仲村トオル、岸田國士に思いをはせ「紙も捨てたもんじゃない」
2011年3月27日 13:23
岸田國士「紙風船」主演のふたり[拡大画像]
[映画.com ニュース] 劇作家・岸田國士(くにお)の短編戯曲を、東京藝術大学の学生が映画化した「紙風船」が3月26日、公開初日を迎え、主演の仲村トオル、緒川たまきが東京・渋谷のユーロスペースで舞台挨拶を行った。仲村は「紙風船というおもちゃは道具としては役に立たないものですが、同じ紙に80年前に書かれた物語は、時を超えて映画を志す若者たちの心を揺さぶり、腕を引っ張ったり背中を蹴ったりと力を持つ。紙も捨てたもんじゃないと感じます」と満足げに語った。
同作は、岸田の短編戯曲を原作とした4話からなるオムニバス映画。仲村と緒川が出演する「紙風船」は、退屈な日曜日を持て余した夫婦が“ごっこ遊び”で鎌倉へ小旅行に出かけるが、夫のある行動によって現実に戻ってくるという物語。黒沢清、北野武らに師事した秋野翔一監督がメガホンをとった。
仲村と夫婦役を演じた緒川は、本作撮影後、舞台でも兄妹役で共演したと話し「すっかりなつかせていただきました。今はすっかり身内の気分で、隣にいると落ち着きます」と息の合ったところをアピール。作品について「大正、昭和初期に活躍した人が書いたものなので、時の隔たりが非常にあるんですが、心の内側の描き方のモダンさは、今の私たちの求めているものそのもの。岸田國士的なるエッセンスを感じてもらえたら」と観客に呼びかけた。
学生主体の現場について仲村は、「(プロと比べて)足りないと感じたことはまったくなかった」と太鼓判。緒川は「学生さん同士なので上下関係がなく、それぞれの役割を持ちながらも、持ち場を超えて助け合ってる姿に感激しました」と振り返った。
同時上映されるのは、「あの星はいつ現はれるか」(廣原暁監督)、「命を弄ぶ男ふたり」(眞田康平監督)、「秘密の代償」(吉川諒監督)の3作品。大後寿々花、森岡龍、光石研、富田靖子、水橋研二、佐津川愛美らが出演する。
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