瀧本美織、主演ドラマで被災地へエール「前を向く力になってもらえれば」
2015年3月9日 15:05
[映画.com ニュース]女優の瀧本美織が3月9日、都内で行われた主演ドラマ「フラガールと犬のチョコ」の試写会に出席した。
福島県いわき市にある「スパリゾートハワイアンズ」のダンシングチーム現リーダー・モアナ梨江氏の実話に基づいた、祓川学氏の同名書籍をドラマ化。東日本大震災により過酷な状況に追い込まれたフラガールズが再び立ち上がり、「フラで日本中を元気に、笑顔にしたい」と奮闘する姿を描き出す。瀧本は主人公・沙衣を熱演し、フラにも初挑戦。11日で震災から4年経つだけに「今はまだ傷は癒えないかもしれませんが、このドラマがすこしでも皆さんの癒しになったり、ちょっとでも明日また頑張ろうと前を向く力になってもらえればと思います」と被災地へエールを送った。
震災と復興がテーマに描かれるだけに、クランクイン前、瀧本は大きな不安を感じていたそうで「実際に被災された方が見て、当時を思い出してつらくさせてしまうだけだったらどうしようと思った」と吐露。それでも、撮影に協力したモアナ氏にかけられた言葉に勇気をもらったといい、「『実際にあったことをきちんと伝えていかなければならない。自信を持って演じてください』という言葉に背中を押されて、撮影には吹っ切れて挑めました」と笑顔をのぞかせた。
またこの日はモアナ氏も出席し、「福島の方がこのドラマを見たら、きっと悲しいと思うよりも、今、力強く一歩ずつ進んでいるんだという、気持ち的にも復興してきているんだなと実感してもらえると思いました」と太鼓判。そして「ドラマを見てその時の感情だったりとかを、昨日のことのように思い出した。つらくはないんけどね……」と涙を拭った。
福島県双葉町で暮らす沙衣は、スパリゾートハワイアンズを訪れた時に見た、フラを踊る女性たちにすっかり夢中になってしまった。そして、2011年3月11日。ハワイアンズに入社し、夢をかなえた沙衣だったが、ショーが終わったその時、震災が起こり、平穏だった日々は一変してしまう。3月11日午後9時からテレビ東京系で放送。