磯山晶 : ウィキペディア(Wikipedia)

磯山 晶(いそやま あき、女性、1967年映画『大奥』公式サイト「スタッフ」、2012年8月23日参照。10月7日 - )は、日本のテレビプロデューサー、映画プロデューサー、元漫画家。TBSテレビ編成局編成部ドラマ担当部長。東京都出身。上智大学文学部新聞学科卒業。

小泉 すみれ(こいずみ すみれ)のペンネームで漫画家として活動したことがある。

略歴

生い立ち

小学生のとき、大手中学受験塾である四谷大塚に通っていた。このことが後に『四谷くんと大塚くん/天才少年探偵登場の巻』をプロデュースするきっかけのひとつとなった。フェリス女学院高等学校を経て、1990年上智大学文学部新聞学科卒業。高校在学中は美術部に所属し、漫画で賞も受賞。画家になりたいとも考えていたが、「安定を求めて」一般大学への進学を決め、推薦入試で上智大学文学部新聞学科へ進学した。大学在学中には、篠山紀信撮影の「女子大生シリーズ」で『週刊朝日』の表紙を飾ったことがある。

TBSテレビ

1990年TBSテレビ(当時は東京放送)に入社、制作一部に配属となる。同期には、磯山と同じくドラマ担当プロデューサーの植田博樹や、アナウンサーとして活躍し、プライベートでも交流のある渡辺真理がいる。テレビドラマのADを務めていたが、途中病気でダウンしてしまい、閑職(『クイズダービー』のAD)に回される。

制作一部に復帰後、八木康夫の下でAPを務めたのち『キャンパスノート』(1996年)でプロデューサーとしてデビューする。以後、数多くの作品をプロデュースしている。ドラマ脚本家としての宮藤官九郎と組むことが多く、『池袋ウエストゲートパーク』以降、『木更津キャッツアイ』『マンハッタンラブストーリー』など数多くのオリジナルドラマを共に生み出している。2006年3月、日本女性放送者懇談会の「放送ウーマン賞2005」を受賞した歴代受賞者、日本女性放送者懇談会、2012年8月23日参照。。

2016年からは、編成部所属として、テレビドラマの編成に関わっている。

『俺の家の話』で2021年度芸術選奨文部科学大臣賞放送部門を受賞した。

既婚者で、夫もTBS社員である。

漫画家活動

ADの仕事のハードさにTBSを退社しようとした際、漫画を描いて応募したところ、講談社の担当編集者から「君のテレビ局ライフを漫画にしなさい」とすすめられ、『プロデューサーになりたい』と題した作品を『ミスターマガジン』に連載した。単行本は全4巻で発売され、一旦絶版となった後、磯山晶名義で2004年に再発売された。同作品は磯山自身のプロデュースにより1997年春に坂井真紀主演でスペシャルドラマ化され、第35回ギャラクシー賞奨励賞を受賞している。

現在でも、担当ドラマの公式サイトで4コマ漫画を発表することがある。また『木更津キャッツアイ』のマスコットキャラクターの猫は彼女の手によるものである。

ペンネームである「小泉すみれ」の「小泉」は小泉今日子から拝借したものである。同姓同名の文筆家・TVコラムニストの小泉すみれがいるがツケツケ草紙、2012年8月23日参照。、別人である。

主な作品

演出・プロデューサー補

  • ホットドッグ(1990年)演出補
  • パパとなっちゃん(1991年)演出補
  • 愛するということ(1993年)プロデューサー補
  • ホームワークSpecial(1993年)制作補
  • カミさんの悪口(1993年)プロデューサー補
  • Sweet Home(1994年)プロデューサー補
  • 乱歩 妖しき女たち(1994年)制作補
  • 男嫌い(1994年)制作補
  • 僕が彼女に、借金をした理由。(1994年)制作補
  • 結婚しようよ(1996年)プロデューサー補

