妻夫木聡主演×井筒和幸監督、高村薫「黄金を抱いて翔べ」映画化
2012年2月2日 06:00
舞台となる大阪で演出する井筒和幸監督[拡大画像]
[映画.com ニュース] 俳優の妻夫木聡が、ベストセラー作家・高村薫(「高」ははしご高)のデビュー作を井筒和幸監督が映画化する「黄金を抱いて翔べ」に主演することがわかった。主人公・幸田を演じる妻夫木は、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、「東方神起」のチャンミン、西田敏行とともに、大阪の街を舞台に金塊強奪作戦を繰り広げる。
第34回日本アカデミー賞で最優秀主演男優賞に輝いた妻夫木が、金塊に魅(み)せられた男たちのノンストップエンタテインメント大作に挑む。妻夫木扮する幸田は、大学時代の友人・北川(浅野)から住田銀行本店地下にある15億円相当の金塊強奪計画を持ちかけられる。銀行SEの野田(桐谷)、自称留学生で国家スパイのモモ(チャンミン)、北川の弟・春樹(溝端)、元エレベーター技師のじいちゃん(西田)という6人の男たちが、ハイテクを駆使した鉄壁の防御システムを突破すべく、大胆不敵な計画を敢行する。
井筒監督にとって、「パッチギ!」に原案(松山猛の「少年Mのイムジン河」)は存在するが、原作ものを手がけるのは景山民夫の小説を映画化した「さすらいのトラブルバスター」以来約16年ぶり。「『反逆』をテーマに生きる男たちにとって、世界一の労働とは、真の自由とは何か。現代の閉塞感や鬱屈は黄金の前で解放されるのか。この映画を通して見つめたい。最高に格好いいハードボイルドな原作を、頼りになる俳優らと共に映像化できることに感謝しています。敬愛なる大阪を背景に、熱い男たちの生きざまをがっつり描きたいと思います」
1990年に発表された同名小説は、第3回日本推理サスペンス大賞を受賞した。高村氏の作品の映画化は、「レディ・ジョーカー」(04)、「Mogura」(96、原作は「奏でる女、踊る男」)、「マークスの山」(95)に続き4度目。実に22年の時を経ての映画化に、喜びのコメントが寄せられた。
「大阪で会社勤めをしながら、朝から晩まで大阪の風景を眺め、大阪の匂いを嗅いでいた時代に、じっとりと汗が噴き出すようにして生まれ出た小説が『黄金を抱いて翔べ』でした。荒唐無稽な金塊強奪という筋書きも、必ずしも金目当てではない男たちの行動原理も、盲目的で破滅的な彼らの疾走ぶりも、みんな大阪という土地の空気と匂いと熱から来たものです。だから、映画になるのであれば絶対に大阪出身の監督さんで、と思ってきました。アジア的で、ほの暗くて、ざらざらしていて、暴力的で、男も女も初めから壊れているような、そんな大阪の映画を観たい、とも思ってきました。小説のほうは、いまから振り返るのも恥ずかしい若書きで、ずいぶん甘いところがありますが、このたびの映像化では、井筒監督がこれを換骨奪胎して、スピード感のある男臭い映像に仕立ててくださるものと期待しております。とまれ、もう二十年も前の小説がこうして井筒監督に再発見され、二十一世紀を生きる若い俳優さんたちによって登場人物たちが甦るなんて、まさに小説家冥利につきるというものです」
「黄金を抱いて翔べ」は、11月に全国で公開。
(映画.com速報)
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