSHOW極 3日(木)午後9時=北海道」 スポーツ報知、2022年2月3日付16頁のバレエダンサー、俳優である。血液型はO型。熊川哲也が率いる K-BALLET COMPANYのゲスト・アーティスト。2004年から2020年までK-BALLET COMPANYにてプリンシパル(最高位ダンサー)としてほぼすべての作品に主演。2014年3月、自らが座長を務めるBallet Gents(バレエジェンツ)を結成し、演出・振付を手掛ける。Kバレエ カンパニー常任振付として、振付分野でも活躍。テレビ出演、ミュージカル出演などバレエ以外の分野での活動も数多い。

人物・略歴

  • ピアノ教師の母と高校の音楽教師の父のもと、北海道に生まれる。3歳から自らもヴァイオリンを学んでいた。中学では美術部で絵画に親しみ絵描きを目指していた。
  • 14歳のとき、熊川哲也が出演するCMをみて「男らしい雰囲気に圧倒され、きらびやかな世界観に魅了」されて、札幌舞踊会でバレエを始める。バレエを始めるにしてはかなり遅い年齢であったが、本人は気に留めずバレエにのめり込んでいった。
  • 日本の講習会で出会ったパリ・オペラ座バレエの名花モニク・ルディエールに誘われ、北海道有朋高等学校を中退し『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.524、17歳でルディエールが校長を務めるフランス カンヌのロゼラ・ハイタワー・バレエ学校に留学。在学中にはカンヌ・ジュ・ヌ・バレエのツアー公演に参加、オランダ、フランス、モナコでの公演に出演し、バランシン振付「コンチェルト・バロッコ」、キリアン振付「イブニングソング」を、卒業公演の「ドン・キホーテ」全幕ではバジルとエスパーダを踊っている。
  • 帰国後は熊川哲也が師事した久富淑子のもとで学び、2004年、20歳のときに熊川哲也率いるK-BALLET COMPANYに入団。
  • 熊川哲也による厳しい指導を受け頭角を現し、「ドン・キホーテ」「白鳥の湖」「ジゼル」等次々と主演を果たす。2007年9月ソリスト、2009年9月ファースト・ソリスト、2012年10月プリンシパル・ソリスト、2015年12月プリンシパル(最高位ダンサー)に昇格。
  • 2008年、たかの友梨ビューティーのCMに出演し、米倉涼子のダンスの相手役を務めるほか、日本テレビ系列の番組「アナザースカイ」の司会を今田耕司、LIZAと約2年間務めるなど、テレビの出演も数多い。
  • 2010年1月スタートのTBS系ドラマ「ヤマトナデシコ七変化」で、連続ドラマ初出演し、その後も「IQ246~華麗なる事件簿~」「下町ロケット」「私の家政夫ナギサさん」などのドラマに出演している。
  • 2013年にはミュージカル「ロミオとジュリエット」で死のダンサー役に抜擢(2019年にも出演)。近年のミュージカル出演では、歌唱のある役にも抜擢されている。
  • 2013年にボリショイ・バレエのスターダンサーであった世界的プリマ ニーナ・アナニアシヴィリと『白鳥の湖』全幕のジークフリード王子役で共演する。
  • 2014年3月、自らが座長を務めるBallet Gentsを結成。演出・振付を手掛ける。
  • 2014年12月、ローラン・プティが熊川哲也のために創作した『ボレロ』を、東急ジルベスターコンサート2014-2015で踊りテレビ東京にて生放送される。
  • 2019年2月、主演映画『吾郎の新世界』にて、ロンドンフィルムメーカー国際映画祭 2019「外国語映画部門 最優秀撮影賞」を受賞。
  • 2019年9月、Kバレエ カンパニー常任振付に就任。バレエ団のレパートリーとして「Piano Concerto Edvard」を手がけたり、Bunkamuraチャレンジ映像作品「運命 FATE」でも演出・振付を手がけている。
  • 2020年9月、Kバレエ カンパニー ゲスト・アーティストに就任。

