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作品に込めたのは亡き父への思い ユンホ出演の大ヒット作「国際市場で逢いましょう」監督に聞く

2015年5月15日 15:10

ユン・ジェギュン監督「国際市場で逢いましょう」

ユン・ジェギュン監督
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[映画.com ニュース] 韓国の激動の現代史をドラマチックに描き、韓国映画歴代2位の大ヒットを記録した感動作「国際市場で逢いましょう」が5月16日公開する。家族を愛する1人の男が、時代に翻弄されながらもたくましく生きる姿を、涙あり、笑いありで痛快に描いた大河ドラマだ。「東方神起」ユンホのスクリーンデビューも話題となった本作の監督、ユン・ジェギュンが来日し、作品に込めた思いを語った。

朝鮮戦争で父と末の妹と生き別れになり、母と残された2人の弟妹とともに避難民として釜山で育ったドクス。一家を支えるため西ドイツの炭鉱への出稼ぎ、ベトナム戦争で技術者として働くなど生死の瀬戸際に立たされながらも、ひたむきに時代の波を生き抜いていく。「ユア・マイ・サンシャイン」「新しき世界」などで知られる名優ファン・ジョンミンが主人公のドクスを演じる。ユンホは、実在の歌手、ナム・ジンが海兵隊に入隊していた青年時代の役で初の映画出演を果たした。

2004年に第1子が誕生し、自身の亡き父親の姿を思い出したことが本作製作のきっかけとなった。生涯サラリーマンとして家族のために働いた父親は定年を迎えた後、ユン監督が大学生のときに他界した。「自分の家族のためにだけ働いて人生を送っていた人でした。父の事を思い返すと、自分のために好きなところへ旅行へ行ったり、何か欲しいものを買ったりしていたという記憶がないのです。そんな父に対して、私は存命中に『ありがとう』と伝えられませんでした。それが心残りで、自分の子ができて、父への感謝の気持ちを映画にしたいと思ったのです」

韓国現代史を描くという前例のない作品であり、多額の製作費が必要だということで、企画の段階では、なかなか賛同が得られず苦労した。「若者層にウケる要素があるかどうかわからない、リスクの高い作品だと判断されました。しかし、私は、これが“国民的映画”になる自信があると説得したのです」。1132万人を動員した前作「TSUNAMI ツナミ」が興行的に成功したことで、大きな投資を得て、構想から約10年後の2013年にクランクインした。


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これまでの作品とは違った大きな使命感を持ってメガホンをとり、とりわけ気を配った3つの点を挙げる。「私たちの親世代、実際にその時代を生き、現在も生きている人に捧げる映画になります。ですから、当時を知っている人たちを失望させてはいけない。がっかりさせてはいけないと思いました。ドラマ的な部分も大切ですが、目に見える部分は歴史考証を重ねて、まずはビジュアルに神経を使いました。2つ目は、若い人にもちゃんとアピールできる作品にするため、人気のあるキャストを起用し、映画のトーンをあまり重過ぎるものにしないように心がけました。来日してインタビュー受けると、今回この作品にユンホを起用してよかったなと思います(笑)。3つ目は歴史的部分です。韓国の現代史を貫いて表現する映画は初ということで、軽いものにしすぎてはいけないと思ったのです。商業的な成功も必要ですが、作品として意味のあるものにするという部分で使命感を感じていました」

責任感が強く、粘り強いという長所だけでなく、血の気が多く時に大声を出したり、他人から悪口も言われるような人間味のある主人公のキャラクターは、父親の性格をベースに、ファン・ジョンミンとともに話し合って作り上げた。「彼は、単なるいい人ではありません。ドクスがどうしてこういう人間になったのかということを描いていくのがこの映画なのです」

2014年12月に本国公開し、韓国歴代2位となる観客動員数1410万人超の大ヒット作となった。戦後の復興から現代まで、貧しいながらも懸命に生きる家族の絆に、多くの観客が涙を流した。ユン監督も、できることなら父親に見てもらい、感想を聞きたかったことだろう。「最後のシーンで、ドクスが1人で父親に話しかけるシーンの言葉が僕の口から父に伝えたかった言葉です。父は亡くなる寸前に、私に『母と妹の面倒をしっかり見るんだよ』と言い残しました。私は約束通り妹を嫁がせ、母は今私たち家族と共に暮らしています。またあの場面で、父が子供時代のドクスに対して鏡の中で言った言葉、あれは私が父にかけてほしかった言葉なのです。ですから、あのラストのために私はこの作品を作ったのです」

国際市場で逢いましょう」は5月16日から、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネマート新宿ほか全国順次公開。

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