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富野由悠季総監督が明かす「ガンダム Gのレコンギスタ」製作経緯と強い覚悟

2014年8月23日 10:45

「ガンダム Gのレコンギスタ」を語る富野由悠季総監督「ガンダム Gのレコンギスタ 特別先行版」

「ガンダム Gのレコンギスタ」を語る富野由悠季総監督
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[映画.com ニュース] 「機動戦士ガンダム」を生み出した富野由悠季総監督にとって、「ガンダム Gのレコンギスタ」(以下「G-レコ」)は、1999年の「∀ガンダム」以来、約15年ぶりに手がける「ガンダム」テレビ新シリーズとなる。「今考えると、『∀ガンダム』は今まですべてのガンダムを総括した作品であって、次にいくようなものではなかった。そこが嫌だったんです」と振り返る。それを踏まえた本作のキーワードは「脱ガンダム」だったという。「『ガンダム』で止まっているような大人は見なくていいんです。『G-レコ』を見た子どもたちが大人になった時、『ガンダム』に疑問を持ってくれればいい」と従来の「ガンダム」ファンを戸惑わせるようなコメントを発するが、それは裏を返せば、本作に対する自信の表れでもある。

本作の舞台は、これまで富野総監督が描いてきた宇宙世紀のその後の時代となる“リギルド・センチュリー”。この世界では、地球と宇宙をケーブルでつなぐ宇宙エレベーター「キャピタル・タワー」が地上からそびえ立っていた。この宇宙エレベーターは、地球上のエネルギー源であるフォトン・バッテリーを宇宙からもたらすがゆえに神聖視されていた。その警備組織キャピタル・ガードの候補生ベルリ・ゼナムは、初めての実習の最中、謎のモビルスーツ「G-セルフ」を操縦する海賊部隊の少女アイーダに出会い、そこから運命が動き始める。

この“宇宙エレベーター”という概念こそ、「G-レコ」の企画を推し進めた鍵だった。「もともと僕はロケット派なので、宇宙エレベーターと言う概念は何とも許しがたいわけです。しかし、ロケット論だけでは、これまでの『ガンダム』の物語を引きずってしまい、その延長戦上の物語しか作ることができなかった。そこで逆説的に、宇宙エレベーターを使って新しい物語を作ってやろうと思ったわけです。そうするとロケットだけの世界とは違う世界が開けてきた。これで脱『ガンダム』ができて、バンザイ! という気持ちです」と笑う。


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(C)創通・サンライズ
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この“宇宙エレベーター”については、「地球から伸びた宇宙エレベーターのケーブルが列車のレールのようになっていて、宇宙につながっているもの」と解説する。「これは一種の交通手段なんです。そして交通手段にするためには、目的地に何かがなければいけない。つまりこれはロードムービーなんだということに気付いたんです。ただし、設定的な風呂敷はそういう風に広げましたが、ドラマ自体は子どもたちが見られるようなメロドラマにする。これは冒険譚ですからね」と付け加えた。

富野総監督は現在、72歳。昨年、引退を表明した宮崎駿監督とはほぼ同年代となる。しかし、宮崎監督の引退について思うことはないかと問われても、「ありません。他人事です」とキッパリ。「他人事という言い方は年をとったから言えること。自分のことで精いっぱいなので、他人のことを意識している暇がない、ということです。それはおそらく宮崎さんだってそうでしょう。あれだけコンスタントに作り続けていれば、そうそう体が持つわけがない。そういう意味で、彼の状況も想像できるから、そりゃそうだよねとも思うし、そうならざるを得なかったのだろうとも思います」とおもんばかった。

一方の富野総監督はといえば、「今回はいつもに増してハードワーク」だという。「今回、『∀ガンダム』に比べても非常に情報量が多くて、作業量としてはおそらく4、5倍くらいに増えている。とにかく今回は考えなくてはいけないことがたくさんあるんです」と語った。「たとえば『ガンダム』の時は、宇宙に行くシーンでも何も考えずに描くことができました。しかし、宇宙エレベーターを描くにあたって、たとえば相対的に地球の大きさはこれでいいのか、といったようなことが常についてまわる。必ずしも気分だけで描くわけにはいかないから、かなりやっかいですし、ゾッとしています。体力的にもいつ倒れるかもしれないということは覚悟しながら始めましたが、それは個人の覚悟では済まない。作りおおせないといけないわけです。ですから毎日、全力でやっていますよ」とその覚悟を語った。

ガンダム Gのレコンギスタ 特別先行版」は8月23日から2週間限定イベント上映。

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