プロデュース

テレビドラマ

  • カミさんの悪口2(1995年)
  • パパ・サヴァイバル(1995年)
  • キャンパスノート(1996年)
  • 協奏曲(1996年)
  • プロデューサーになりたい(1997年)
  • 不機嫌な果実(1997年)
  • カミさんなんかこわくない(1998年)
  • ラブとエロス(1998年)
  • 天国に一番近い男シリーズ(1999年 - 2001年)
    • 天国に一番近い男(1999年)
      • 天国に一番近い男 炎の命がけドラマスペシャル(1999年)
      • さらば天国に一番近い男(2000年)
    • 天国に一番近い男 教師編(2001年)
  • コワイ童話「人魚姫」「親ゆび姫」(1999年)
  • 悪いオンナ「占っちゃうぞ」(1999年)
  • 池袋ウエストゲートパーク(2000年)
    • 池袋ウエストゲートパーク SOUPの回(2003年)
  • 木更津キャッツアイ(2002年)
  • ぼくが地球を救う(2002年)
  • マンハッタンラブストーリー(2003年)
  • 四谷くんと大塚くん/天才少年探偵登場の巻(2004年)
  • 一番大切なデート 東京の空 上海の夢(2004年)
  • ドラマスペシャル タイガー&ドラゴン(2005年)
    • タイガー&ドラゴン(2005年)
  • 吾輩は主婦である(2006年)
  • 特急田中3号(2007年)
  • 歌姫(2007年)
  • 流星の絆(2008年)
  • 小公女セイラ(2009年)
  • うぬぼれ刑事(2010年)
  • 専業主婦探偵〜私はシャドウ(2011年)
  • 大奥〜誕生[有功・家光篇](2012年)
  • 落語研究会
  • 空飛ぶ広報室(2013年)
  • ごめんね青春!(2014年)
  • 逃げるは恥だが役に立つ ガンバレ人類! 新春スペシャル!!(2021年)
  • 100万回 言えばよかった(2023年)
  • 離婚しようよ(2023年、Netflix)

映画

  • 木更津キャッツアイ 日本シリーズ(2003年)
  • 木更津キャッツアイ ワールドシリーズ(2006年)
  • 大奥(2010年)
  • 大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇](2012年)

編成

  • 重版出来!(2016年)
  • 逃げるは恥だが役に立つ(2016年)
  • ごめん、愛してる(2017年)
  • 監獄のお姫さま(2017年)企画・編成
  • きみが心に棲みついた(2018年)
  • 大恋愛〜僕を忘れる君と(2018年)
  • インハンド(2019年)

チーフプロデュース

  • G線上のあなたと私(2019年)
  • 恋はつづくよどこまでも(2020年)
    • まだまだ恋はつづくよどこまでも(2020年、Paravi)
  • 恋する母たち(2020年)
    • 恋する男たち(2020年、Paravi)
  • 俺の家の話(2021年)

企画協力

  • 病室で念仏を唱えないでください(2020年)

著書

漫画

  • プロデューサーになりたい(1)(小泉すみれ名義、1995年5月2日、講談社 ワイドKC、ISBN 978-4-06-176762-1)
  • プロデューサーになりたい(2)(小泉すみれ名義、1995年12月5日、講談社 ワイドKC、ISBN 978-4-06-176786-7)
  • プロデューサーになりたい(3)(小泉すみれ名義、1996年8月7日、講談社 ワイドKC、ISBN 978-4-06-337306-6)
  • プロデューサーになりたい(4)(小泉すみれ名義、1997年2月5日、講談社 ワイドKC、ISBN 978-4-06-337323-3)
  • アイドルと恋に落ちる方法 (小泉すみれ名義、2000年10月、集英社・ヤングジャンプ・コミックス)
  • 好きな女性のタイプは? (小泉すみれ名義、2003年、集英社・ヤングジャンプ・コミックス)
  • プロデューサーになりたい(上)(2004年8月20日、講談社、ISBN 978-4-06-364596-5)
  • プロデューサーになりたい(下)(2004年8月20日、講談社、ISBN 978-4-06-364597-2)

注釈

出典

関連項目

外部リンク

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