大楠道代 : ウィキペディア(Wikipedia)

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大楠道代 の Wikipedia

大楠 道代(おおくす みちよ、1946年2月27日 - )は、中国・天津出身の日本の女優。旧姓は安田。

来歴・人物

西宮市の武庫川学院短期大学国文科に進学した。

1964年に日活にスカウトされ、在学のまま吉永小百合主演の映画『風と樹と空と』で本名の安田 道代でデビュー。翌年、知人に勝新太郎を紹介され、勝にその才能を惚れ込まれて大映と正式に契約。短大を中退し、本格的に女優に専念。大映宣伝部は山本富士子の再来と大々的に売り出す。

入社第1作は若尾文子主演の『処女が見た』で勝の実兄の城健三朗(若山富三郎)と共演。これが成功してスター女優として歩みだす。城とは実生活で恋仲になったという。

1968年から1969年にかけて低予算の「秘録おんな」シリーズ、「関東おんな」シリーズに主演の他、「悪名」シリーズや「兵隊やくざ」シリーズで勝の相手役を演じる。大変な美貌と演技力で将来を期待されたが、大映の経営が傾いていた時期であった事が不運であった。

1971年に遂に大映倒産。以後フリーとなり、若手ながら成熟した大人の女性を数多く演じ好評を博した。

1976年に日本のデザイナー・ブランドの先がけ「ビギ」の設立者のひとりである大楠裕二と結婚し、芸名も大楠道代に改名。1980年代のビギの全盛期には、ほとんど女優活動をしていない道代が、ビギの役員であるため俳優タレント部門の長者番付の上位に並ぶことになった。

1980年に公開された鈴木清順監督の映画『ツィゴイネルワイゼン』で日本アカデミー賞ほか数多くの映画賞を獲得。その後も『陽炎座』、『親鸞 白い道』といった作品に出演を重ね、演技派女優としての地位を不動のものにする。

近年、声がすっかり低くなったが、北野武、阪本順治荒戸源次郎などの映画監督からの信頼のもと『顔』『座頭市』『赤目四十八瀧心中未遂』『空中庭園』などの映画で強烈な存在感を放ち、幅広い層から支持を受けている。

独自の存在感と安定した演技力で、成熟した女性を演じることができる数少ない女優であり、数多くの受賞歴とファンをもつ。

主な出演

映画

  • 『風と樹と空と』 (1964年)
  • 『座頭市 海を渡る』 (1966年)
  • 『兵隊やくざ 大脱走』 (1966年)
  • 『処女が見た』(1966年)
  • 『殿方御用心』(1966年)
  • 『私は負けない』(1966年)
  • 『小さい逃亡者』(1966年)
  • 『野菊のごとき君なりき』(1966年)
  • 『氷点』 (1966年)
  • 『陸軍中野学校 竜三号指令』 (1967年)
  • 『痴人の愛』 (1967年)
  • 『若い時計台』(1967年)
  • 『三匹の女賭博師』(1967年) 
  • 『秘録おんな牢』 (1968年)
  • 『セックス・チェック 第二の性』 (1968年)
  • 『秘録おんな蔵』 (1968年)
  • 『関東女やくざ』 (1968年)
  • 『尼くずれ』 (1968年)
  • 『続・秘録おんな牢』 (1968年)
  • 『女賭博師みだれ壺』 (1968年)
  • 『悪名十八番』  (1968年)
  • 『悪名一番勝負』 (1969年)
  • 『秘録おんな寺』 (1969年)
  • 『笹笛お紋』 (1969年)
  • 『出獄四十八時間』 (1969年)
  • 『関東おんな極道』 (1969年)
  • 『女左膳 濡れ燕片手斬り』(1969年)
  • 『おんな極悪帖』 (1970年)
  • 『新女賭博師 壺ぐれ肌』 (1971年)
  • 『新兵隊やくざ 火線』 (1972年)
  • 『子連れ狼 冥府魔道』 (1973年)
  • 『喜劇 だましの仁義』 (1974年)
  • 『金環蝕』 (1975年)
  • 『ニッポン警視庁の恥といわれた二人 刑事珍道中』 (1980年)
  • 『ツィゴイネルワイゼン』 (1980年)
  • 『陽炎座』 (1981年)
  • 『親鸞 白い道』 (1987年)
  • 『ベッドタイムアイズ』 (1987年)
  • 『BU・SU』 (1987年)
  • 『鉄拳』 (1990年)
  • 『夢二』 (1991年)
  • 『愚か者 傷だらけの天使』 (1998年)
  • 『顔』 (2000年)
  • 『座頭市』 (2003年)
  • 『赤目四十八瀧心中未遂』 (2003年)
  • 『空中庭園』 (2005年)
  • 『春の雪』 (2005年)
  • 『ジャージの二人』 (2008年)

