菅田将暉&桐谷健太、笑いと向き合った「火花」は「ハッピーなメモリアル」

2017年11月23日 12:00

最低3回は大ヒット御礼舞台挨拶を!
最低3回は大ヒット御礼舞台挨拶を!

[映画.com ニュース] 第153回芥川賞受賞小説を映画化した「火花」が11月23日、全国318スクリーンで公開初日を迎え、ダブル主演の菅田将暉桐谷健太、共演の川谷修士(2丁拳銃)、三浦誠己、メガホンをとった板尾創路監督、原作者の又吉直樹(ピース)が東京・TOHOシネマズスカラ座での舞台挨拶に出席した。

漫才の世界で結果を出せずくすぶる徳永(菅田)と、強い信念を持つ神谷(桐谷)が出会い、自らの才能に葛藤しながらも歩み続けた10年間の軌跡を描く。笑いと真摯に向き合った日々に思いを馳せ、菅田は「ハッピーな意味でも、メモリアルな日々だった。徳永という役で、忘れちゃいけない、忘れたくない時間を過ごせた」としみじみ。桐谷も「公開して嬉しいというのもあるし、こうして集まることもなかなかないんやと寂しさも感じるくらい、皆と仲良くなれた」と振り返ったが、「ハッピーなメモリアル……。今度、歌詞に使おうか?」といじり、菅田を「俺、そんなダサい言葉使った? 絶対売れへんから、やめたほうがいい」と苦笑させた。

さらに板尾監督は、後輩・又吉に目を向け「又吉の書いたネタを俺がやるような、何とも言えない雰囲気がありました。後輩過ぎるし、先輩過ぎるしでお互い気を使う」と話しながらも、「でも映画にする思いを受け止め、全部おまかせしますと言ってくれた。いい映画にしようと、120%頑張りました」と胸を張る。又吉は「小説を自分で書いてから読み直さなかったんですが、今作を見て読み返しました。頼むから映画のこのシーンが、原作にあってくれ、うわ、なかったー! とか」と出来栄えに最敬礼で、「原作をそのまま映画にするんじゃないんだと改めてわかったし、板尾さんが原作を読んでくれて、もう1回、形にしてくれた」と感謝を示した。これに板尾監督は「おまえの小説、10回は読んだぞ」といい、又吉を「本当ですか? 僕よりちょっと読んでいますね」と驚かせていた。

また三浦は「この作品が映画100本目。人生の思い出になっています」と明かし、場内の喝さいを浴びる。そして川谷が「板尾さんにこの役を頂いた時に、(自分を)見てくれている人がどこかにいるんや、という実感がしました」と瞳をうるませると、板尾監督は「修士のキャスティングは誰よりも先に決めた。彼がキーマンで、彼がいたからこそ芸人の芝居や、コンビの雰囲気を出す力になったと思う」とねぎらいの言葉をかけていた。

最後に、桐谷は登壇陣との再会を願い、「最低3回は大ヒット御礼舞台挨拶ができるように、皆さんお力添えを!」と満場の客席に呼びかける。菅田も賛成し、「熱いものが伝わればいいなと作りました。前半は笑いがたくさんありますが、後半はしんみりするかも。頑張って笑ってください」とアピールに努めていた。

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