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アピチャッポン最新作「光りの墓」は「目覚めている夢、一見夢のようである現実」

2016年3月25日 17:00

「光りの墓」撮影中のアピチャッポン・ウィーラセタクン「光りの墓」

「光りの墓」撮影中のアピチャッポン・ウィーラセタクン
(C)Kick The Machine Films
/ Illuminations Films (Past Lives)
/ Anna Sanders Films
/ Geibendorfer Film-und Fernsehproduktion
/Match Factory Productions / Astro Shaw (2015)
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[映画.com ニュース]タイのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督の最新作「光りの墓」が3月26日公開する。近年のタイにおける政治状況に対する思いをユーモアと優しい語り口で描き出しているが、検閲を避けるために本国では公開しないと決めた監督が作品について語った。

タイ東北部の町コーンケンで、かつて学校だった病院を訪れた女性ジェンは、面会者のいない“眠り病”の青年の世話をし、眠る男たちの魂と交信する特殊な力を持つ若い女性ケンと知り合う。そして、病院のある場所が、はるか昔に王様の墓だったと知り、眠り病に関係があると気づく。

眠りを題材にした本作について「3年ほど前、北部の病院についてのニュース記事がありました。その病院では、謎めいた病気にかかった40人の兵士が隔離されていました。その話にコーンケンの僕が育った病院と学校のイメージを重ねました。この3年間、タイの政治状況は行き詰まった状況でした(今に至るまでですが)。僕は、眠ることに魅了され、夢を書き留めることに熱中しました。それは、現実のひどい状況から逃げる方法だったんだと思います」と明かす。

そして、「これまでの映画と同じように、『光りの墓』の製作過程はとてもオーガニックなものです。僕は自分の夢を観察し、それは自分が作る映画以上にナラティヴであることに気づきました。僕は、夢にも、目覚めの経験と同じ重要性を与えました。振り返ってみると、この映画は、目覚めている夢、一見夢のようである現実、そんなふうにも言えると思います」と説明する。

海外向けのインタビューで、本作はタイでは公開しないと公言しており、また、しばらくタイでは映画を作らないということも示唆している。「今の軍事政権下における環境というのが、僕が公の場で自分の映画について語ることを不可能にしているのです。僕は自分の仕事を、今の国の空気の中ではシェアできないと思っています。そこには自由がないからです。だからこのような発言をするということは、ひとつの宣言なんです。今この国が行おうとしていることに対して、自分はそれとは違った場所で活動するという立場を表明しているのです。ただ、将来的に国が変わったら、僕の気持ちも変わると思います」

次回作は南米を舞台にする予定だ。「次の作品では、これまでも魅了されてきた“健康と病”というテーマにまだ取りつかれていまして、化学物質が記憶や脳にどのような作用を起こすのか、ということをテーマにしているので、そのことについてリサーチを今、深めようとしています」

光りの墓」は3月26日から全国順次公開。公開初日には、シアター・イメージフォーラムでの上映後にSkypeによる監督とのQ&Aを予定している。

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