【第87回アカデミー賞】作品賞はイニャリトゥ監督の「バードマン」!大本命に栄冠
2015年2月23日 14:04
[映画.com ニュース]第87回アカデミー賞の授賞式が2月22日(日本時間23日)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」が作品賞の栄冠を勝ち取った。本年度のアカデミー賞で最多タイとなる9部門にノミネートを果たし、賞レースをけん引してきた大本命が激戦を制した。計4部門受賞したイニャリトゥ監督は、トロフィーを手にし「私の一生のキャリアを支えてくれた人に感謝します。メキシコ移民の方々、全ての移民の方々が、移民で成り立ったこの国で平等に暮らせることを期待します」と、受賞の喜びと共に自身の思いを語った。
今作は、シリアスな人間ドラマを描くことで定評のあるイニャリトゥ監督が、ブラックコメディに挑戦した意欲作。「バードマン」というヒーロー映画で一世を風びした俳優が、再起をかけてブロードウェイの舞台に挑む姿を、「バットマン」のマイケル・キートン主演で描き、これまでに国内外の映画賞で40以上の受賞をもたらしてきた。イニャリトゥ監督作としては、初の作品賞戴冠となった。
かつてスーパーヒーロー映画「バードマン」で世界的な人気を博しながら、現在は失意の底にいる俳優リーガン・トムソンは、復活をかけたブロードウェイの舞台に挑むことに。レイモンド・カーバーの「愛について語るときに我々の語ること」を自ら脚色し、演出、主演を兼ねて一世一代の大舞台に臨もうとした矢先、出演俳優が大ケガで降板。代役に実力派俳優マイク・シャイナーを迎えるが、マイクの才能に脅かされたリーガンは、次第に精神的に追い詰められていく。