J・デップ主演「ランゴ」大成功を受け、米パラマウントがアニメ部門を発足
2011年7月8日 11:19
[映画.com ニュース] 米パラマウント・ピクチャーズが、自社内に新たなアニメーション部門を発足させたと発表した。同社が製作費5000万ドルをかけ、J・デップをメインキャストに据えて作ったCGアニメ「ランゴ」(ゴア・バービンスキー監督)が、世界興行収入2億4000万ドルを超える大ヒットとなったため、「パラマウント・アニメーション」を発足させることになった。
第1弾の全米公開は2014年を目指しており、1億ドル以下の製作費でファミリー向けアニメを作っていくことになるという。ロサンゼルス・タイムズ紙によれば、これでドリームワークス・アニメーションは不利な立場に陥ったという。
ドリームワークスはパラマウントに配給手数料として興行収益8%を支払っているが、12年末の現行契約が満了に伴い、より低い手数料を要求するつもりだったという。しかし、自社でアニメを製作することになったパラマウントは、不利な条件でドリームワークスと契約更新する必要がなくなった。
ドリームワークスがパラマウント以外の配給パートナーを探すことになったとしても、ウォルト・ディズニー、20世紀フォックス、ソニー・ピクチャーズ、ユニバーサル・ピクチャーズは、いずれもアニメ部門を持ちあわせているため、頼みの綱はワーナーしかない。そのワーナーの親会社であるタイム・ワーナーのジェフ・ビューカス会長は、不利な条件をのむつもりはないと明言している。
なお、ハリウッド・レポーター紙によれば、パラマウントのアニメーション部門発足のニュースを受けて、ドリームワークス・アニメーションの株価は過去52週間で最安値を記録したという。