徹底的な長回しで人間の本質を描き出す、3時間48分の映画「立ち去った女」予告完成
2017年9月10日 17:00
[映画.com ニュース]フィリピンの鬼才ラブ・ディアス監督がメガホンをとり、第73回ベネチア国際映画祭で金獅子賞(最高賞)を受賞した「立ち去った女」の予告編が公開された。
全編モノクロの本作は、ロシアの文豪レフ・トルストイの短編から着想を得た作品。美しくも徹底的な長回しとロングショットで、人間の本質を3時間48分で描き出すヒューマンドラマだ。予告編では、罪と罰、善と悪、愛と赦しという人間の光と闇のコントラストを表現するような場面が切り取られている。
殺人の罪で30年間投獄されていた無実の女ホラシアは、出所後、事件の真の黒幕で、彼女を陥れたかつての恋人ロドリゴに復讐するために旅に出る。そんな彼女の前に、困っている者、弱い者たちが現れる。貧しい卵売りの男、物乞いの女、心と身体に傷を抱えた謎の女、彼らに手を差し伸べ、惜しみなく愛を注ぐホラシア。そんな彼女を慕う者たちの助けにより、ホラシアは復讐のターゲットとの距離を次第に縮めていく。
「立ち去った女」は、10月中旬から東京のシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。