ベルリン五輪の英雄ジェシー・オーエンスの伝記映画が2本競作へ
2014年2月3日 17:20
[映画.com ニュース] 1936年のベルリンオリンピックで4つの金メダルを獲得した、アメリカの黒人陸上競技選手ジェシー・オーエンスの伝記映画が、2本別々に進行中であることがわかった。
ひとつは、昨年末に報じられた米ウォルト・ディズニーの企画で、米スポーツチャンネルESPNの記者で作家のジェレミー・シャープが、オーエンスとベルリン五輪について書いた著作「Triumph」をもとに映画化するもの。監督に「エンド・オブ・ホワイトハウス」「トレーニング デイ」のアントワン・フークア、脚本には「英国王のスピーチ」のデビッド・サイドラーが起用された。キャストは未定。
そして新たに発表されたのが、ドイツとカナダの合作で、Forecast PicturesとID+が製作する「Race(原題)」。こちらはオーエンス役に、SF映画「アタック・ザ・ブロック」(2011)でスクリーンデビューした英国の21歳の新鋭ジョン・ボヤーガが決定している。「ライフ・イズ・コメディ! ピーター・セラーズの愛し方」のスティーブン・ホプキンス監督がメガホンをとり、5月のクランクインを予定。本作のほうが、ディズニーのプロジェクトよりも前に立ち上がっていたようだ。
アラバマの農家に生まれたオーエンスは、弱冠22歳で臨んだヒトラー支配下のベルリン五輪で、陸上短距離100メートルと200メートル、走り幅跳び、男子400メートルリレーの4種目で金メダルを獲得。世界陸上界のヒーローとなり、五輪で白人の優位性を示そうとしていたヒトラーの面目をつぶす結果となった。