川口春奈、舞台デビューで初主演 前田司郎「生きてるものはいないのか」10月上演
2014年8月28日 05:00
[映画.com ニュース] 女優の川口春奈が、10月に上演される舞台「生きてるものはいないのか」に主演することがわかった。現在最も注目される劇作家・演出家のひとりである前田司郎による不条理群像劇で、今回が初舞台となる川口は、「不安だらけですがキャストの皆様、そして前田さんに助けてもらいながら最高の作品をつくって見ていただけたらと思います」とコメントを寄せている。
「生きてるものはいないのか」は2007年に初演され、第52回岸田國士戯曲賞を受賞するなど高い評価を獲得。大学を舞台に、都市伝説を研究する学生たちや、友人の結婚披露宴の出し物の相談をしている学生たち、婚約者と元恋人との修羅場に直面する男、アイドルグループに所属する現役学生といった人物たちの会話が交互に展開され、やがてひとりが突然苦しみ始めて死んでしまったことから、次々と登場人物たちが倒れていく。その死に際は悲劇的というよりも、間の悪い滑稽なものとして描かれるが、最後まで死の原因は分からない。12年には石井岳龍監督によって映画化され、染谷将太、高梨臨らが出演した。
今回の舞台版は、川口が演じる大学病院に入院中のミキを主役に据える。内容は映画版とほぼ同じだが、主役の立たせ方やセリフは異なるものになるという。川口は、「会話劇に近いような、それに本当に日常の中にある他愛もない話をしているなか異空間になるような、非現実のようなとても言葉じゃ言い表せないような内容です。本を読んでいるだけじゃなにも理解できないというか、とにかく稽古をしてみなきゃ分からないという感じです! 捉え方や解釈の仕方はお客様それぞれ違うんじゃないかと思います」と語っている。
10月16~26日、東京・青山円形劇場で上演。チケットはチケットぴあで8月31日から先行発売。一般発売は9月7日から。全席指定。6000円(税込み)。