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若尾文子、増村保造監督とは「以心伝心」 三島由紀夫主演作の秘話も明かす

2014年7月5日 17:40

増村監督との思い出を語った若尾文子「清作の妻」

増村監督との思い出を語った若尾文子
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[映画.com ニュース]東京・京橋のフィルムセンターで開催中の増村保造監督のレトロスペクティブ「映画監督 増村保造」で、1965年公開の「清作の妻」が上映され、主演の若尾文子がトークイベントに出席し、増村監督との思い出を語った。

清作の妻」は、戦後日本の新世代を代表する名匠として知られる増村監督の代表作の1本。貧しい村で育ち、家族と共に街に出てきたお兼(若尾)は、その美ぼうを買われ呉服屋の隠居(殿山泰司)の妾(めかけ)となって家族を支えていた。呉服屋と実父の死後、母と村に戻るが村人からあばずれ呼ばわりされ、村八分になっていた。自己の信念を貫いて強く生きるお兼を、村一番の模範青年の清作(田村高廣)が見初めて妻にするが、清作の再出兵が決まる。吉田絃二郎の同名小説を新藤兼人が脚色した。

若尾は同作を「増村さんとの仕事はそれぞれが思い出ですが、『清作の妻』は、自分にとって転機にあたる時の作品」と説明。増村監督は若尾のうつむく顔にこだわりがあり、照明を効果的に使ったそうで、「顔が見えづらいので照明さんが、ふっと顔が(光で)浮くように、自然とわたしの顔に視線がいくようにしてくださった。だから実際の私より、ずっといい女に見えるんです」と謙そんしながら、「赤線地帯」「浮草」なども担当した名照明スタッフの仕事に敬意を表した。

若尾は20本の増村監督作品に出演しており、「増村さんは長い私の映画生活の中で、影響を受けた監督の一人。私には細かい演技指導は一切なさいませんでした。以心伝心というか不思議な関係でした」と長年のタッグを振り返る。そして、「これだけ縁が深くても、お食事に一度も行ったことがないんです。父の郷里が山梨で一緒で、他人のような気がしなくて、増村さんも私のことを『妹のよう』と言っていたみたい。余計なこと、個人的なことは話さないけど好きでした」と懐かしんだ。

また、三島由紀夫の主演作「からっ風野郎」で、三島の相手役を務めた若尾は、演技では素人の三島に対する増村監督を気遣い「あれだけの大作家ですから、みっともなくないように作らなくてはいけないし、同じ東大卒同士だから、いじめるんじゃないかと周りが言うのを聞いて、見ていてつらかった。撮影に入る前に『何もなく終わりますように……』と神様に祈っていました」と当時を述懐。クランクアップ後、三島にフランス料理をご馳走になった後、赤坂のクラブでダンスに誘われそうだが、「ごく簡単なダンスなんですけど、三島さんはぶつかるんです。天才的な頭脳の人は、運動神経がちょっと……って言うでしょ」と大作家との思い出を語った。

「映画監督 増村保造」では、増村監督が残したテレビドラマ1本を含む57作品を一挙上映。9月7日まで東京・京橋フィルムセンター大ホールで開催(8月11~18日は休館)。

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