謎の天才女性写真家に迫るドキュメンタリー「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」監督に聞く : 映画ニュース

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謎の天才女性写真家に迫るドキュメンタリー「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」監督に聞く

2015年10月9日 16:30

ジョン・マルーフ(左)とチャーリー・シスケル「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」

ジョン・マルーフ(左)とチャーリー・シスケル
(C)Getty Images
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[映画.com ニュース] シカゴのオークションで偶然発見された謎の天才女性写真家の生涯に迫ったドキュメンタリー「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」が、10月10日から公開される。ビビアン・マイヤーの写真を落札し、本作監督を務めたジョン・マルーフと、共同監督のチャーリー・シスケルに、映画化の道のりを聞いた。

マルーフは、2007年にオークションで380ドルで落札した大量の古い写真のネガの一部をブログで紹介。すると世界中から称賛の声が寄せられ、写真集の売り上げは全米1位を記録し、欧米各地で開かれた展覧会も好評を呼んだ。写真を撮影したのは、かつてニューヨークで子守りとして働いていた女性ビビアン・マイヤー。すでに他界しており、15万点以上もの作品を残しながらも、1枚も公表することなくこの世を去っていた。関係者へのインタビューなどを通してマイヤーの人物像を明らかにする。

マルーフは写真を手に入れてから2年後に、マイヤーについてのリサーチを始めた。「私たちは多くの謎を発見しました。その謎を解明するのはとても難解なことでした。何か一つに興味を持ったということではなく、インタビューを通じて発見した彼女の謎が一つずつ積み重なり、存在そのものが大きな謎になっていた事に興味を持ちました。インタビューを通じて得られる情報はまるでパズルのピースのようで、私たちはまるで取りつかれたかのように彼女の情報をかき集めました。強いて言うなら、彼女は強烈に不思議な人物で、リサーチを通じて彼女の真実に近づいていく感じがとても楽しかったのです」(マルーフ)

生前のマイヤーは、アーティストであると世間に認知されておらず、また、プライベートな部分は頑なに人に見せていなかったため、関係者の話を基に人物像を構築していくことが大きな挑戦だった。「私たちがインタビューをした人たちは、彼女のアーティスティックな部分や内に秘めていたアーティストとしてのパッションについて語れる人がいなかったのです。そんな中、私たちは彼女の写真や遺品を通じて、彼女が実際にアーティストとしての自負を持っていた事や、アーティストとして作品を発表したがっていた事実を突き止めたのです。世間が持つ彼女のイメージと、遺品が語るものの二面性を積み重ね、一人の人物像を浮き上がらせることはとても難しく、逆にチャレンジングな仕事となりました」(シスケル)


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(C)Vivian Maier_Maloof Collection
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時代を超えて人々を魅了する、マイヤーの写真に対する感性は人生のどこで磨かれたのだろうか。「インタビューをした人の中には、彼女は常に部屋に隠れていて、写真を撮るときだけこっそりと外出をすると言っている人がいましたが、それは全く間違いです。彼女は常に外にいました。そして彼女は文化の消費者でした。海外映画をこよなく愛し、美術館にも頻繁に通っていました。本のコレクションも多くあり、新聞も毎日読んでいました。そんな彼女はおそらく他のアーティストが何をやっていて、何を考えていたのかをよく知っていたのだと思います。そういう研究心こそが彼女のアーティストとしての感性を養っていたと思います」(シスケル)

そして、マイヤーはなぜこれほど写真を撮ることに熱中したのか、それぞれの考えを語る。「彼女は若い頃から、写真を撮ることに飽くなき探究心を持っていました。写真を撮ることは彼女にとって日常で、強烈な自己表現だったと思う。彼女には家族がいませんでした。寂しさを抱えていたからこそ写真に没頭できたのかなと思います」(マルーフ)、「アーティストとして作品を撮るという自覚があったのだと思います。アーティストは時に様々なコンプレックスを抱えていますが、彼女の場合そのコンプレックスは非常に強かったと思います。しかし、晩年の彼女の作品を見ると、まるで新聞の一面を飾るかのような素晴らしいものばかりで、ただ自分のコンプレックスの解消のために撮られたものではなく、写真に対する長年の研究と探究心があったからこそだと思います」(シスケル)

本作は第87回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞にノミネートされた。映画を通じて二人の生活にも変化が起こった。「僕はこれまで映画業界にいたわけでないのにいきなりオスカー候補になったわけですから、それら全てが新しい体験で、とても多くのことを学びました。また映画を作りたいと思えるし、もちろん、この経験で人生は大きく変わったと思います」(マルーフ)、「長編映画としては初監督でした。ジョンとの仕事は本当に楽しかったし良い経験でした。オスカーにノミネートされたことは次作のファンディングにもうまくつながると思うし、そういう意味ではこの作品が次のステップに自分を導いてくれると思っています」(シスケル)

ヴィヴィアン・マイヤーを探して」は、10月10日渋谷シアター・イメージフォーラムで公開。

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