渡辺あや : ウィキペディア(Wikipedia)

渡辺 あや(わたなべ あや、1970年2月18日 - )は、日本の脚本家。

経歴

兵庫県西宮市出身。1992年甲南女子大学卒業。自動車関連会社に1年勤めた後、結婚し退職。1993年夫の赴任のためドイツ・ハンブルクで4年半をすごし、1997年帰国。その後夫の実家のある島根県で雑貨屋経営をしながら、主婦として暮らす 。

1999年に映画監督の岩井俊二のオフィシャルサイト「円都通信」内のシナリオ応募コーナー「しな丼」(現・戯作通信プレイワークス)に応募し、『天使の目にも鏡』(後に『少年美和』に改題)が、コメント担当の映画プロデューサー久保田修に認められる。

2003年、『ジョゼと虎と魚たち』で脚本家デビューを果たす。

2011年、NHK連続テレビ小説『カーネーション』で初めて連続ドラマの脚本を担当する。 朝ドラ初のギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞。

2022年、フジテレビ・関西テレビ系列のテレビドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』で初めて民放連続ドラマの脚本を担当する。第60回ギャラクシー賞テレビ部門大賞を受賞。

プロの脚本家となった後も島根県で暮らしており、現在は二児の母となっている。

人物

昔からの脚本の執筆方法として、作品のプロデューサーとなるべく作品のテーマに対する共通認識を互いに持つ形で脚本を執筆している。

作品

映画

  • ジョゼと虎と魚たち(2003年)
  • 約三十の嘘(2004年) - 土田英生大谷健太郎との共同脚本
  • メゾン・ド・ヒミコ(2005年)
  • 天然コケッコー(2007年)
  • ノーボーイズ,ノークライ(2009年) - 日韓合作映画
  • カントリーガール(2010年)
  • 合葬(2015年)
  • ワンダーウォール 劇場版(2020年)
  • 逆光(2021年)
  • blue rondo(2022年)
  • ABYSS アビス(2023年)

テレビドラマ

  • 火の魚(2009年、NHK広島)
  • その街のこども(2010年、NHK大阪)
  • カーネーション(2011年 - 2012年、NHK大阪) - 連続テレビ小説 第85作
  • ロング・グッドバイ(2014年4月19日 - 5月17日、NHK)
  • 京都発地域ドラマ ワンダーウォール(2018年7月25日、NHK BSプレミアム)ワンダーウォール公式サイト
  • ストレンジャー〜上海の芥川龍之介〜(2019年12月30日、NHK)
  • 今ここにある危機とぼくの好感度について (2021年、NHK総合/NHK BS4K)
  • エルピス-希望、あるいは災い-(2022年、関西テレビ・フジテレビ)

ラジオドラマ

  • 花束(2001年7月20日、NHK-FM 青春アドベンチャー『不思議屋博物館』第5回)
  • はるかぜ、氷をとく(2021年3月13日、NHK-FM FMシアター)

ドキュメンタリー

  • 京都スペシャル「センス・オブ・ワンダー」(2019年7月19日、NHK) - 構成

作詞

その他

  • 少年美和(未映像化)
  • つるばらつるばら(未映像化)
  • 呼吸(2002年、『リリイ・シュシュのすべて』DVDメイキング映像) - ナビゲーター
  • BUNNY(2004年、『ジョゼと虎と魚たち』DVD特典ショートムービー) - 監督・脚本
  • ワガママな女(2005年 - 2006年、WEBムービー) - 日清フーズオリジナルWEBムービー
  • 懲戒免職(2006年、『メゾン・ド・ヒミコ』DVD特典ショートムービー) - 監督・脚本

著作

  • 懲戒免職(『野性時代』2005年9月号、角川書店)
  • ゆめちゃんが泣く(『少年文芸』Vol.2、2006年、新風舎) - 写真:佐内正史、木彫:谷田一郎
  • エルピス ―希望、あるいは災い― シナリオブック(2023年、河出書房新社)

受賞歴

個人

  • 第62回毎日映画コンクール 脚本賞(『天然コケッコー』)
  • 第36回放送文化基金賞 脚本賞(『火の魚』、『その街のこども』)
  • 第61回芸術選奨文部科学大臣新人賞 放送部門(『その街のこども』)
  • 第33回ヨコハマ映画祭 脚本賞(『その街のこども』)

※2011年以降、一切の個人賞の受賞を辞退している。

作品

ジョゼと虎と魚たち
  • 第77回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベストテン第4位
:*第26回ヨコハマ映画祭 日本映画ベストテン第5位 :*第47回朝日ベストテン映画祭 第5位 :*第46回ブルーリボン賞 日本映画ベストテン
天然コケッコー
  • 第62回毎日映画コンクール 日本映画優秀賞
:*第81回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画ベストテン第2位 :*第29回ヨコハマ映画祭 日本映画ベストテン第2位 :*第50回朝日ベストテン映画祭 最優秀作品賞(第1位) :*映画芸術 2007年度作品ベストテン第3位
火の魚
  • 平成21年度(第64回)文化庁芸術祭 テレビ・ドラマ部門 大賞
:*第36回放送文化基金賞 テレビドラマ番組部門 優秀賞 :*ギャラクシー賞 2010年3月度月間賞 / 第47回 奨励賞 :*ヒューゴ・テレビ賞 奨励賞 :*第50回モンテカルロ・テレビ祭・ゴールドニンフ賞(テレビ映画部門) :*第62回イタリア賞・単発ドラマ部門・最優秀賞(イタリア賞)
その街のこども
  • 第36回放送文化基金賞 テレビドラマ番組部門 本賞
連続テレビ小説 カーネーション
  • 第72回ザテレビジョンドラマアカデミー賞 最優秀作品賞
:*第38回放送文化基金賞 テレビドラマ番組部門 優秀賞 :*ギャラクシー賞 2012年3月度月間賞 / 第49回 テレビ部門 大賞 :*東京ドラマアウォード2012 連続ドラマ部門 優秀賞
ストレンジャー〜上海の芥川龍之介〜
  • 令和2年度(第75回)文化庁芸術祭 テレビ・ドラマ部門 大賞
:*アメリカ国際フィルム祭 エンターテインメント部門 Best of Festival :*衛星放送協会オリジナル番組アワード グランプリ :*第46回放送文化基金賞 奨励賞 :*第57回ギャラクシー賞 奨励賞 :*東京ドラマアウォード2020 優秀賞(単発ドラマ部門)
今ここにある危機とぼくの好感度について
  • ギャラクシー賞 2021年5月度月間賞
:*第58回ギャラクシー賞 選奨 :*令和3年度(第76回)文化庁芸術祭テレビ・ドラマ部門大賞
エルピス-希望、あるいは災い-
  • 第60回ギャラクシー賞 テレビ部門 大賞
:*第49回放送文化基金賞 テレビドラマ部門 最優秀賞

関連項目

  • 脚本家一覧

外部リンク

出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2024/03/01 16:45 UTC (変更履歴
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