バレエレパートリー

主な出演作

  • 『シンデレラ』の王子
  • 『ロミオとジュリエット』のロミオ/パリス
  • 『ラ・バヤデール』のソロル
  • 『海賊』のコンラッド/ランケデム
  • 『くるみ割り人形』のくるみ割り人形/王子/ねずみの王様/ドロッセルマイヤー
  • 『ドン・キホーテ』のバジル/エスパーダ
  • 『白鳥の湖』のジークフリード
  • 『ジゼル』のアルブレヒト/パ・ド・シス
  • 『眠れる森の美女』のフロリムント王子/宝石
  • 熊川振付『カルメン』のドン・ホセ/エスカミーリョ
  • 熊川振付『マダム・バタフライ』のピンカートン
  • 熊川振付『クレオパトラ』のアントニウス
  • 熊川振付『ベートーヴェン 第九』第3楽章主演
  • 熊川振付『ウォルフガング』のサリエリ
  • アシュトン振付『二羽の鳩』のジプシーの恋人
  • アシュトン振付『レ・パティヌール〜スケートをする人々〜』のホワイトカップル
  • アシュトン振付『バレエ ピーターラビット™と仲間たち』のきつねの紳士
  • アシュトン振付『真夏の夜の夢』のデミトリアス
  • バランシン振付『シンフォニー・イン・C』第1楽章主演
  • プティ振付『ボレロ』 *これまで熊川哲也と宮尾俊太郎しか踊っていない。
  • プティ振付『アルルの女』のフレデリ
  • 服部有吉振付『戦慄』
  • スカーレット振付『Promenade Sentimentale』
  • 山本康介振付『Thaïs Mēditation』

振付作品

  • 『Piano Concerto Edvard』2018年 K-BALLET COMPANY
  • 『Cerebration all for you』2020年 Tokyo Girls Collection
  • 『La Festa』2016年 Ballet Gents
  • 『Five Jewels』2015年 Ballet Gents
  • 『ルスランとリュドミラ』序曲 2016年 Ballet Gents
  • 『ファランドール』2016年 Ballet Gents
  • Bunkamuraチャレンジ映像作品『運命 FATE』(Youtubeにて公開)

エピソード

  • 留学後なかなか就職先のバレエ団が決まらず傷心のうちに帰国。いっときバレエから離れていたが、「学生でないのだから働け」という厳格な父の方針で、居酒屋やコンビニでアルバイト経験もした。その際に働いた高級和食店で「昨日熊川さんが打ち上げをしにきていたよ」という話を聞き、「ぼくもそちら側にいたかった」という強い想いにかられ、再びバレエの道を目指した。その翌年にはKバレエカンパニーに入団を果たすことになる。
  • 熊川が宮尾にかける期待は厚く、二十代の頃受けた熊川からの指導は大変厳しかったといい「毎朝稽古場に入るのに覚悟が必要なほど」であったと語っている。個人指導を受ける貴重な機会にも恵まれたが、それは「とてつもない緊張感漂うエンドレスとも思える厳しい指導」であったというが、「あの頃がなければその後の自分はないので、感謝しかない」と振り返っている。
  • 日本人離れした長身と長い手足、恵まれた容姿を生かした優雅な佇まいが魅力であり、バレエ作品では王子役を当たり役としている。研究熱心で好奇心旺盛な性格であり、新たな役やジャンルに挑戦するときには、幅広いジャンルの本を読み役作りをする。
  • 世界的バレリーナ 中村祥子やニーナ・アナニアシヴィリのパートナーを務めるなど、女性を美しくみせるサポート技術も高く評価されている。
  • 2009年、稽古中に左ひざを負傷し、手術。約1年間のリハビリ生活を経て見事に舞台復帰した。
  • 卒業アルバムに「絵の仕事ならなんでも」と夢を描くほどだった美術の才能は、2019年のMBS「プレバト!!」 で発揮された。2019年5月放送「油絵の才能査定ランキング」でトウシューズを描いた絵画で満点を取り「才能アリ1位」に。専門家に「これはプロ的」と絶賛を受けた。熊川哲也はこの絵をみて、「素敵、ダンサー辞めたほうがいいよ」とコメントしたという。 2019年9月放送の「俳句の才能査定ランキング」「消しゴムはんこの才能査定ランキング」でも「才能アリ第1位」に。俳句では、宮尾の「回転寿司 根室さんまの ボレロかな」という句に対し「素直に書けば良い、という見本のよう。」と好評をうけた。消しゴムはんこでは「シンデレラ城とガラスの靴」をテーマに創作し、「光の表現がとてもよい」と評を受けた。
  • 趣味はバイク。「父親がバイク好きで子供の頃よく後ろにのせてもらっていたこと」が影響していると語る。二十歳で免許を取得してからは、ヤマハのドラッグスタークラシック、カワサキZ1000、ヤマハV-MAX、スズキGSX1300Rハヤブサ、DUCATIパニガーレV4Sなどを乗り継いでいる。自らの運転スタイルについては「安全運転に勝るカッコいい乗り方はない」とモットーを語っている。

