中井貴一、デビュー30年を経て抱く“親父”への思い : 映画ニュース

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中井貴一、デビュー30年を経て抱く“親父”への思い

2011年5月27日 05:09

丁寧にインタビューに応じる中井貴一「プリンセス トヨトミ」

丁寧にインタビューに応じる中井貴一
写真:堀弥生
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[映画.com ニュース] 俳優の中井貴一が、万城目学の人気小説を映画化した「プリンセス トヨトミ」(5月28日公開)に、お好み焼き屋「太閤」店主/大阪国総理大臣の真田幸一役として出演している。1981年の「連合艦隊」で銀幕デビューして以来、役者人生30年。3歳の誕生日を目前にした64年、松竹の看板スターだった父・佐田啓二さんを交通事故で亡くした中井が、「父と子の絆(きずな)」がテーマの同作に出演した経緯を静かに述懐した。

ストーリーは、1615年の大阪夏の陣で断絶したといわれている豊臣家の末えいが今も生き続け、大阪の男たちは400年もの間、その秘密を守り続けていたという設定。国家予算が正しく使われているかを調査する会計検査院の精鋭3人が、その事実を知ったことに端を発し、大阪の公共機関など全機能が停止する大事件に巻き込まれていく姿を描く。

劇中の真田は、無口でどこまでも職人気質な雰囲気を漂わせている。ひとり息子の大輔(森永悠希)には「立派な男になるんやで」と伝えているが、あろうことか大輔は「女の子になりたい」という悩みを抱えていた。そんな息子に対しても、真田はどこまでも静かな面持ちで見守り続ける。

中井の父・佐田さんが急逝したのは37歳。父に関する記憶はまったくないそうで、「親父がいなくて思うのは、後姿を見せてほしかったということでしょうか。真田にもどこか共通しているような気がするんですが、子どもに選択肢を与える。特に、男の子に選択肢を与えるためには、親父の後姿ってすごく必要だと思うんです」と話す。そして、「自分の進路を決めようとするとき、『オレは親父のようにはなりたくない』と思うのか、『親父のように生きたい』と思わせるか。それは教えてくれることではなく、後ろ姿を見てどう思えるかなんじゃないかな」と丁寧に言葉を選びながら説明した。

だからこそ、劇中で大輔と向き合うべきポイントで、真田はえも言われぬ存在感で息子を導く。「真田は、大阪に伝わることをしっかりと子どもに見せていく。その部分の価値観は、僕とすごく合っていた気がします。誰にも言っていないですけれど、(オファーを引き受けたのは)台本を読んだときに感じたその部分が大きかったですね」

中井は、これまで同世代の仲間たちに言ってきたことがある。「『死ぬなよ。子どもができたら、絶対に死ぬな』ってね。格好よく生きなくてもいいと思うんですよ。今、子どもを導けない世代が大人になってしまっている。でも、子どもは導いてもらいたいと思っているんですよ。そこを今回の役で伝えられたらいいなと考えていました」

最近は、佐田さんが出演した作品を見る機会が増えたという。子どものころは父の影を追いながら見ていたといい、「『君の名は』などを見ると、『なんだ、このメロメロした感じは!』と思ってみたり」と笑う。また、父と芝居のクセが似ていることを明かし「DNAなんでしょうね。自分の作品を見て『ここ、ダメだ、もう……』と落ち込むところがあるんですが、親父の作品を見ても同じところで『親父、ここダメなんだよ、もう……』と思いながら見ているんですよ。ハラハラして親父の作品を見るようになりましたね」と思いを馳せた。

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