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漫画原作のキャラクターに憑依し続ける松山ケンイチの挑戦

2016年2月28日 10:00

インタビューに応じた松山ケンイチ「珍遊記」

インタビューに応じた松山ケンイチ
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[映画.com ニュース] 競馬で騎手が好騎乗を見せると「人馬一体」などと表現される。俳優に置き換えれば“人役一体”といったところか。この言葉が最もしっくりとくるのが松山ケンイチだろう。これまでも、「デトロイト・メタル・シティ」のヨハネ・クラウザーII世をはじめとするコミックの個性的なキャラクターに続々と憑依(ひょうい)。独特の画風で知られる漫☆画太郎氏の傑作ギャグ漫画を実写化した「珍遊記」の山田太郎は、その真骨頂だ。

山口雄大監督からの直々オファー。2007年のオムニバス映画「ユメ十夜」の1本「第十夜」で主役に起用され、脚色を担当したのが画太郎氏だった。

「(撮影は)すごく大変だったのですが、完成した作品がすごく面白かったので、もう1回雄大さんとやりたいなと思っていたんです。まさか『珍遊記』になるとは思っていませんでしたが(苦笑)。自分に持っていないものをたくさん必要とされる、いいチャレンジになるなと」

天竺を目指す僧侶・玄奬によって妖力を封じられ、旅のお供をすることになる天下の不良少年・山田太郎。ビジュアル的に似せることは難しく、生まれたままの姿で尻のアップからの登場とハードルはいかにも高そう。それが逆に、役者として意欲をかき立てられたようだ。

「まず外見というのはあります。特に漫画原作は提示されちゃっているので。雄大さんからは男らしい体はダメで、腹がポコッと出ているくらいの体形にしてと言われました。それに太郎は毛のある体じゃないからということで、毛を全部そってツルツルにしていましたね」

事もなげに話しているものの、人前で全裸になることはそうそうなく、ましてや自分の尻を見る機会はまれなケースだ。

「違和感はありましたが、あまり気にしないようにしていました。最初は恥ずかしい感じがあったんですが、だんだん慣れてきちゃって、最終的には前張りを着けて普通に外に出ていましたよ」

それにしても、役に応じての変容ぶりは見事というほかない。太郎だけでなくクラウザーや「デスノート」シリーズのL、昨年のドラマ「ど根性ガエル」のひろしといったキャラクターを手の内に入れてしまう説得力。一方で、「の・ようなもの のようなもの」でのぼくとつな新米落語家のような等身大の役を自然体で演じられる柔軟性を併せ持つ。作品選びの幅も実に広い。

「オファーを頂けるのがすごくうれしいし、応えたいなと思います。自分からやりたいと手を挙げたものがやれるとモチベーション高く臨めますし、おまえとやりたいんだと言っていただけるのがありがたいですね」

「いろいろ新しいことにチャレンジできた」という2015年。今年も1月にクランクインした、早逝の天才棋士・村山聖さんの生涯を描く「聖の青春」(今秋公開予定)で、体形を似せるために体重を増量して臨んだ。松山は、手綱を緩めることなく挑戦を続けていく。

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