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「凶悪」白石和彌監督、松江哲明監督ら熱論交わす

2013年9月15日 19:25

熱論を交わした白石和彌監督と松江哲明監督「凶悪」

熱論を交わした白石和彌監督と松江哲明監督
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[映画.com ニュース] ベストセラー・ノンフィクション「凶悪 ある死刑囚の告発」(新潮45編集部編)を映画化した「凶悪」の公開を記念し9月15日、メガホンをとった白石和彌監督と赤城聡プロデューサーが、ドキュメンタリー映像作家の松江哲明監督を招き、都内の書店でトークイベントを行った。

ある死刑囚の告発をもとに、雑誌記者が未解決殺人事件の真相に迫っていく過程を克明に描いたクライムサスペンス。使命感と狂気の狭間で揺れ動くジャーナリスト役を山田孝之、元ヤクザの死刑囚をピエール瀧、“先生”と呼ばれる凶悪犯をリリー・フランキーが熱演した。

赤城プロデューサーは、「原作を読んで世間を騒がせた事件の詳細を知り、直感的に映画にしたいと思った。ポン・ジュノ監督の『殺人の追憶』やナ・ホンジン監督の『チェイサー』を見て、日本でもこういう映画を作らないといけないという悔しい反省もあり、誰と組めばいいかずっと悩んでいた。白石監督の『ロストパラダイス・イン・トーキョー』を見て一緒にやりたいと瞬間的に思い、原作を読んでもらった」と経緯を説明。そして、「社会と通じるエンタテインメントを作りたいという思いで合致した。生意気かもしれないけど、『復讐するは我にあり』『飢餓海峡』『砂の器』の系譜になる映画にするつもりで作った」と胸を張った。

若松孝二監督に師事した白石監督は、「凶悪な事件なので不謹慎だけど、圧倒的に面白い。突き詰めると日本の暗い社会から生まれた事件なので、家族や老人問題を色濃くすることで見えるものがあると思った」。そして、「映画からもやもやとしたものを持って帰ってほしい。今の日本映画界は、“エンタテインメント”という言葉の使い方を間違えている。『誰かがやらなきゃ』って言っていても仕方ないし、原作を読んだら離れられなくなった」と熱く語った。

ライブテープ」「フラッシュバックメモリーズ 3D」などで知られる松江監督は、「実録未解決事件などは映画の中でも大好きなジャンル。ホラーや空想ものでは感じられない、現実に起きたことの強みがある。ドキュメンタリーであれば雑誌ジャーナリズムの執念の力を引き出したと思うけれど、山田さんの妻役の池脇千鶴さんのエピソードなど、フィクションを足した部分も面白かった。事件のミステリーだけでなく、人間のミステリーになっている」と映画ならではのオリジナル表現を絶賛。さらに、「白石監督にはマーティン・スコセッシの『グッドフェローズ』や『カジノ』の路線で、痛快な犯罪モノにも挑戦してほしい」とリクエストしていた。

凶悪」は、9月21日から全国で公開。

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