石原さとみ、ドラマ「戦艦武蔵」で戦争体験の聞き手役に「泣けてきました」

2016年8月5日 17:00


スペシャルドラマ「戦艦武蔵」に出演する石原さとみ
スペシャルドラマ「戦艦武蔵」に出演する石原さとみ

[映画.com ニュース]女優の石原さとみが8月5日、東京・渋谷のNHKで行われたスペシャルドラマ「戦艦武蔵」の会見に、勝地涼渡辺美佐子津川雅彦、作・演出の岡崎栄とともに出席した。

28歳の介護職員・真中麻有(麻有)が、戦艦武蔵の乗組員だった祖父・俊之の最期を知るため、元乗組員の木山三男(津川)を探し話を聞く姿を映す。「不沈艦」として造られた武蔵だが、1944年10月24日のレイテ沖海戦にて孤立無援の状態で轟沈し、約1000人の戦死者をだした。悲劇の戦艦の運命や、戦争体験の聞き手役に扮した石原は、「今の自分の年齢よりも下の、若い年齢の人たちが戦っていた事実、帰りを待っていた人の立場や気持ちを考えると、胸が苦しくなりました」と神妙な面持ちで明かした。

石原は、事前に撮影された吉沢悠演じる祖父・俊之が参加した戦争シーンを見たうえでクランクイン。「ひとりの人間としてのドラマ、葛藤がわかったうえで、映像を想像しながら津川さんの言葉を受けられたので、自然と胸が苦しくなり、泣けてきました」と振り返る。さらに「私の祖父と祖母は、私が小学生のころに亡くなりました。撮影中、母に祖父母のことを聞いてみたのですが、今まで話せなかった苦労や、乗り越えたことを話してくれました」と語り、「胸が熱くなりました。この作品があったからです。このドラマを若い人に見てもらい、いろいろ感じてもらいたいです」と思いを込めていた。

「戦艦武蔵が現役だったころは、小学生から中学生くらいでした」という渡辺は、「この『武蔵』を見て、戦争は嫌だという訴えかけが、こういう形でもできるんだと実感しました。それが決してガチガチしていなくて、柔らかいものに包まれて、とても良い反戦ドラマだと思いました」とニッコリ。19歳で夫を亡くした未亡人という役どころで、「再婚せず70年以上も未亡人という、その純な心、つらくなく明るく生きてきた女を演じられたらいいと思った。涙は流し尽くして生きている女として、ドラマのなかでいたいと思っておりました」と目を細めた。

また、「大地の子」「遥かなる絆」などを手がけた大御所・岡崎は、「戦争に関わるものを、いろんな形で見せることにこだわっています」といい、「『男たちの大和 YAMATO』のような映画がありますが、それとは違った表現です。ロトスコープでの戦争シーンもあり、それは子どもたちが面白いと見てくれたらいいと。今と70年前の時代の差が、映像表現の違いで出てくれたらいいと思いました」と熱心に説明した。スペシャルドラマ「戦艦武蔵」は、8月6日の午後7時30分からBSプレミアムで放送。

Amazonで今すぐ購入
男たちの大和 YAMATO[Blu-ray/ブルーレイ]

男たちの大和 YAMATO[Blu-ray/ブルーレイ]

戦艦大和の壮絶な運命を描く、辺見じゅんの原作を佐藤純彌監督が映画化した戦後60年記念作品。

フォトギャラリー

DVD・ブルーレイ

Powered by価格.com

関連ニュース

映画ニュースアクセスランキング

本日

  1. ヘンリー・カビルがジェームズ・ボンドに扮するフェイク予告編、爆発的再生数を記録

    1

    ヘンリー・カビルがジェームズ・ボンドに扮するフェイク予告編、爆発的再生数を記録

    2024年4月23日 11:00
  2. 伊藤健太郎、4年ぶりに日テレドラマ出演 森本慎太郎主演「街並み照らすヤツら」の重要人物

    2

    伊藤健太郎、4年ぶりに日テレドラマ出演 森本慎太郎主演「街並み照らすヤツら」の重要人物

    2024年4月23日 06:00
  3. 菅田将暉が“狂気”に狙われる 黒沢清監督との初タッグ作「Cloud クラウド」特報公開

    3

    菅田将暉が“狂気”に狙われる 黒沢清監督との初タッグ作「Cloud クラウド」特報公開

    2024年4月23日 07:00
  4. 帰ってきてはいけない――初七日の風習から生み出された“家系ホラー”「呪葬」7月12日公開

    4

    帰ってきてはいけない――初七日の風習から生み出された“家系ホラー”「呪葬」7月12日公開

    2024年4月23日 17:00
  5. 草なぎ剛「僕の代表作になった」 主演作「碁盤斬り」に誇らしげ

    5

    草なぎ剛「僕の代表作になった」 主演作「碁盤斬り」に誇らしげ

    2024年4月23日 16:35

今週