出演

テレビ番組

  • アナザースカイ(日本テレビ系列)2008年10月 - 2010年9月 司会
  • 日テレ「スペシャルギフト」(2009)
  • TBS「関口宏の東京フレンドパーク2」(2010)
  • TBS「はなまるカフェ」(2010)
  • テレビ朝日「徹子の部屋」(2011年)
  • テレビ東京「クロスロード」宮尾俊太郎密着ドキュメント(2013)
  • テレビ東京「東急ジルベスターコンサート2014-15」出演。(2014)
  • TUF「げっきんチェック」“俊太郎が行く”コーナー担当。(2018~2020)
  • MBS「プレバト!!」 ”1位才能あり”を3度受賞。(2019)

ほか多数

テレビドラマ

  • ヤマトナデシコ七変化 (2010年1月15日 - 3月19日、TBS) - 森井蘭丸 役
  • レジデント〜5人の研修医 第6話(2012年11月22日、TBS) - 赤城雄太 役
  • 新春ドラマスペシャル “新参者”加賀恭一郎「眠りの森」(2014年1月2日、TBS) - 高柳バレエ団・紺野健彦 役
  • 表参道高校合唱部! 第2話、第4話、第7話(2015年7月24日、8月7日、9月4日、TBS) - 服部医師 役
  • IQ246〜華麗なる事件簿〜(2016年10月16日 - 12月18日、TBS) - 山田次郎 役
  • 下町ロケット 第8話 - 最終話(2018年12月2日 - 23日、TBS) - 堀田文郎 役
    • 新春ドラマ特別編「下町ロケット」(2019年1月2日)
  • 私の家政夫ナギサさん(2020年7月7日 - 9月1日、TBS) - 肥後菊之助 役
    • 私の家政夫ナギサさん 新婚おじキュン! 特別編(2020年9月8日)
  • カンパニー〜逆転のスワン〜(2021年1月10日 - 2月28日、NHK)- 高野悠 役
  • つまり好きって言いたいんだけど、(2021年10月7日 - 12月23日、テレビ東京) - 朝比奈玲司 役
  • 東京の雪男(2023年2月4日〈予定〉 - 、NHK Eテレ)

映画

  • 花のあと(2010年3月13日、東映) - 江口孫四郎 役
  • 吾郎の新世界(2019年3月2日、スタジオブルー) - 主演・吾郎 役 *ロンドンフィルムメーカー国際映画祭 2019「外国語映画部門 最優秀撮影賞」
  • ウェディング・ハイ(2022年3月12日、松竹) - 村木武史 役
  • 魔女の香水(2023年6月16日、アーク・エンタテインメント) - 榊亮太 役

ラジオ

  • DJクラシック~宮尾俊太郎の舞踊へのエスコート(NHK-FM 毎月第2金曜、2017年4月14日 - 2018年3月30日)
  • J-WAVE「TOKYO MORNING RADIO」
  • ラジオNIKKEI 第 1『中野アナへちょっと言わせて!〜雷部屋』vol.170

ほか多数

雑誌

  • ザ・テレビジョン(2008年12月5日号)
  • BRUTUS(2009年7月15日号)
  • 週刊朝日(2010年12月3日号)特集
  • an(2010年12月6日)表紙
  • Gainer(2011年4月号)表紙
  • Tarzan(2008年8月27日号 No.512・2020年2月13日号 No.780)
  • GQ JAPAN
  • MOTO NAVI 2022年春号

ほか多数

CM・広告

  • CM 「たかの友梨ビューティクリニック」2008年(米倉涼子と共演)
  • CM 「キリン氷結」 2010年 (深田恭子と共演)
  • 広告メインビジュアル VOLVO V40 T5-R

舞台

  • 華麗なるダンスの競演「スーパー・ダンス・プレミアム」(2007)
  • ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」死のダンサー役(2013・2019)
  • ミュージカル「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」アレクセイ・ペトリコフ役(2018)
  • ミュージカル「チェーザレ 破壊の創造者」ミゲル・ダ・コレッラ役(2020)※COVID-19のため中止
  • BALLET GENTS
  • 舞台「ハリー・ポッターと呪いの子」ドラコ・マルフォイ役(2022年・2024年)
  • 舞台「未来少年コナン」ダイス役(2024年)

イベント

書籍・DVD

書籍

写真集「MIYAO」(学研パブリック)

DVD

ファーストDVD「BALLET OF LIFE」(ポニーキャニオン)

K-BALLET COMPANY「シンデレラ」王子役 (TBS)

注釈

出典

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/02/02 09:29 UTC (変更履歴
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