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岩井俊二、長編アニメ「花とアリス殺人事件」製作現場は「カオスでした」

2015年8月9日 19:00

岩井俊二監督と新海誠監督「花とアリス」

岩井俊二監督と新海誠監督
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[映画.com ニュース] 岩井俊二監督の初長編アニメ映画「花とアリス殺人事件」のDVD&ブルーレイ発売記念イベントが8月8日、東京・池袋の新文芸坐で行われ、岩井監督と「秒速5センチメートル」などの新海誠監督が出席。互いに尊敬し合うふたりがトークショーを実施し、岩井監督は「花とアリス殺人事件」の制作現場の壮絶な様子を明かした。

岩井監督が「どういう仕組みで(アニメ制作を)やったらいいかよくわかっていなかったので、やるほどに『これやらなければいけなかったんだ』という感じで、(障害が)後追いで出てくる」と話すように、製作は混迷を極めたという。特に作画データの取り扱いに難儀し、「データタイトルの付け方からコンセンサスをとらなければいけないのに、それがだんだん破たんしていった。上がってきたデータが先祖返りを起こしたように2個前のやつだとか、事故のようなことがどんどん多発して、それが一番スタッフ泣かせでしたね」と振り返った。

さらに、「最後の2週間くらいはカオスでしたね。誰も寝られないし、あるミスが起こると、スタジオのなかがシーンとする。『誰が悪い、あの辺だろうな』とか、『こんな時にこんなミスしやがって』みたいな雰囲気が流れて、追い詰められているこの感じすごいなと思った」。納品間際まで作業に追われ、「やっとフッテージが集まって来て、調整する時間がないということが(納品まで)残り1、2日の時点でわかった。その時は絶望的な気分でした」と苦笑いを浮かべた。最終的に予備日で仕上げを完了させたそうだが、反省点が多かっただけに「次回はそういったいろんなことを踏まえて、人間らしくやれたらいいなと思った。そんなことを庵野秀明さんに言ったら、『アニメでそんなこと無理だよ』と言われた」と明かし、客席の笑いを誘った。

過酷な製作環境だったものの、それでも岩井監督は「アニメより、実写の方がいろいろあきらめてしまっている」としたうえで、「実写でも先立つイマジネーションはあるんですけど、画としてそこまで(の質に)持っていけないからこの辺にしておこうとしてしまう。アニメにすると、これだと地味なんだな、こうしようというのが次々と出来て、それが面白かった」とアニメの喜びを明かす。そして「今は実写を撮っていますが、またどこかでアニメを作りたいと思う。またいろいろ教えてください」と意気込むと、新海監督は「楽しみにしています」と笑顔を見せていた。

花とアリス殺人事件」は、岩井監督作の実写映画「花とアリス」の前日譚。2枚組DVDは4700円、2枚組ブルーレイは5800円(すべて税抜き)で8月12日に発売。

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