天才ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの知られざる物語「永遠のジャンゴ」予告編公開
2017年9月6日 12:00
[映画.com ニュース] ナチス・ドイツ支配下のフランスで活躍した天才ジャズギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの知られざる物語を描いた「永遠のジャンゴ」が、11月に公開される。このほど、演奏シーンを収めた予告編がお披露目された。
ロマ音楽とスウィング・ジャズを融合させた音楽「ジプシー・スウィング」を作り上げたラインハルトは、1943年のパリでもっとも華やかなミュージックホール、フォリー・ベルジェールで満員の観客を魅了していた。その一方で、ナチスによるジプシーへの迫害は悪化し、多くの仲間たちが虐殺され、ラインハルトとその家族にも危険が迫っていた。そんなある日、非情な現実に打ちのめされていたラインハルトにナチス官僚が集う晩餐会での演奏が命じられる。
ラインハルト役に「ゼロ・ダーク・サーティ」「黒いスーツを着た男」のレダ・カティブが扮し、「ある秘密」「ヒア アフター」のセシル・ドゥ・フランスと共演する。監督は、「チャップリンからの贈り物」「大統領の料理人」などの脚本を手がけ、本作が初監督作となるエチエンヌ・コマールが務めた。
このほど公開された予告編は、フォリー・ベルジェールのステージで喝采を浴びるラインハルトの姿からスタート。左手の薬指と小指が麻痺しているラインハルト独自の3本指での早弾き奏法は、パリの音楽シーンを席巻していく。始めは「俺たちジプシーは戦争はしない」と、ミュージシャンとして戦争から離れたスタンスを取っていたが、ドイツ軍人の前で演奏するよう命じられる。拒否するラインハルトだったが、家族と仲間を助けるという条件でオファーを受ける。
ラインハルトを演じたレダ・カティブは、出演が決定してから毎日のようにギターを持ち歩いて3本指奏法の練習を重ねたが、「たとえ準備期間が20年あったとしても、ジャンゴのように演奏することはできない」と、ジャンゴの才能を称え、役の難しさを語っている。
「永遠のジャンゴ」は、11月25日から東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国で順次公開。