映画を通じて難民問題を知る「海と大陸」チャリティ試写会を実施
2013年3月17日 20:45
[映画.com ニュース] UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の協力を得て製作された「海と大陸」のチャリティ試写会(主催:J-FUNユース)が3月24日、東京・千代田区のイタリア文化会館で行われる。
メガホンをとったエマヌエーレ・クリアレーゼ監督は、アラブの春以降、アフリカ北部から船で到着する難民が年々増加しているイタリアと地中海の島々の状況を目の当たりにしたことがきっかけで、本作を製作した。第68回ベネチア国際映画祭審査員特別賞を受賞し、2012年アカデミー賞外国語映画賞イタリア代表作品に選ばれた。
地中海の小さな島に暮らす漁師の一家が、決死の思いでアフリカから海を渡ってきた難民の母子の命を救うことで直面する様々な問題を軸に、主人公の青年フィリッポが成長していく様を描いた本作を通じて、難民を取り巻く現状を知ることができる。
クリアレーゼ監督は、「私は、人には人間性、人権を守る掟があると信じています。アフリカからの難民に対するイタリア、欧州の対応に不満が募る中で、すでに一度20世紀の移民をテーマに映画を撮っていた私は、再びこのテーマで映画を撮るべきか何度も我が身に問いました。そして、現代の難民問題の映画を作るべきだという結論に至ったのです」とコメントを寄せている。
会場はイタリア文化会館内アニェッリホール、参加費用500円、午後1時開場、1時半開演、申し込み不要。当日集まった参加費全額は国連UNHCR協会に寄付され、難民援助活動に役立てられる。
「海と大陸」は、4月6日から岩波ホールほかで全国順次公開。