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巨匠トルナトーレ監督、最新作で“シチリア愛”を再認識

2010年12月17日 16:04

監督自身の若き日の姿を投影「ニュー・シネマ・パラダイス」

監督自身の若き日の姿を投影
(C)角川映画 撮影:マッシミリアノ・パッパ
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[映画.com ニュース] 「ニュー・シネマ・パラダイス」「マレーナ」などで知られるイタリアの名匠ジュゼッペ・トルナトーレ監督が、故郷シチリアを舞台に描く新作「シチリア!シチリア!」が公開になる。1930~80年代を背景に自伝的な要素を盛り込み、親子3代の歴史を描いた151分の大作だ。

トルナトーレ監督はこの作品について、「『ニュー・シネマ・パラダイス』を撮り終わったころからずっと構想していた企画。自分にとって特別な作品なので60歳になったら取り組もうと思っていましたが、周りからそこまで待つ必要はないじゃないかと説得され、ついに着手することにしました」と語った。

物語は主人公ペピーノ(※ジュゼッペの愛称)の少年時代に始まり、牛飼いの息子として育ちながら、戦後イタリアのファシズム体制崩壊のなかで政治に目覚め、家族の愛ときずなに支えられていく様子を描く。使命感に燃えるペピーノには、トルナトーレ監督自身の若き日の姿が投影されているという。

「いい政治だけがいい世界をつくると信じていた私の父の影響で、私自身も若いときに政治に傾倒しました。当時はまだ多くの人がそうした情熱を持っていたし、それが信じられる時代だったのです。残念ながらいまの世の中では、そんなことはもう誰も信じなくなってしまいました。世界中が問題を抱えていますが、いまのイタリアは特に悲惨な状況だと認めなければならないでしょう」

音楽は「ニュー・シネマ・パラダイス」からのパートナーであるエンニオ・モリコーネ。「彼は限界のない音楽家」と最大限の賛辞をおくるトルナトーレ監督だが、今回はひとつだけわがままな注文をしたという。

「音楽のなかに、人の話し声や通りの雑音を入れてほしかったのです。わたしが故郷シチリアについて思うとき、郷愁に駆られるのがそんなストリートの音だから。人の声、犬の吠え声、隣の家の雨どいからポタポタと水が落ちていた音。そんなことを連想させるような音を入れて、故郷へのイメージを音でも表現しようと思いました」

彼が生まれ育った町バゲリーアを一望する冒頭から、人々の話し声が響くエンドクレジットに至るまで、トルナトーレ監督のシチリアへの思いのたけがつまったパワフルな大作に仕上がっている。

シチリア!シチリア!」は、12月18日から全国で公開。

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