「マルタのことづけ」メキシコの新星女性監督C・サント=リュスが語る撮影秘話

2014年10月17日 14:30


クラウディア・サント=リュス監督
クラウディア・サント=リュス監督

[映画.com ニュース]繊細なタッチで家族愛を描いたメキシコの新星女性監督クラウディア・サント=リュスのデビュー作「マルタのことづけ」が10月18日公開する。パトリス・ルコントが審査員長をつとめたヒホン国際映画祭で審査員特別賞を受賞、またメキシコ・アカデミー賞(アリエル賞)では、作品賞と監督賞をはじめ7部門にノミネートという快挙を成し遂げた。サント=リュス監督が撮影を振り返った。

友人も恋人もいない孤独な主人公クラウディア(ヒメナ・アラヤ)が、不治の病を患いながら4人の子を育てるシングルマザーのマルタ(リサ・オーウェン)と出会い、その家族と生活しながら、クラウディア自身が成長していく様をみずみずしく描き出す。

子どもたちそれぞれが、個性的なキャラクターを自然体で演じるとともに、死期が迫る母親を見守るという難しい状況を表現するため、俳優への演技指導を含めたリハーサルをおよそ3カ月かけて念入りに行った。

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「私たちは長い期間リハーサルをしました。私たちは非常に強烈な家族の日常を作り上げ、1週間家の中に閉じこもりました。ウェンディ(実のマルタの娘)が女優のように役が演じられるようになり、全員がとても自然に溶け込んでいきました」と振り返る。

本作は両親の離婚後、母親との生活に息苦しさを感じて17歳で家を離れた監督の実体験を基にしており、当時の監督自身を投影させたクラウディアには、とりわけ繊細な演技が要求された。「すべての役柄と同じ方法で、私たちは演技を準備しました。ヒメナと私は強力な関係を築きあげました」と監督と役者としての信頼関係の強さを語った。

マルタのことづけ」は10月18日、シネスイッチ銀座ほか全国で公開。

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