テレビドラマ

  • 『木枯し紋次郎』 第6話「大江戸の夜を走れ」(1972年、フジテレビ・C.A.L) - お小夜
  • 『必殺仕置人』 第8話「力をかわす露の草」(1973年、朝日放送・松竹) - ぬい
  • 『剣客商売』 第20話「男まさり」(1973年、フジテレビ・東宝・俳優座)
  • 『大江戸捜査網』 第130話「さらば珊次郎」~第182話「隠密同心・胡蝶炎の彼方に」(1974年 - 1975年、東京12チャンネル・三船プロ) - 隠密同心・くれないお蝶
  • 『伝七捕物帳』 第15話「油地獄の女」(1974年、日本テレビ・ユニオン映画) - お葉
  • 『寺内貫太郎一家』(1974年、TBS) - 直子
  • 『時間ですよ・昭和元年』(1974年、TBS)
  • 『悪魔のようなあいつ』(1975年、TBS)
  • 『必殺仕業人』 第1話「あんたこの世をどう思う」(1976年、朝日放送・松竹) - お未央の方
  • 『人魚亭異聞 無法街の素浪人』 第2話「霧の夜 蝶は死ぬ」(1976年、NET・三船プロ) - お蝶
  • 『俺たちの旅』 第41話「生きてる限りせつないのです」(1976年、日本テレビ・ユニオン映画)
  • 『夫婦旅日記 さらば浪人』 第22話「灯籠流しの女」(1976年、フジテレビ・勝プロ
  • 『太陽にほえろ!』 第225話「疑惑」(1976年、日本テレビ・東宝)
  • 『河内まんだら』(1977年、NHK)
  • 『冬の虹』(1979年、NHK)
  • 『蒼き狼 成吉思汗の生涯』(1980年、テレビ朝日)
  • 『滋賀銀行九億円横領事件 女の決算(1981年、テレビ朝日)
  • 『火曜サスペンス劇場』「女検事・霞夕子4 美しき容疑者」(1987年、日本テレビ・東海映画社)
  • 『金曜日の食卓』(1991年、NHK)
  • 『あしたがあるから』(1991年、TBS)
  • 『味な女たち』(1998年 NHK)
  • 『タブロイド tabloid』(1998年、フジテレビ)
  • 『ロケットボーイ』(2001年、フジテレビ)

バラエティ番組

  • 『笑っていいとも!』(テレフォンショッキング・ゲスト、フジテレビ)
  • 『今夜は最高!』(日本テレビ)
  • 『徹子の部屋』(テレビ朝日)

ディスコグラフィー

シングル

  • 『若い時計台』(with太田博之。クラウン) - 安田道代名義

受賞歴

日本アカデミー賞

  • 第4回(1980年) 最優秀助演女優賞 『ツィゴイネルワイゼン』
  • 第24回(2000年) 優秀助演女優賞 『顔』
  • 第27回(2003年) 優秀助演女優賞 『座頭市』
  • 第29回(2005年) 優秀助演女優賞 『春の雪』

キネマ旬報賞

  • 第54回(1980年) 助演女優賞 『ツィゴイネルワイゼン』
  • 第72回(1998年) 助演女優賞 『愚か者 傷だらけの天使』
  • 第74回(2000年) 助演女優賞 『顔』
  • 第77回(2003年) 助演女優賞 『赤目四十八瀧心中未遂』『座頭市』

ブルーリボン賞

  • 第43回(2000年) 助演女優賞 『顔』
  • 第46回(2003年) 助演女優賞 『赤目四十八瀧心中未遂』『座頭市』

その他

  • 1966年 エランドール新人賞
  • 2000年 第15回 高崎映画祭 助演女優賞 『顔』
  • 2000年 第13回 日刊スポーツ映画大賞 助演女優賞 『顔』

関連項目

  • 日本の女優一覧
  • 永田雅一(大映社長)
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 | 最終更新:2009/11/11 20:17 UTC (変更履歴
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