やなせたかしさんのラストメッセージ　映画「アンパンマン」最新作公開決定

2014年2月7日 06:00

［映画.com ニュース］　昨年10月13日に94歳で他界した、やなせたかしさん原作の「アンパンマン」劇場版シリーズ最新作「それいけ！アンパンマン　りんごぼうやとみんなの願い」が、7月5日から公開されることが決まった。やなせさんの誕生日でもある2月6日、都内で開催されたやなせさんをしのぶイベント「ありがとう！やなせたかし先生　95歳 おめでとう！」で発表された。

劇場版は通算26作目。東日本大震災後、やなせさんは復興3部作として映画の原作に取り組み、2012年は復興をテーマにした「それいけ！アンパンマン　よみがえれバナナ島」、13年は希望をテーマに「それいけ！アンパンマン　とばせ！希望のハンカチ」を発表。そして14年は、最後の原作絵本となった「アンパンマンとりんごぼうや」をもとに、望郷と故郷の再建をテーマにした「それいけ！アンパンマン　りんごぼうやとみんなの願い」が製作・公開されることとなった。

アイデアのもとになったのは、原発事故により放射能汚染被害を受けた小さな村の住民たちが、愛する故郷を再建するため努力する姿を伝えた新聞記事。その記事に感動したやなせさんは、原作に着手したという。やなせさんは、同作について「リンゴをもってきたのは画面がキレイだからです。それに東北はリンゴ農家が多い。世界中にリンゴの木を植えるために旅している『りんごぼうや』は、久しぶりに故郷をめざして帰ってきます。故郷を美しいリンゴの里によみがえらせるために！」とメッセージを残している。