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テーマは「許しと復讐」アカデミー賞外国語映画賞受賞監督が語る

2011年8月12日 14:56

受賞作について語るスサンネ・ビア監督「未来を生きる君たちへ」

受賞作について語るスサンネ・ビア監督
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[映画.com ニュース] 本年度アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞最優秀外国語映画賞をダブル受賞したデンマーク映画「未来を生きる君たちへ」が、8月13日に公開される。社会的な視点を取り入れた作風で世界的に高い評価を受け、デンマーク映画界をけん引するスサンネ・ビア監督が、「許しと復讐」をテーマに描いた本作について語った。

いじめられっ子の少年エリアスは、アフリカ難民キャンプで働く父のアントンだけが心の頼り。父の浮気が原因で、離婚を考えている母親にも本心を見せなかったが、ある日やってきた転校生のクリスチャンと仲良くなる。しかし、クリスチャンも家族の問題から、心に闇を抱えていた……。孤独感や親からの愛の渇望、子ども同士の友情を見事に演じたエリアスとクリスチャン役のふたりは、演技経験がなかったという。

「大人の、経験あるプロの俳優と仕事ができるのか全く未知数でしたが、現場での彼らは最高でした。キャラクターを理解して、かなりハイレベルでのディスカッションを行いながら進めていくことができました。彼らは大人の俳優のように、自分の気持ちをうまく伝えることはできませんが、私はそれでも大人の俳優とまったく同じように、まっすぐに正直に接しました」

デンマーク社会では子どもたちのいじめや家族の溝、父親を殴った男への復讐心を抱く子どもたち、アフリカの難民キャンプでは部族間抗争と、地理的に離れた場所で起きる出来事を並行して描くが、憎しみの連鎖、そして許しというテーマは普遍的だということをまざまざと伝える。


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(C)Zentropa Entertainments16
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「脚本は改稿されますが、初稿から変わらずアフリカの部分だけはありました。ここ数作、第3世界を必ず出していますが、北欧の人々は自分たちは特権的に、世界から隔離され、影響を受けないと思っているのではないかと個人的に感じています。我々は孤立し、世界で起きている事象から影響を受けることはない、離れた国々なんだと思わないように、常に大きな世界の一部、より大きく複雑になってきている世界の一部なんだと感じることが大切だと思っています」

2006年の「アフター・ウェディング」でアカデミー賞に初ノミネート。予期せぬ事態に直面した人々の感情や葛藤(かっとう)をリアルに描き、そこに社会的な問題も自然に織り込むビア監督。暴力や憎しみに満ちた世界の中でも、希望を見出していく人々の姿を描いた本作で、ついにオスカー受賞となった。

「自分にとって作品は子どものようなもので、どの作品がという優劣はつけられません。自分では欠陥も見えるし、今回はうまく伝わっただろうと感じる作品もあります。(本作は)自分にとって、とても誇らしい作品でエキサイティングでした。10年くらいたったら、もう少し距離を置いて冷静に考えることができるかもしれません」

未来を生きる君たちへ」は、8月13日から全国で公開。

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