日本映画大学が始動、第一期生166人が入学

2011年4月5日 14:43


日本映画大学学科長の天願大介監督
日本映画大学学科長の天願大介監督

[映画.com ニュース] 日本映画大学(学校法人神奈川映像学園)の入学式が4月5日、神奈川県・川崎市麻生市民館大ホールで行われ、学長を務める映画評論家の佐藤忠男氏、学科長の天願大介監督らが出席した。

今村昌平監督が1975年に開校した専門学校の日本映画学校が昨年10月29日、高木義明文部科学大臣から大学設置の認可を受け、今年4月から日本映画大学としてスタートする。日本映画学校は「十三人の刺客」の三池崇史監督、「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督、「悪人」の李相日監督ら多くの映画監督を輩出。本年度は第一期生として推薦入試、一般入試を合格した学生166名が入学する。

3月11日に発生した東日本大震災の犠牲者への黙とうで始まった入学式。映画監督、脚本家として活躍し、今村監督の長男でもある天願学科長は、「大変な時代になりました。これまでの常識、価値観、幻想が打ち砕かれた今、あえて映画という不安定な道を選んだこと、まずはおめでとう」と新入生にエール。「“乱世”と呼ばれる時代にこそ、すばらしい人物、すばらしい作品が生まれるもの。日本がどんな作品を生み出すのか、世界も注目しているはず。手取り足取り教えるような大学ではないので、欲しいものは自分の手で勝ち取って欲しい。お互い真剣勝負。一緒に新しい時代を作っていければ」と学生との“共闘”を誓った。

佐藤学長は「映画が誕生して100年あまり。ようやく映画によって、世界と会話できる時代が来た。映画を学ぶとは、単なる技術の学習だけでなく、人間、社会、そして世界を学ぶこと」と熱弁。日本映画学校卒業制作として李監督が「青〜chong〜」、松江哲明監督が「あんにょんキムチ」を同時期に発表した約10年前を振り返り、「ついに学生が作る映画が第一線に立ったとうれしく思った。今こそ映画が果たすべき役割や仕事がいっぱいある」と未来の映画人に期待を寄せた。

日本映画大学は、現在の新百合ヶ丘キャンパスに加え、昨年12月には川崎・麻生区に白山キャンパスが完成。同キャンパスには今村昌平記念スタジオも設置されている。

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